Game of thronesはS3に突入。一昔前は、気になって夜も眠れなくなるようなクリフハンガーでシーズンフィナーレを終えることが多かったTVシリーズですが、最近はシーズン・フィナーレの一つ前のエピソードを盛り上げるのが常套手段のようです。 Game of thrones、S2のフィナーレの一個手前(9話)も、その法則に則りすごかったです。LotR(TTT)のHelms Deepのような壮大な攻城戦が描かれているのですが、TVシリーズの規模を超えてる! おそらくCGIをふんだんに使ってるんでしょうが、映画のラストを見終えたような感動と興奮がありました。 S1のお気に入りのキャラはティリオンとアルヤでしたが、S2にきてシオン・グレイジョイにばっちりやられました。S1ではスターク家の兄弟たちの中でも、一番魅力的じゃなかった彼が、こんな成長を遂げるとは。 ここから、S2以降のネタバレ含みます。 ファンタジー萌えのない人には、何が面白いのかさっぱりかもしれません。でもファンタジー好きには、「お姫様(10歳くらい)でありながら、縫い物やダンスが嫌いで、5人の兄弟に混じって弓や剣を扱っている方が好き。将来は姫ではなく領主になりたくて、そんな少女が国家的陰謀に巻き込まれた父親が処刑される場面を目撃し、命からがら城を逃げ出して、泥まみれになっているところを拾われ、それからは男装し、腰にさげたレイピア(細身の剣)を武器に男の子として旅をしていく」なーんてストーリーだけで、んもーーお腹いっぱい!! 子供の頃、一度はあこがれたあの世界って感じです。 もちろん、このアルヤの物語は複雑に織り込まれたタペストリーのほんの一部に過ぎません。主人公格のスターク家は、ショーン・ビーン演じるネッドを家長に、血筋、性格、顔、非の打ち所のない長子ロブ、幼い頃に、父親が謀反を起こしたために一族を滅ぼされかけ、スターク家の人質(被後見人)としてやってきたシオン・グレイジョイ、誠実な夫ネッドが、長い戦から帰ってきた時に連れてきた出自のわからない庶子ジョン・スノー、無邪気で聡明な白皙の美少年の弟ブラン、年頃の娘サンサと末っ子の弟(名前忘れた)などなど、この一家だけでも一波乱も二波乱もありそうなのに、玉座を巡って戦う国が7つもあるわけです笑 登場人物は50人くらいいるんじゃないかな? 会話を聞いていても、一度一時停止してどこの誰の話か考えないとついていけません。 実は数ヶ月前に、BDでS1を見た時はなんかぴんとこなかったんですが、これは私が勝手にぜんぜん違う話を想像していた、とか一人ひとりの名前や性格を把握する意気込みに欠けており、やっつけ気味に見てしまった、など悪い条件が重なっていたようです。 名場面はたくさんあれど、最近ぐっときた場面。 S2に、体が男よりも大きく剣の腕前でも誰にも劣らない女戦士が出てくるのですが、この猛者が女だと判明すると男たちは声を上げて笑います。彼女は王の一人に仕えているのですが、王は彼女の勇猛さを気に入って傍に置いています。で、この王はゲイで、自分の側近のハンサムな戦士とできてるんだけど、ゲイの王が女戦士を重宝がって傍に置くところがもうたまらなく面白い。 王が殺されると、忠誠心に篤い女戦士は涙を流して復讐の誓いを立てる。彼女は謀反者と誤解され、スターク家の兄弟たちの母親キャットと一緒に逃げるのですが、この道すがら、彼女がキャットに仕えることを跪いて剣に誓うという名場面があります。母親の顔も知らない、といういつも仏頂面の女戦士が、主君に仕えることで存在意義を見出している、裏を返せば、彼女のような女にとってはそうすることでしか生きる意義を見出せない、という悲哀が行間に隠れていて、個人的にぐっときてしまいました。一気にこの女戦士がお気に入りのキャラになりましたが、なんでしょうかこの新鮮な萌えは。また、彼女がちゃんと醜女なところがいいのです(化粧などをすれば実際はそれほどでもないんだろうけど)。 今猛烈にはまってるから、好きなとこ挙げたらきりがない笑 GoTで気に入っている点、もうひとつ。このドラマのテーマのひとつである、父と子の葛藤。見ていてぐっとくると、だいたい父と息子(たまに娘)の場面です。ティリオンとグレイジョイがお気に入りなのもそれが理由。二人とも弟で、父親に認められず苦悩しているキャラです。無論、父親には他にお気に入りの息子/娘がおり、それが理由で彼らはファラミアやロキのようにいつまでも自由になれない。ある意味で、女だけどアルヤもそういうキャラで、愛する父親に、自分が他の兄弟たちと同じようにできることを証明したいんですよね。私はこういうキャラにとても弱いです。自分にも似たようなところがあるので(でも私の場合は、ジェームズ・ディーンの『理由なき反抗』の方向です)。 ティリオンは、父親が愛している兄よりも出来がいいのに、父親に嫌われているというタイプです。グレイジョイは、出来が悪い弟で、何をやらせても半人前、もーそこがすっごく可愛い。愚かで弱いくせに傲慢で、女好きだけど女の扱いが悪いので愛されない。父親に認められようとして盛大に空回りしているという意味では、ロキタイプです笑 グレイジョイは、瑕一つないロブを憎みながらも愛しているところが、ザ・弟って感じです笑 彼らのような弟たちが幸せになる方法は三つ。 1.成功する 2.反抗(=殺害)する 3.諦めてありのままの自分を受け入れる 1によって父親や兄に認められる人が一番の幸せ者。2�猊秧道Δ鍬瓩話忙劼猟眠甬稽蕕任△蝓�多くの伝承や伝説に登場しますが、�狷Г澑曚┐討い��瓩里和�縛から逃れるひとつの方法です。3は認められることをいつまでも期待するのではなく、ありのままの自分を受け入れ、評価そのものを気にしなくなる。 果たしてティリオンやグレイジョイは、このいずれかの方法で父親という大きな影の中から抜け出せるでしょうか。やっぱりこうして考えると、弟たちが幸せになるには、兄や父親を愛したり、愛されることではないんですよね。ひとつの過程として、グレイジョイがロブを、ロキがソーを、抱いたり殺したり(=壊す、支配する)することでその影から逃れようとすることはありだとしても、それは通過点に過ぎず、彼らが本当に幸せになるためには、そこを突破しなくてはならない。彼らはもっと外部の力によって、彼ら自身を壊してもらわなくてはいけない。つまり、父や兄の影の中にいる自分を俯瞰するような、新しい視点と出会わなくてはならない。「兄上っ」とか言ってるうちはだめなのよ。 ……さあ、そんなGoTですが笑! 私はS3を見ます。ええ、死ってますよ、グレイジョイが拷問されることは。確実に勃起するわ……
|