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2009年08月06日(木) シャビの移籍で思ったこと


白の選手としてチームメイトと合流したシャビの写真や、彼のインタビューにこんなに傷つけられるとは思いませんでしたね。

シャビのことはこの二日ほどでよくよく考えてみました。Why? という声が聞かれるけれど、じっくり現実的に考えると、彼の理由は歴然としているし、ごく普通のことのようにも思えてきました。それはオーウェンにも共通していることです。
シャビの場合は、ラファを含む(おそらく何人かのチームメイトとも)関係が悪化していた。職場で人間関係を抱え、修復不可能になったら他のクラブを探さなければいけない。彼にしてみれば、リヴァプールと同じかそれ以上のクラブに行きたい、というのは当然のこと。彼としてはスペインに帰りたいのも当然のこと。バレンシア? 悪くないけど…… アトレティ子? 受け入れ難いかな… そんな時にマドリーからのオファーが来たら、返事はひとつ「最高!」。もしかすると同じ時期にバルサからもオファーがあったなら、彼はバルサを選んだかもしれません。でもバルサはオファーを出さなかった。考えてもみてください。フットボールファンというのは勝手にマドリーのことをいろいろ言ってますが、もし明日私のもとに、レアル・マドリーから「うちのイメージ映像製作のチーフディレクターになってみないか」「マドリーの歴史に関する本をクラブの全面バックアップのもと書いてみないか」と誘いがあって、しかも何億っていう給料を貰えるとなったら、私ならやるな。たぶんその時のいいわけはこんな感じです→「これはキャリアアップのためだ。これを踏み台にするんであって、誰しも成功するためにはポリシーを曲げることが必要な時もある。お金は問題じゃない」「政治的に云々とか、ペレス・ヒルトンのやり方には賛成できないとか、そういうことをごちゃごちゃ考えているやつはダメなんだ。スマートにならなくちゃ」「私の友達、ファン(選手の場合は)、みんな白が嫌いだからがっかりするだろうな……でも他人なんて自分のことしか考えてない。仕事にあぶれたらそいつらは私を助けてくれるのか? そんなはずない。これは私の人生だ。他人の意見に左右されないで、信じた道を行くんだ。それに、新しい環境に入ったら入ったで、また友達もできるよ」
そのうえ、マドリーの同僚はラウルであり、ロナウロであり、カカであり、きれいなマドリーという大都会には、娯楽もいっぱいある。有名人も大勢いて、レアル・マドリーで働けばその人たちとも友達になれる。

シャビ、Why? なんて真剣に考えるのがバカらしくなるほど、単純な話ですよね。自分の身に置き換えて考えるって大切です(笑)。
オーウェンも同じ。彼はこのところ泣かず飛ばずだった(ま、それは白に行ったからだけどネ)。ニューカッスルでは心ここにあらず。降格して途方に暮れる。そんな時にマンUからお声がかかった。以下同文。大興奮でオファーを受けるのはあたり前に思えます。彼はリヴァプールファンの批判に対してこう思ったでしょうね。「あほだなおまいら、おまいらも同じ立場なら絶対同じことしてるよ?」

とはいえ、私は同じ時期にバルサからも歴史本を書くオファーを貰っていたら、1秒で答えを出していたでしょう。それに、もしも嘘を書くことを強要されたら、二日考え抜いた末に「やっぱり今回の話はなかったことにしてください、すんましぇん」とペレス会長に言うかもしれません。

彼らはスマートムーブをした。しかし、もう一つ考えなければならない重要なことがあります。もしかすると、私が書いた「レアル・マドリー100年の歴史」は大失敗してボコボコに批判され、売上もまったく伸びず、そのうえ同僚や上司とはギスギスした関係になり、2年でおっぽり出されるかもしれないってことです。キーンはスパーズへ、ピサロやボロウスキはブレーメンへ、フレブはシュツットガルトへ出戻り。big shoesでした……でも彼らは帰る場所があっただけましです。浮かれてそのリスクを考えないと大変なことになるかもしれません。

また、ファンがあれこれ思っているほど、選手同士はクラブ関係を意識してないし気にしてないという気もします。生え抜きクラブでやってる選手は別です。スティーブンはマンUが嫌いだし、ガリー兄さんはリヴァプールが嫌い。バルサのカンテラっこはマドリーが嫌い。でもそういう特別な事情を抜かすと、選手同士は仲もいいし、誰がどこへ移籍しようと気にしなくていいという話です。選手にしてみれば、ファンは外野であって、現場とは違う。

まあ、今回のシャビの移籍に関しては、
1.鬼門のの白へ行ったこと(またかよ…)
2.タイミングが悪すぎたこと(今かよ…)
3.時間がかかり過ぎたこと(結局かよ…)

が批判の主な原因だと思います。でも結局のところ一番の原因は、これはシャビファンの反感を買うことを承知で言わせてもらうと、ファンが彼の「底の浅さ」を垣間見たような気がしてガッカリしたんだと思う。その裏には、彼が愛されるキャラでリヴァプールへ来てからというもの自らハードルを上げてしまったという事実があります。
でもやはり、私が上に書いたこと――現実的に考えると、マドリーのオファーを受けるのはあたり前――は、明らかに「底が浅い」人の発想なわけです。そう、「こんなオファーにノーなんて言うの、おかしいんじゃない?」というその発想自体が「底が浅い」わけ。いやいや、もしかしてそのまた裏を掻いて深いのかも? たしかにかつてそういう選手はいた。フィーゴとかストイチコフとかね(あまりにも底が浅すぎてかえって深く見えただけという噂も)。PEPもその一人かもしれません。

U2の歌にwhen you look at the worldという名曲がありますが、これは(イエス・キリストと比べて)自分の「底の浅さ」を嘆く人の気持ちを歌っているんですよね。キリストならペレスの誘惑にビシバシ抵抗できるわけよ。もう身体に当たった弾丸が跳ね返ってペレスにあたっちゃうの(カカ妻の発言があんなにridiculousだった理由もそこにある)。

もちろんオーウェンもシャビもキリストなんかじゃないし、こうしたオファーを飄々と突っ撥ねる選手のすべてが「深い」わけじゃない。そもそもフットボール選手に「深さ」を求めてどうするって話ですけどね。

でもやっぱりこう思ってしまう。ビッグスターを掻き集めて一夜にして最強チームを作ろうとするマドリーは「底が浅い」な、と。でも同じ「底の浅さ」でもマンCは別に何とも思わない。じゃあなんでマドリーはいけすかないかというと、彼らがそれを「一流」と呼ぶからです。

マドリー嫌いの心理の深層にあるのは、そうした価値観とそれを支持する層への反発なのであーる。

選手の深いgoodbyeレター読みたいですか?
(ヒントは、あまりにも底が深すぎてスペインに戻ったら逮捕される人)

こんな私のエッセイはさておき、私はデスパレート妻の大ファンですが、ガブリエル役のエヴァ・ロンゴリアがバルサファンで(夫がティティと友達らしい)ぜひアメリカでの親善大使に、と半分ジョークで言ってきたそうな。彼女はアメリカツアー中のバルサを訪れたそうです。

エヴァはまあいいとして、マイクロソフトとスポンサー契約を結ぶというのはいただけないな〜バルサのイメージを裏切る。ぜひ考え直して欲しい。

昨日アル・アハリ試合見たけど、やっぱり菅原Dの解説はいい! ボヤンのことをあんなにとくとくと話してくれる人はいない。ベーの子たちの情報もたくさん聞けたし(しかしそのほとんどを知っていたという罠)。

ところで、アクイラーニ合意のようですね。嬉しい! かわいいし。イタリア人は異色ですけど、頑張って馴染んでほしいです。


コメントもこちらから。私が旅の途中で撮っただいたいが欧米の風景写真が表示されます(地味に交換してます)




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