今日はひとつ傑作小説を読みました。『ミリオン・ダラー・ベイビー』が収録されているFXトゥールの『テンカウント』については以前にもご紹介しましたが、この短編集の中でまだ読み終わっていないものがありました。『ロープ・バーン』。MDBも映画に劣らず素晴らしかったのですが、いやいや『ロープ・バーン』、これは訳者がエルロイの『ブラック・ダリア』などのボクシングに関係した名作に比肩し得る短編集、と書いていましたが、まったくその通り。その中の代表作です。 小説の一体何が人の心を打つのか、としげしげ考えさせられました。ふとした文章が胸に迫ってきます。黒人の十代の将来有望なボクサーと、白人の年老いたトレーナーの人種を超えた友情。父と子としてお互いを認め合うまでになる二人に待ち受けていた悲劇。『ミリオン・ダラー・ベイビー』の女性ボクサーと男性トレイナーの関係と同じくらい素晴らしい。人間への愛情に満ちていますが、容赦もない。この話はボクシングの枠を超えているというか、厳密に言うとボクシングの話ではありません。最後に彼らが振りかざす武器は拳ではなくて拳銃です。九十年代のロスアンジェルスで起こったロドニー・キング事件を背景に、LAでも治安が悪くて有名なサウス・セントラル地区で生きる人々を書いています。 ともかくも、こういう文章を書けるようになりたいもんだ〜。どきっとするような文章。主人公のマックが黒人の若者プディンを息子だと認めるシーンなどは、胸が詰まった。構成も展開も鮮やかです。トゥールは自分を「小説家とは呼べない」と言っていたようですが、そうは思えません。 昨日、最近聞き忘れるアンタッチャブルのラジオを久しぶりに聞いたんだけど、やっぱ面白かった。特に「じじいと思いきやばばあ」とかすごいくだらなくて夜中に爆笑。そうか〜柴田はサッカー好きだから少し前のラジオ聞いてたら、W杯のネタなんかも聞けたんだろうな。残念。でも一番面白いのは爆笑ですけどね。ちょっと前に聞いた録音で太田の発言にあまりにも激しく同意してしまいました。それがこれ: 本の読み方について 「次を何を読むかで一日中悩んでる。計画ですごい大変! 気分だよね、気分。この本読んだら多分こういう気分になるだろうから、ってことまで考えるんだよ。その次はこれ入れないと、絶対にこっちには行けないだろうからなって、だけどこっちを読みたいんだよ、本当は」 といいつつ私はbarebackを読みます。最近つまらないと感じたら容赦なく放り出してるのですが、ダメな傾向です。ランズデールやハミルトンの新作とか出てたら買おうっと。 役者島、「毎日見てる」なんて嬉しいです。そして「サッカーも何もかも素敵です」とは、今一番嬉しいご意見です!
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