だらだら日記

2010年06月24日(木) LC185話感想

改めてパンドラ様への愛を実感ロストキャンバス185話感想。

ダンディー再び。
ここ数回パンドラ様がすごく張り切ってたので、このまま杳馬・ザ・元凶にその矛先が向くことなく退場してしまうんじゃないかと心配してましたが、最後の最後に杳馬登場でパンドラVS杳馬への期待がちょっと上昇しました〜。
杳馬が裏方じゃなく表に出てかき混ぜてくれれば、なんとかパンドラ様と杳馬の接触もありうるかな? 戦闘までいかずとも。

前回の続きでサーシャを蹴っ飛ばしたパンドラ様の図から始まった今回。相手が星矢世界のアテナだからいいものの、マジの神話のアテナ相手だったらこの瞬間にパンドラ様死んでるだろうな(苦笑)。
人として顕現しているとはいえ、神様の顔を蹴っ飛ばすなんて度胸ありすぎるよパンドラ様。……って思うけど、パンドラ様はパンドラ様で「魂は常にハーデス様と共にあるハーデスの姉」という存在として自らを認識しているのだから、神そのものとまでいかずとも普通の人間よりは神に近い位置に自分を置いてたりするんでしょうね。そうは言っても度胸。クソ度胸。これくらいは普通に出来てこそパンドラ様。そう言えば以前にもサーシャの顔を張り飛ばそうとしたことがあったっけなあ。
でも、今回のパンドラ様を見ていたら、やっぱ彼女は人間だなあ……と思わされました。
「無力」「非力」「与えられた宿命に抗うだけの力も時間もない」「聖戦という大渦にのまれたただの人間」。
パンドラ様がサーシャに向けて放った言葉は、本当はパンドラ自身に向けられてもおかしくないものなんですよね。
双子神に城の人間を殺されても従うしかなかったこと、ハーデスの姉という立場を甘受していること。そのどちらもパンドラ様が自ら望んでその道を選んだわけじゃない。宿命に対して彼女は無力であり、抗うことも叶わず、ただただ聖戦という渦にのみこまれていくばかり。
だから、パンドラ様の今回の台詞も全部、サーシャに向かって叫べば叫ぶほど、「自分は違う、お前と一緒ではない」と叫んでいるように見えて、なんだか痛々しいんですよね……。パンドラ様自身はきっとそのことに無自覚なんだろうと思うけど、傍から見てると同じ立場の人間を悪し様に言うことで自分はその立場にいるわけじゃないと主張してるようにしか見えないです(汗)。

そんなパンドラ様に対して、アテナではなく人間としての小宇宙を燃やしてみせるサーシャ。神の力を封じられても、サーシャ本人の小宇宙自体は生きてる限り封じられるわけでもないのかそうかそうかと思って、ここでまたグッとくるんですよね。
もちろん、「アテナ」と「サーシャ」は不可分ではないけれど、神でなくとも人間一人一人がけして無力な存在ではないと、体をはって示すサーシャはやっぱりかっこいいと思います。テンマは幼馴染としても聖闘士としてもサーシャを守ろうとするけれど、サーシャ本人は守られるばかりじゃないってのがすごく好きです。

共に聖戦を繰り返す存在として「永劫の時の中で宿命に縛られているのは私たちではないか」と叫ぶサーシャは、パンドラ様に対してもその縛りから解き放たれることを望んでいるように見えます。
聖戦を回避しようとハーデスの器の妹として生まれ、それでも聖戦開始を止められなかった彼女だから、よけいにこの言葉に重みがあるんですよね。表面だけじゃない、心からの叫びなんだと思える。
それにしても、「ハーデスの姉」となる前の、人間としてのパンドラの記憶を呼び覚ますのが、テンマじゃなくサーシャになろうとは。主役として出来るアレコレを放棄するのが得意だなテンマは(苦笑)。
パルティータさんたちが城を離れた時期が不明なので、あの事件の生き残りとは言い切れませんが、少なくともパンドラ様とあの城で幸せな時間を過ごした人間の中に生き残りがいたということになる。これって結構大きいことだと思う。
パンドラ様が思い決めていたように全てを失っていたわけじゃない。人間として生きていた幸せから続くものが、目の前にある……というか居る。テンマは「ハーデスの姉」としては憎むべき宿敵だけど、人間パンドラとしては懐かしいパルティータの愛児であり、パンドラ本人にとっても可愛がってた赤ん坊で、けして悪意を向けられるものじゃない。
パンドラ様の崩しどころが見つかったようなもので、このまま押せ押せでいけば、輝火がぐらついて「人であっていい自分」を見出せたようにパンドラ様をハーデスの姉じゃないパンドラ個人に戻せないだろうか……。
でも、もしそんな自分を取り戻せたところで、今度はパンドラ様がラダマンティスに殺されかねない気がするなあ(汗)。ラダマンティスが仕えているのがあくまで冥王軍の上官だとすれば、その立場を失ったパンドラ様は仕える対象ではないただの裏切り者になっちゃうわけで……。

それに、杳馬の出方も気になるところだし。何をどうかき混ぜると言うのだ悪魔めー。
テンマ→パンドラ様って、「うちの母がお世話になりまして」でもあるけど、「うちの父がとんでもないことを」でもあるんだよね……。母の仇の息子でもあるんだよね、テンマ(汗)。

とりあえず私は幼少パンドラ様の「テンマみたいな元気な弟が欲しい」発言でワッショイしてます。絶対コレは言って欲しかった台詞だったので〜。なんでパルティータさんにあんなに懐いてたのか、回想で出てこないかなあ。

それにしてもレグルス、ラダマンティスに勝てるビジョンがさっぱり浮かびません……。こりゃ良くて相討ちかな(汗)。


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