ALC ビル リフォーム -★-

 

 

ねことおやつ
   
 

2004年12月17日(金) ★ 041205、深夜あめ

たった一日だけ友達の古着屋を手伝った日があって、
お店に入って来た彼に人生でにどめのひとめぼれをして、
お家に帰って「コレは恋だ」と思って、
名前も知らないそのひとに出会いたくて猛烈アタック。
4年後の冬までつきあいました。

出会って5年めの春、
私の誕生日にその人は
色いっぱいのフルーツケーキと色鉛筆を持って私の所へ来てくれた。
でも、私は彼を許すことができませんでした。

私は、誰かを許したり
何か受け入れるということに欠けていました。


あるとき、彼は手紙をくれました。
ごめんなさいごめんなさい、ありがとうこれからはふたりのことを大切にします、ごめんなさい…と丁寧に書かれていました。一生懸命書いたり消したり考えて書いてくれたことは明白な手紙でした。
私はさらっと読んで、なんとなく それをゴミ箱に投函してしまいました。
なんてことでしょう。

あとから
その彼にありがとうと言いたくなったけれど、
その手紙に出会いたくなったけれど、
もう、遅いのです。





私は その人のことを、やっぱり好きだと思って、
だけどもうその時 彼には新しい生活と新しい環境があって、
どうやら私がその場所へ参加することは出来ないようでした。


いま、つきあうとかつきあわないとか、
その人にとって自分の存在が特別だとかそうじゃないのだとか、
そういう事は、もう関係ないと思いました。

私は彼のことが大好きで、その事を大切にしたい。と思いました。

「私、いまが最後だと思わない。
 5年後でも10年後でも、その時が来たらつきあいたいと思う」

と彼に言いました。

しばらくして私たちは 男と女の関係のない、
恋人時代の延長みたいな「友達」関係になりました。
私たちはもともと関係が少なかったので何も変わりません。
でも変わらない、と思っているのは私だけだったかもしれません。

バレンタインの日、私は彼にクッキーを焼きました。
そしてこころからすきなひとにだかれました。
私はこころからすばらしくしあわせだとおもった。


だけど 私が彼の特別なひとになることはありませんでした。



悲しかった。
いとしくもないくせにあいされたことが悲しかった。



私はそれでも彼を好きでした。
私はそれでも彼をずっと好きでした。


途中、誰かに恋したり、
ちょっとだけ恋人ができたりしました。
だけど しばらくして恋の魔法が解けると
彼のことをやっぱり好きだ、この人じゃぜんぜんだめだ、と
目が覚めたような気持ちになりました。




今の彼氏と出会っても
最初の1年は彼のことを想ったりしました。
それからときどきは思い出す程度になりました。



私が目標とした5年が過ぎて10年後に向かって時間がながれています。

だけどこの傷は眠る事があっても死ぬ事がありません。
ときどき じくじくと血が流れるのです。






彼と出会った時から12年めになろうとしています。

これまで、私たちはときどき電話で話したり会ったりしていました。
でもその頻度もどんどん減ってきました。
ここ数年では3ヶ月に1回くらいの割合で電話があったりなかったり。

連絡があったり会ってくれたりするときに
もしかしたら、今が「つきあう時」なのかな、と思う事もありました。
でも私は彼氏と別れてまでつきあうという気持ちにはなりませんでした。



今夜電話があって、
夕方、久しぶりに彼のことを考えていたので

   「ちょうど今日あたり電話しようと思ってたの」

とほんとうのことを言うと

   「そんなこと言うなよ」

と彼が言いました。


          わたしたちのみちすじは、
          ほんとうにまじわることがあるのでしょうか
          …なんて。


もう私はこんな遠いところまで来ていて、
彼は新しい仕事と新しい仲間と生活があって、
私たちは別々に過ごした記憶をそれぞれ持ち合わせていて、
もう、同じではないのです。わかってる。





かけがえのない人とこんなに幸せな生活をしておきながら、
私はこんなことで ときどき血を流しています。














あ、いま。
深夜の街に雨が降ってきました。



父長崎人+母福岡人=純血の九州オンナ、福岡に産まれ、
関東→京都→佐賀→京都→横浜→群馬と流れてます‥

レイ 

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