ダーリンのところへ来て、もう5日。
まだ、喧嘩は1度もしてない。
夏休みが終わるまで、あと5日。
ちょっと気が早いけど、“もうすぐお別れだね”なんて言い合って寂しがってる。
未来を想像して、今を楽しめないのは、昔からの私の悪い癖だ。
お風呂に入って、2人で部屋着に着替えて、私はスッピンで。
太陽に当たってフカフカになったお布団に寝転がる。
唇が触れ合うような至近距離で、他愛もない話をするのが、好き。
時々、呼吸をするみたいに、キスをしながら。
そうやっておしゃべりしていたら、ダーリンが泣いてしまった。
目を真っ赤にして。ウサギちゃんみたいに。
ダーリンの長い睫が濡れている。
数日後に訪れる、私の後姿を想像して。
泣かないで、ダーリン。
これからの長い時間、おじいちゃんやおばあちゃんになっても、私たちは一緒なんだから。
何十年間のうちの数年間を、離れて暮らすだけなんだから。
そんなのきっと、大した事じゃない。
辛くて寂しいこの時を、笑える日が来るはず。
だから頑張るよ。
距離なんて、全然問題じゃない。
明日から旅行に行く。
初めてのダーリンとの旅行。
こんな日が来るなんて、まるで夢みたいだよ。
一体どんな街なんだろう?
どんな匂いがする街なんだろう?
想像しただけでワクワクする。
でも、少し、寂しい。
ダーリンに思いっきり優しくしよう。
たくさん甘えさせてあげよう。
いっぱい“好き”って伝えよう。
大好き、大好き、大好き、ダーリン。
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