〜ダメダメ医学生の京風日記〜

京の都に生息するダメダメ医学生、伯耕による日常生活記。

モテない王道を突っ走りながらも、萌えを求めてただ今奮闘中であります。

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きのう いちらん あした
2002年11月03日(日)    秋の散金的古都旅行其の弐奈良編

エスカレーターを上りきると、松林の向こうに若草山が見える。
休日という事もあいまってか、奈良の都も大混雑だ。


昨日の京都和菓子探索の続編として、今日は奈良に出かけてきました。
京都に住むようになって2年半、その間何度も奈良行きを画策し、
「いつでも行けるさ」と撤回、そして結局2年半が過ぎてしまったと。
ちょうどオフだし、季節もいいし、思い切って出かけたれ!
と思い立ち、昼過ぎ、京都発の近鉄快速急行に飛び乗ったのでした。


近鉄奈良駅を出てからわずか3分、すでに周りは松の生い茂る公園地帯に。
植え込みの向こうには興福寺の五重塔も姿を覗かせている。
しかし何といっても「奈良!」って感じのもんは


「鹿」


ですよ。鹿だよー。普通に闊歩してるしー♪鹿だ鹿だ〜♪
あー、もう観光客気分丸出し(笑)。


奈良公園に入る。
奈良国立博物館前で焼き芋の屋台が出ていた。
風が強い中、釜の炎が煽られて勢いよく燃えている。
煙突から流れる煙は風に飛ばされて周りに香ばしい匂いをばらまいている。
だけど焼き芋って何気に高いんだよね。
今日は見るだけで我慢(泣)。



焼芋の屋台。


その場にいた時間が長すぎたからかなあ。


コートに焼き芋の匂いが付いた。


ちょっとビミョー・・・。


東大寺を目指し、大仏殿前の信号を曲がる。
すると登場しました!観光地の風物詩、お土産店通り。
しっかし、今までも人通りが多かったけど、
ここに来て人、さらに増えてないか?



東大寺南大門に続く道。


道を歩き回る鹿の数も人の数は単調増加の一途。
バスから吐き出されるツアー御一行の皆様方、
それに修学旅行のとりあえず真っ黒い集団、
そして鹿の周りに黒山の人だかり。


とりあえずなんとか南大門までたどり着き、拝観料500円也を支払う。
受付を過ぎると、芝地の中に巨大な大仏殿が聳え立っていた。

とりあえずデカい!
中学で初めてここに来た時も思ったけど、ありえねーほどデカいわ。
たしか世界最大の木造建築だけのことはあるなあ。
ちなみに高さは48m、ビルに例えるとなんと16階建てだ。


大仏殿のすぐ手前に線香を立てるでっかい鉢(名前なに?)があったので、
ちょこっと賽銭を入れて、線香を一本立てた。
強風のせいか、なかなか火がつかない。
その場に長く居すぎたせいか、


今度はコートが線香臭くなった。


焼芋+線香ですか・・・。


大仏を拝観。これもデカいなぁ。
人ごみから離れて大仏を望みながら、
かつてこれを造った人たちのことを考えた。しばし過去との対話。



奈良の大仏。


大仏殿の中にまで売店があったのがちょっと残念だったなあ。


大仏殿を出る。
広大な芝地、そして周りが塀で囲まれているせいか、
周りに東大寺以外の建造物が全く見えない。
莫大な観光客を除けば、周囲の景色は1200年前と変わらないものだろう。
京都だったら周りはすぐビルだからねぇ。奈良はいいなあ。


さて、ここからひたすら歩く。
もと来た道を戻り、県庁前まで戻ると、今度は興福寺方面へ。
興福寺五重塔の前を通り過ぎ、猿沢池のほとりに出る。



定番ショット。


三条通をJR奈良駅目指して歩く。
途中でなんか人だかりが。なんだろう?



もちつき実演販売。


ついつい引き寄せられて買ってしまいましたよ。
もち2つで260円。でも美味しかったです。


気を取り直してまた三条通を歩く。
すると次に見つけたのは・・・「薩摩っ子ラーメン」
あー、ラーメン屋ですよ。これは行かないと(←義務)。
「薩摩っ子」は大阪に本店のあるチェーン店。
「神座」や「味仙」、「金龍」や「月光仮面」と並び立つ、
大阪を代表するラーメンという事は知っていたが、
まさか奈良でお目にかかるとはっ!

入ってメニューを見てビックリ。






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ちょっとねえ。食べる前から引いてしまいましたよ。

味自体は噂通り、激しくニンニクの味がしました。
ニンニクのインパクトは俺が今まで食ってきたラーメンの中でダントツ一位。
という訳で、


今度は息がニンニク臭くなった。


焼き芋と線香に続いて今度はニンニクですか(笑)。


JR奈良駅に到着、大和路快速に乗り、今度は法隆寺を目指す。
この電車、そのまま天王寺やら西九条まで行けるのを初めて知った。

法隆寺駅に到着。時間はすでに午後3時半だ。
拝観時間を考えると、ちょっと急がなければ(汗)。
駅から看板を頼りに広い道沿いに歩き続ける。
貧乏学生にはバスとかタクシーとかという優雅な手段はないのだ(泣)。
20分ほど歩くと、法隆寺に到着。
ここも中学の修学旅行以来だ。

なんか妙に人が少ない。一応世界遺産だよな、ここ。
もしかしてもう拝観時間終了とかいうオチですか?
ちょっと焦って南大門から境内に入った。

白い小石が敷き詰められた境内。
向こうには五重塔と金堂らしき建築物が聳え立っている。
さすがに境内に入ると拝観客もそれなりに。
まずは西院伽藍から拝観しよう。
拝観料1000円を払って廻廊をくぐる。
この廻廊自体も国宝指定であるとは後で知った。


白い小石が敷き詰められた西院伽藍の中央にあるのは金堂と五重塔。
そして廻廊の一番奥には大講堂がどっしりと構えている。
まずは大講堂へ、廻廊の左側から入り、大講堂中心部に入ると・・・


薄暗い中に本尊である薬師三尊像がこちらを見下ろしていた。
大講堂には偶然にも俺だけしかいなかった。
何も考えることなくしばし仏と向き合う。
年月に耐えてきた仏の顔は全てを超越した慈愛に満ちていた。

続いて金堂へ。法隆寺の本尊を安置する聖なる殿堂がここ、金堂だ。
狭い通路から金網越しに中をのぞく。
夕暮れが迫ったこの時刻、中はほぼ真っ暗で
詳しくその様子を知ることは出来ない。
闇の中に輪郭だけ浮かび上がる釈迦三尊像、金銅薬師如来座像、
金銅阿弥陀如来座像、四天王像などの諸像。
気の遠くなるような年月、彼らが見守ってきた人の世の移り変わり、
そしてそのほとんどが国宝指定を受けているという何ともいえない
威圧感が俺にひしひしと伝わってきた。

時間がない!西院伽藍を出て今度は大宝蔵院へ。
ここは法隆寺の宝物庫だ。百済観音像を中心に、
国宝級の宝物が数々所蔵されているらしい。
大宝蔵院へダッシュする途中・・・


鐘が鳴った。



ここは法隆寺。つまり・・・



柿を食っとくべきだった。


平成10年に完成したという割と新しい大宝蔵院に入る。
中は寺院というよりも博物館だ。
明るさを落とした照明、そしてガラス越しに並ぶ数々の宝物。


入ってすぐ、割と小さ目の九面観音像からすでに目は像に釘付けになる。
白壇作りの小像は滑らかな曲線を描き、
限りない微笑みを湛えて静かに立っている。
これに続く数々の仏像のほとんどが国宝、重要文化財指定という事だ。
そして、一番奥にはかの有名な玉虫厨子が。
1400年にも及ぶ法隆寺の信仰の遺産達、
彼らと出会えたことを考えても今日奈良に来てよかったと思った。


仏像を安置するエリアを抜けると、いよいよ百済観音堂に入る。
百済観音像は我が国の仏教美術を代表する仏像でありながら、
法隆寺の寺外から持ち込まれたものらしく、
その前歴が謎に包まれた謎の仏像であるとの事。
そのせいか法隆寺内において、今まで正式な安置場所がなく、
「流浪の仏」と呼ばれてきた仏らしい。

通路を抜けると、天井の高い広間に出る。
そしてそこに百済観音像が安置されていた。

2メートルほど、8頭身のすらりとした姿で観音像は俺たちを見下ろしている。
この世の全ての人々を救うために現れるという観音菩薩、
その姿を信じて作られたこの観音像は確かに「信仰」というものの
凄まじいパワーを静かに俺たちに投げかけてくれる。
静かな、しかし圧倒的な威厳の前に、俺はしばし時間も忘れ、
像の前に立ちつづけていた。


この後は古文書やその他の宝物のエリア。
そのまま大宝蔵院を出た。


時間はすでに4時半。夢殿の拝観はもう出来ない。
これが今回最大の心残りだ。くっそー・・・。


夕暮れの法隆寺。ちょこっと雲行きが怪しくなってきたが、
向こうの空には赤い夕暮れが雲の隙間から顔をのぞかせている。
休息所に立ち寄り、お茶を飲みながら法隆寺を眺める。
遠い空に鳥の声、そして木々のざわめき。
空を雲が流れる音まで聞こえるような気がする。
しばし何も考えるにボーっと。
もしかしてこういう時が一番幸せなときなのかもね。


一粒の雨がメガネに当たる。まじで?予報は晴れだったのに。
切り上げて法隆寺を出てJRの駅へ向かう。
雨はだんだん強くなって、霧雨程度だったのが小降りになり、
そしてある瞬間、一閃の雷が空に響き渡ると同時に、
もんのすごい勢いで降り出した。なんだよぉ〜〜〜〜(泣)。


途中のコンビニでかさを購入。むむ、無駄な出費が(泣)。
風も強くなり、ついに台風並の暴風雨に!
ほうほうのていで駅までたどり着く。



コートはびしょ濡れ(泣)。


俺何か悪い事しましたか?


仏様のタタリでない事を祈りたい。


再び電車に乗り、JR奈良駅に到着。
すると雨はすっかりやんでいた。イジメだ。

歩いて近鉄奈良駅に向かい、ここから近鉄電車に乗る。
大和西大寺で電車に乗り換え、京都に帰る・・・といいたいところだが
もう一つ寄る所があるのです。それは・・・


おいしいラーメン屋。


懲りないやつでしょ(笑)。


西大寺から近鉄急行に乗り、大久保でいったん下り、普通に乗り換える。
そして小倉駅で下車。ここからひたすら歩きだ。


今日寄るのは「きっしゃんラーメン」。
京都市内でもめったに味わえないほどの
メチャメチャ旨いトンコツラーメンが食えるらしい。


ただ、けっこう判りにくい場所にあるみたい。
小倉駅からまずは向島方向へ、大通りを歩く。
そして、ある交差点を曲がり、近鉄の線路沿いの道へ。
槙島団地を線路と垂直に横切る道には
「0の通り」から「12の通り」までの名前がついている。

目指すラーメン屋はこの中の「0の通り」沿いにあるみたい。
確かに「〜の通り」と書いたランプが道沿いに並び、
どんどん数字が減ってゆく。そして、



「0の通り」


ぁ、確かにあった。
てかさ、俺個人の偏見かもしれないけど、
「0の通り」ってなんか不気味じゃないですか?
「地図には存在しない通り」みたいな感じで。
刑務所も「ゼロ番地」とかにあるしね。


目指すラーメン屋は不定休という事でちょっと心配していたが、
無事、営業していた。スープに納得いかない日がお休みみたい。


奮発してラーメン大を注文。しばし待って出てきたものは
見かけはオーソドックスなトンコツラーメン。

まずはスープを一口・・・。


旨い!


うわ、こりゃ本気で旨いわ。
確かにこれだけ旨いトンコツラーメンは出逢った事ないぞ。
大とはいえどもあっという間に完食、
スープまでほとんど飲んでしまいました♪。
俺の中でランキング3位以内は確定だ。めちゃ旨かったっす。


京滋バイパスをくぐり、向島駅まで歩く。
駅からは、到着した普通電車で京都まで帰る。

2年半、近くて遠かった奈良をようやく訪れてみたけど、
今回はあまりにも時間がなかったわ〜。
本気で見るなら法隆寺だけでたぶん数時間は必要だし。
ただ一つ、これだけは判った。


俺は奈良が好きだ。


身軽な身だし、これから暇が出来たらまたちょくちょく来たいなあ。
奈良は奈良でも吉野や飛鳥にも足を伸ばしてみたいし。
俺の大学生活は最低でもあと4年半、
こんな感じのミニトリップを時々決行しようと思います。


ちなみにこのミニ旅行で使ったお金は5000円くらい。
3000円くらいに押さえたかったんだけどなあ。
またしてもビンボー。あ〜ダメダメぇっ。



今日の一曲はお休み(笑)



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