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2003年03月04日(火)
「ホームレス失格」しか読んでないので「ホームレス作家」は書評できないので、 あるホームページの書評をコピーする。
周囲に実質ホームレス以下の人が多くいるー最下位5�佑澄� 周辺と家族にも見放され、誰にも認めてもらえず、数度の自殺未遂の狂言がばれ、 今もその辺を彷徨っている人間だ。 もうじきホームページを持たない人を「ホームレス」という時代が来るだろう。
「ホームレス作家」 書評 ーー・・・−− 石井 英和 評価:A ホ−ムレス生活を心ならずも実体験しつつ著者は、彼等の日々が 「はっきりと記すことは出来ないが、もっと切実で狂おしい何か」への渇望に満たされている ことを発見する。人類が太古の闇に捨ててきた筈の、恐怖の叫びに満たされた心の地獄。 その底へ落ちてゆきたいという倒錯した欲望が、実は万人の心の底にある。 だから人間は、無理矢理発明した「社会のシステム」を機能させ、それにすがって、 やっとのことで命脈を保ってきた。システムのほころびにはまりこんだ著者は、 「自分は作家失格?夫失格?なおかつ浮浪者失格?」と律儀に自問を繰り返しつつ彷徨い、 この手記をものにする。その視線の先、欠陥だらけの生を送る人間たちとその社会は、 いつかもの悲しいコメディの様相を呈し始める。 世界は実は、一個の壊れたオモチャなのだと知らしめてくれる書。
------------------------------- 今井 義男 評価:B 本書をホームレスの一般論として読むのは適当ではない。著者は現役の作家であり、 原稿を書く環境が整い、それを買い取る出版社があれば収入が見込めるのだ。 現にこうして本が出ている。住居を失ったとはいえ家族は施設で保護され、 なにかと気にかけてくれる人もいる。他のホームレスに比べればずいぶんと状況はマシである。 したがって、大変な事態には違いないのだろうが、著者の苦闘ぶりはどこか仮の姿のようで あまり深刻な印象はない。本文中ボランティアや宗教関係者に対する強固な偏見が見受けられる。 他人が口をはさむ性質のものではないが、彼らがいなければ明日にでも生死にかかわる人たちが いることにも目を向けてほしい。もの書きならなおさらである。本筋とは離れるが、 著者が三日でクビになったバイト先の<共同出版>の話は実に興味深い。 色んな商売があるものだ。
------------------------------- 唐木 幸子 評価:A この著者は前の年の年収が500万円、通常は1000万円の年収があったという作家だ。 妻子を養うに充分な収入だと私は思う。それでも、こんなにあっけなくホームレスになるのだ。 最近は、ホームレスになる恐怖にサラリーマンでもさらされている。 私だって23年間も月給を貰うのが当たり前の暮らしだが、そういう心配が全くないとは言えない。 でも本著を読んで私は学んだぞ。例えそういう事態になったとしても、 他のホームレスの人々と寄り集まって酒盛りだけはしない。酒を飲む金があったら、 体の汚れや臭いを落とすことに使う。ここが著者が再び社会に戻って来れた分岐点だ。 それにしても居丈高に登場しては著者を貶めるケースワーカーの女は本当に腹立たしい。 このように無知で程度の悪い人間を取り立てる行政は、一体、何の積りなのだ。 こんなのにも負けず、よく頑張ったなあ、この著者。今、どうしているんだろう。 この本が売れて、ちゃんとアパート借りて、奥さんや、あの可愛い娘、産まれた赤ちゃんと一緒に 暮らせていますように。待てよ、そうするとまたホームレスへと…。
----------------------------------- 阪本 直子 評価:A ホームレス作家は、ホームレスではない。金と住む所のない作家、なのだ。 金も住む所もない人間は、普通の人の群れの中には入れない。他人が見てそうと気づかなくても、 彼自身が常に強くそのことを意識し続けざるを得ないのだ。 しかし彼は、ホームレスの群れの中にも入れない。だからホームレス作家は全く一人で、 真冬に夜通し歩き続ける。歩いていなければ、凍死するしかないから。 この本に書かれているのは今年2001年の、本当につい最近の出来事だ。ハードカバーの本だけれど、 雑誌に載る告白手記に近いような生々しさがある。告白手記というものの大概は、 文章を書くことを生業としていない人が書くものなので、殆どの場合、内容はともかくも文章 それ自体は大したことがない。ところが本書の場合はプロの物書きの手記な訳で、 その臨場感はただごとではない。真冬の都会の底冷えが背中に這い上がってくる。
----------------------------------- 谷家 幸子 評価:A この本を読み終わった直後、空腹を覚えた私は、コンビニに何か買いに行こうと思って 財布を探した。すると、いつも使っているバッグの中に見当たらない。あれっと思って、 部屋のあちこちを順に見ていったが、やはりない。 ちなみに、そのとき財布の中には珍しく7,8万入っていた。 そして、このとき私を襲った感情は、「恐怖」と呼ぶべきものだった。 つまり、軽いパニック状態に陥ったのである。 しばらくの間、文字通り部屋の中を右往左往した挙句、財布は無事みつかったが、 それにしてもこのときのうろたえぶりは、この作品のもつ強烈なリアリティ抜きには説明しにくい。 瞬間ではあるが、私は心底怖かったのだから。自身の、路上生活者へと到る顛末と、 その日々の実態や感情の揺れ動きを克明に描いたこれは、「ノンフィクション」 などという言葉では表しきれない凄絶さを持つ。必読の一冊だ。
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「ホームレス失格」書評と概要
−あの「ホームレス作家」の第二弾です。以前、本サイトでもご紹介しましたよね。 普通に考えると、「そうか、あの企画、当たったもんな。ここは柳のしたにドジョウが 7匹いる出版界だから、この路線でまた売るんだな」と考えてしまいますが、そうじゃないんです。 この人、ホントは「連帯保証人」という作品を書いてたんです。 ところが、これが終盤まで書いてどうも筆が進まない。編集者からは、 「ホームレス作家という作品はたまたま書けただけで、もう、あなた、書けないんじゃないですか?」 と言われる始末。でも、そうじゃなかったんです。 「じりじりするようなリアリティ」が感じられなかったんですね。だから、どうしても乗れない。 そんな自分を感じていたわけですね。
では、じりじりするようなリアリティというのはどんなことか? それを述べる前に、この人が「ホームレス作家」という作品を出す前、 出した後の状況変化について話しておきましょう。 まず、出す前。文字通り、ホームレスでした。夜中の一時半から五時まで、吉祥寺界隈を 歩き回っていたといいます。そして、始発と同時にホームに入る。 そうすれば、暖が取れますからね。食べるものもない。借金や食べ物を頼むと、説教だけされる。 そんな毎日だったそうです。 奥さんは子供を連れて出奔してしまいます。「貧乏はもう嫌だ」というわけです。 小さい子供とお腹に第二子を孕んだ奥さんが頼るのは生活保護しかありません。 それで、新宿、品川と流れていくんです。
さて、出版後です。この企画は当たりました。 出版と同時にテレビで再現ドキュメントなどが放送されるなど、社会的な注目も浴びました。 しかも初版4万部ですよ。こんな数字は堺屋太一さんでもありませんよ。印税が600万円。 このお金があれば、ホームレスから足が洗えます。 実際、この人も版元の社長の紹介で家賃5万円のアパートを借りられたんです。 一年分前払いです。まだまだ残る・・・と思うでしょ? ところが、数カ月すると、せっかく買ったテレビやプリンタを売りに行く始末。 どうしてか? 前に住んで自治体から請求が山のように来たんですね。市民税、健康保険、その他、 そに個人から借りた返済もある。テレビを見たサラ金から、再び、請求が来る。 あれこれ払ってると、もう手持ちが数十万円しかない。それだけではありません。 もっともかかった費用。それは3人の弁護士に払った費用なんです。
どうして、弁護士など雇ったのか。 それは品川区の社会福祉部の横暴に対して、個人ではどうすることもできず、 区議会議員や弁護士で対抗せざるをえなくなったからです。 しかし、行政というのは勝手なもんですね。担当者は自己保身ばかりが先に立ち、 てんで市民のことなど考えない。 市民を騙し、区議会議員まで騙し、それで顔色一つ変えない。 個性というか、人間性もない、機械のような、仮面をかぶった人たちなんですね。 おかげで、これだけの印税収入が入ったのに、親子で暮らせないんですよ。 会わせてもくれない。考えられます? それが法律上のことではなく、一担当者、一組織の見解として、邪魔するんですね。 その理由は? どうも、法律違反をして、問題視されることを恐れて、隠しに隠す。 そう、外務省や警察と同じです。公務員というのは、どうしようもない人種のようですな。 ホームレスから脱出できた幸福感というか、安心感。 そして、奥さんと子供たちと暮らせないという空虚。この二つの間を、著者は何度も 行ったり来たり。「たしかに、この日、私は定住の場を回復して、ハウスレスではなくなった。 しかし、ホームという言葉が家族の存在を前提とするのだとしたら、 私はまだホームレスの状態を脱したわけではになかった。そして、これから先も長く、 この状況を続けなければならないことを、このときの私は知りもしなかったのだ」
このじりじりするようなリアリティを先に書きたい、そんな魂の叫びが随所に感じられる一冊。
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