堀井On-Line



559, ある逸話-外地のガイド

2002年10月24日(木)



海外の現地の日本人ガイドにはあまりプライバシーを
詳しく聞くなといわれている。
日本で訳ありの経緯できている人が多いという。
イスラエルや南アフリカなど日本人の殆ど行かない所では、
寂しいのだろう、自分で全てを話してくれた。

南アフリカでの話は今でもハッキリと憶えている。
50歳ぐらいの女性であった。
日本の商社に勤めていて、英国人と恋愛結婚して
初めは英国本土に行ったが、平凡な生き方に嫌気をさした旦那の
意向で南アフリカに十数年前にきたという。

ケープタウンに日本人は二十人前後しかいないと言っていた。
日本人同士の付き合いは殆どないとか。
日本人の墓は女性名で一つしかなく、
その墓を見てきたが冷えつく思いだったという。

子供ができた時に子供の名前を日本名にするか、
英国名にするか大モメだったという。
女性の場合、自分が死んだときに生きてきた自分の証明が
残るのは日本名の子供の名前だけになる。
自分という存在が完全消滅してしまうような不安にかられるという。

外人と結婚して外地暮らしは若いうちは良いが、
歳をとった時に辛いと言われているが、自分はそれを知らなかった!
と言っていた。聞いていても身に沁みる話であった。
人生いろいろあるものだ。

10年近く前、ニュージーランドに行った時も70歳近い女の老添乗員が
悲鳴をあげていっていた。
「40数年前に豊かさを求めてこの地に来たが、この地より
日本が遙かに豊かになってしまった。大誤算だった!」
現在は日本も事情が変わり、そうでもないだろうが??!

全ての事は±ゼロである。

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