股・戯れ言
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実写版29歳のクリスマス

クリスマスでしたね!
何回か前の日記にドラマ「29歳のクリスマス」について書きましたが、実写版29歳のクリスマスはカウンターバー切り盛り2連チャンしておりました。
結局仕事か!なわけですが、まあ、わしの夢である「50までにスナック経営」のために、日々修行なんでいいのです。気がつきゃ50まであと20年弱だからなあ。時間がないわい。


で、まあ、そんなクリスマスに友人のにゃにゃこちゃんが来店してくれました。
「パパと行きます」というメールを貰っていたので、はて、どんなパパかしら?(よくない考え方)と思っていたら、実のお父さんだそうで。
しかも18年ぶりに再会したというお父さん。
クリスマスイブにそんな素敵なことがあるなんて!すばらしい!
それでわしの店に来てくれるなんて!
で、このお父さんが写真家・中居裕恭さんでした。
写真集を何冊か見せていただく。最近出たという「1978・新宿ゲイ」という写真集が素晴らしくかっこよい。80年代に入る前の新宿二丁目そして歌舞伎町の空気や熱気が詰まった写真の数々。華やかに着飾ったゲイの方々がピースサインしたり、剃り込みにパンチパーマの不良たちがポーズ決めてメンチ切ったり。
芸術やアートの匂いが全然しないのがいい。その人達の生活が、生きているということが生々しく伝わってくるのがいい。
前に宮崎の観光地(30年以上前に流行ったところの跡地。今も観光地ではあるけど廃れておった)に行った時に思ったことだけど、何千年も残っているところや、最近出来てきた綺麗な観光地より、2,30年前の場所のほうに惹かれるのは、そういう場所のほうが「自分に直に繋がっている場所」だと思うからだと思う。行ったことがなくても、そこに人間が生活していたんだ、という臭いを感じるからだろうな。

で、この「1978・新宿ゲイ」にも同じように自分に繋がっている何かを感じるのだよね。私はゲイでもヤンキーでもないけれど、自分とおんなじ。生活の臭いなのか生命の臭いなのか、それはよくわからないけれど、カメラを向けられて自然に、やや照れながらも、ポーズ決めたりおどけたりする、あの感じ。それにシンパシーを感じるし、「毎日がお祭りみたいだった」というのが、すべての被写体の表情から感じ取れるのが、なんというか愛おしいんだよね。
よく赤ちゃんの写真を見ると幸せな気分になるというけれど、私はこの写真集に収められている写真を見て、それに近い気分になりました。
とにかく皆、楽しそうで幸せそうなんだもの。
実際には、楽しくないことも沢山あっただろう。トータルで見れば不幸だったりもするのかもしれない。むしろそっちのほうが多いことだろう。
でも、この写真に写っている瞬間の、いきいきとした幸福感。酒に酔っている間だけの幸福感の、さらに一瞬の、刹那的な生命力に溢れた表情に私は心底魅力を感じる。こんな風に笑えたりカメラを見据えられる瞬間があった彼等に、憧れすら抱いてしまう。
ここに写っていた方々は「みんな死んじゃったよ!」ということらしいですけどね。でも、そんなのは結果だ。過程にこうやって輝いた瞬間があったから、きっといいのだ。


写真集はアマゾンでも買えるみたいなんで、是非。
http://www.amazon.co.jp/1978-%E6%96%B0%E5%AE%BF%E3%82%B2%E3%82%A4-%E3%83%A1%E3%83%A2%E3%83%AA%E3%82%A2-%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%AB-no-4/dp/4903141071


28日まで写真展もやってるそうですよ。わしも明日行ってきます!
http://www.placem.com/schedule/2008/20081222/081222.html


このほか、八戸の街や人々を被写体とした写真集も見せて頂いたが、これも八戸の荒涼とした空気、特にあの海風の強さと冷気が伝わってきて素晴らしいです。風景もさることながら、八戸の市場で働くおばあさんたちの顔に刻まれたシワに人生を感じる。
新宿ゲイもそうだけど、生きる/生きているということは、外面/表面に沢山出てくるんだな。「内面と外面は違う」のかもしれないけれど、生き様は表面に必ずにじみ出るものだと思う。
だからこそ、内面で「どのように生きるのか」指標を持つことが大事なのね。
どこで生きていくのか。そして、生きていくことに自分で責任を負っていくことを。
さて、私の表面にはどんなものが滲み出ているのかね。


まあ、そんな素敵な写真集見せていただいて、感動再会に立ち会わせていただいて、その後は仕事で知り合った方の店飲み行ってニューハーフの方とも話させて頂いて、おもしろいクリスマスでした。
今日のクリスマスのほうも音楽おもしろ話いろいろきいたしな。


で、家帰る間に沖縄の心の(カウンターバーの)師匠からメール貰って、わあ!と喜んでいたら
帰ったら石垣の友人からクリスマスカードが届いていてさらに感激。
ありがたいことですよ、ホント。
29歳のクリスマス実写版はそんな感じ。
パーティーもデートもねえけれど、
わしの人生は充実しておりますよ!(負け惜しみじゃねえど!)

2008年12月25日(木)

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