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今日は午後に一時間しか授業無い楽な日〜。 そのエッセイの中でも面白いのがね、三田文学周辺の遠藤さんの交友関係。 梅田春生にイビられたハナシとか。 タテシナの別荘で一緒に酒飲んで梅田さん家で吐いた話とか。 酒飲むといじわるで酒飲まないときは涙が出そうなほどやさしかったとか。 処女作の時散々みんなにこき下ろされて(可愛がられてたんだな)さすがの遠藤さんもヘコんでたときに慰めてくれたとか。 神経衰弱になったときお前もこうなるんだって言われたこととか。 そんな色々なことをある種の愛おしさの感じられる文章で書いてるわけ。 こういうのを読むとね、遠藤さんは人間が好きなんだなあって信じられる。 梅田春生、教科書に名前出てたかどうかすら覚えてないんだけど、遠藤さんの文章を通して知ることができて、この方がかえって良かったな。 エッセイの「梅田春生」文学に興味あるナシ関係なくおすすめー。 また、原民喜についても書かれた文章があった。 これまたこの文章読むまで原民喜という人の事は全然知らなかったんだが。(日文失格やな) 原爆詩で知られてる方のようですね。「夏の花」っていう。 その原さん、 “こんなに無垢で素直な人を苛めたものに憤怒に似た気持ちを急に感じた” なんて遠藤さんに言われてて。 ここ読んでなぜか涙ぐんでしまった。 この人、ものすごい無口で人と話すのが苦手で、頼りなくて、生活力が全くなくて、駅で切符を買って電車に乗ることすらままならなかったという。 遠藤さんが会ったころにはお金もなかった。 そんな人の不思議な生活ぶりが、やはりいとおしげに描かれている。 遠藤さんともう一人の後輩でけしかけて女の子を部屋に招待したら本当にうまく(?)いっちゃったり。 その2人のことを後になって親子のような優しげなまなざしで見ていたんだと思いますって語ってたり。 遠藤さんがどれほど原さんを愛していたのかをひしひしと感じた。 そして渡仏の前の最後の会話。留学先で知らされた彼の死、送られてきた遺書。 遠藤さんはフランスに居たので式にも出られなかった。 胸が苦しくなるようで、しかし悲壮さとは違う感じで。 他にも原民喜全集3巻にある対談で、原さんのことをみんなが語ってるんだけど、いちいち涙ぐましくてまいった。 涙ぐましいだけではなくて何か心打つものがあってね。 遠藤さんが「遠藤は原さんにタカった唯一の人」って言われてたりして可笑しかった。(笑) 原民喜か…。読んでみたいけど後でだな。 その三田文学関係者の中でもうひとり目についたのは武田泰淳。 飲み屋でも風呂敷包みを枕にして寝っころがって、黙ってみんなを眺めている。 遠藤「あの人」「日本人?」 吉田「馬鹿、日本人だよ!」 怒られる遠藤さん。 なんでこう遠藤さんと人のやりとりって可笑しいんだろうな。 関西の人だからか? でも、ただ面白いだけではない。深い哀愁のようなものも漂っていて。 この原さんも、吉田という人も自殺によって失っている。 そういやもひとつ、日本におけるユーモア小説の地位の低さを語ってるエッセイにて。 笑うということができる動物は人間だけであるというようなことを語っていた時のハナシ、 梅田「同じ人間でも笑いの意味を知っているのは比較的男性のほうであり、女性にはこれが乏しい、だから女性は河馬に近いことになる」 遠藤「女性にはお産という厳粛な仕事が人生にあるので全て物事をクソマジメにとるのだと私はその時考えた」 遠藤さんが書くとこんなことも(河馬含め)「失礼しちゃうわね」で済ませてやろうという気になるのはなぜだろう。(笑) 実際女性の方が河馬に近いかどうかはともかく。 人を笑わせることができる人は強いな。 しかし私はこういっちゃなんだが糞便関連の話題はあまり…得意とは言い難い。 遠藤さんも安岡さんもそういう話大好きだったんだってね。 うーん、そこんとこはついていけないかもしれない…。 帰りの電車の中で、すごい娘2人を目撃した。 ヤマンバっつうの?顔が黒くて目の周りが白かった。 一人は髪が青くて一人は白かった。 突然一人が電車に乗り込むなり座ってサンドイッチを食べはじめで驚いた。 もう一人も立ったままモグモグやってる。 ある意味、こうも羞恥心が無いってウラヤマシイよな…。 べつに電車でしゃがみこんでパン食うくらいならジャマだなくらいにしか思わないけどね。 一人が電車の床にゴミを置いたんですよ。 置いた後そのまま放置したりしねーだろうな…と思ってたら。 そのまま放置…。 こういう人の親の顔が見たいねまったく。 どういう教育したらこんなゴミ放置人間になるんだ? それともあの子達はジャングルから来たのかな? ジャングルではゴミも全て有機物だから地面に捨てれば土に還るものね。 でも野性の本能が残ってるならビニールが還元できない物質だってこと感じないのかしら。 ビニールなんてツルツルしてるから踏んで滑って頭でも打ったら大変だぞ? 幸い私の目の前で転倒する人は居なかった。 ゴミはいろんな人の邪魔になってけられた挙句駅のホームへと飛び出した。 見てて拾わない私も私だけどな。 どうなるか想像できるしゴミを拾うこともできるがあえて傍観。 これって神の領域かな?(笑) というわけで、せめてゴミは分別してゴミ箱へ。人間への第一歩。
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