ある大学院生の日記

2005年04月28日(木) 忙しいには訳がある

ぼくのいる大学院の先生はどなたも基本的に多忙を極めているので、「すいませ〜ん論文見てくださ〜い」と気楽に尋ねていける時間は限られている(オフィスアワー)か、無いか、どっちかなのですが、そんな先生のひとりを捕まえて昼ごはんに付き合って頂きました。ありがたいことです。足を向けて寝られませんね。寝てませんけどね。

高校までの先生は夏休みや冬休みがあっていいなあちょっと朝は早そうだけど、というのが大いなる誤解だ、というのは自分が就職する年齢くらいになると分かるのですが、大学の先生というと輪をかけて暇そうで、週に数コマの授業を数年来の使いまわしでやって、学生の面倒もあんまり見ずに、やってんだかやってないんだかわかんない研究をやってる振りをしている、というのもこれまた大いなる誤解のようです。とりあえず、学生の面倒も見ないでやる気の無い授業を展開する、というのは、大学院に行ってみれば明らかに間違いだという気がします。どっちがタマゴでどっちがニワトリかはよくわからないのですが、出席率が半減期2週間くらいで減少するぼーっとした聴衆を相手に授業をするというのはけっこうな苦痛ですし、講義形式の学部の授業というのは、たいがいはその分野の基本的な内容を扱っていて、基礎的な部分というのはほとんどがそんなに血湧き肉躍るような知的興奮にばかり溢れているわけではないと思います。いやまあ、そういうところをうまくやるのが腕の見せ所なんでしょうが。おもしろいところも随所にあるわけでしょうし。それから、大学の先生になるような人はたいがいが事務書類を作るのが苦手なひとが多いような気がしますが、個人秘書でも雇わない限り書類作りというのは時間を食うらしいですし、会議も時間を取るみたいです。入試偏差値の高くない大学だと高校周りやさまざまな種類の入試も行わなければならず、けんきうなんてやる暇ないっすよ、ややこしいのは全部若手に降ってくるし、というのが実態みたいです。たぶん。ええまあ、大学の先生は教えることで給料をもらってるんであって、けんきうで給料をもらってるわけではないんでしょうけども。いやしかし。

で、比較的入試偏差値の高い大学では会議や入試やあれやこれやが相対的に少ないので比較的けんきうに割く時間もあるし、学生もおもしろいのがいたりする、ということで、大学の先生も二極化しちゃうんですかね、と思ってみました。いや思ってみただけですって。


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