ある大学院生の日記

2005年02月18日(金) KISS

久方ぶりに理論のセミナというのに行ってみたのですが,その分野の理論的な基本モデルをぜんぜん知らないということからか,ほっとんどついていけませんでした.数学的に難しいというよりは,「設定がどないになっとんねん」というのがわかってなかったんだということにしたいです.ええもう.それとも理論を理解する能力がなくなった(あるいは最初からなかった)のかしらん.うぅ.

しかしなんていうか,「こんな制度になってるけどこんな市場の失敗が発生しているよ」「世の中の経済をこう見るとここに市場の失敗があるからこうやればいいよ」というのを組み合わせると「世の中にはここに市場の失敗があるけど,同じく市場の失敗を発生させるこっちの制度と組み合わせると実はうまくいくよ」という話になって,「まあ結局はそういうこった」というのは簡単なんですけど,ええまあ,神は細部に宿るんですよきっと.や,髪と毛細血管とかそういう話じゃなくて.

難航していたCES型効用関数のもとでの労働供給関数の推定ですが,Wales-Woodland (1979, RES) やBurtless-Hausman (1978, JPE) 流の尤度関数を使うとどうにもこうにもうまくいかないので,Zabalza (1983, EJ) に倣って尤度関数を組んでみました.グラフをじろじろみていたら,尤度関数がじつは標準正規分布の差で定義できるということに気がついちゃったので,計算は素敵に速いです.構造推定(structural estimation)と言えるかどうかはやや怪しいと思わないでもないですが,まあでもうまいこと簡単に応用できたということで,とりあえずよかったです.出てきた結果が,前の論文と整合的というのも素晴らしい.わっはっは.やっぱり尤度関数はKISSですね.


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