ある大学院生の日記

2004年10月24日(日) 村の保証で大学へ

見るともなしにNHKを見ていたら,データマップ63億人の地図というNHK特集……ではない,NHKスペシャルをやっていて,現在の中国での都市農村間の格差について取り扱っていたのでしげしげとみてしまいました.共同研究のカウンターパートとかでてきたらいいだろうなあとか漠然と思っていたのですが,そんなこともあるわけがなく,社会科学院の李博士なる人物がでてきたきりでした.「有償の義務教育」を採っている中国では,格差の問題が教育資金の問題となり,格差の再生産・都市への人口流入,おそらくはスラム化という問題を発生しているらしい,ということのようです.

で,そのなかで内陸部のひとつの村を取り上げ,その村から5年ぶりに出た大学合格者のはなしを追っていました.彼女はえらい環境で勉強をして大学入試に受かったようなのですが,入学金や授業料・生活費がとても賄えるものではなく,父親が資産である牛を売っても,村人たちの寄付によっても到底足りないという状況です.実家の経済状態が悪ければ父親名義で借金はできなくても奨学金くらいないのか,という素朴な疑問はさておき,借金もできず進学も叶わないかもしれないという悲しい状況が伝えられます.番組も最後になったとき,彼女が大学に進学できそうだということになります.すわ篤志家でも出てきたか,とおもいきや,村が保証をつけることで金融機関の借入が可能になった,ということでした.「なんていいはなしなんだ.村長(29歳)もやるなあ」というお話かと思うのですが,ふと考えてみれば,現在の中国では村は借金ができないのではなかったでしょうか.それとも,借金はダメでも債務保証はよいってことなんでしょうか.

えーとことほどさように,都市地方間格差は政府間財政移転の問題と深く結びついているわけであるねえ,とおもったということです.はい.


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