「価格理論はニュートン力学,ゲーム理論は量子力学」と喩えた先生がいらっしゃったように思いますが(初手から違ってたらすいません),ゲーム理論全盛(?)の昨今においても価格理論で分析できることはとりわけ応用分野に限ればびっくりするほどたくさんあって,なにも情報の非対称性やらなんやかんや持ってこなくても,Royの恒等式やホテリングの補題でいえることはたくさんあるのかもしれませんねえ,とおもう今日この頃です.最初の喩えは,「そうはいっても橋を架けるならニュートン力学でしょ」という応用の広さを言ったものだと僕は解釈してるのですがまあそれはそれとして.地方交付税などの政府間財政移転がもたらす「予算制約のソフト化」とか「モラルハザード」とかいったものは,基本的にはゲーム論の概念を用いた話なので,「中央政府の知らないあいだに地方政府がなんかやっちゃった」とか「中央政府が結局は利他的だから地方政府が図に乗っちゃった」とか(あれ? サマリア人のジレンマとどう違うのか?),いう話なんですが,別にそんなことを言わなくても「中央政府が補助金を出すことによって相対価格にゆがみを持たせた結果,合理的に行動する地方政府が支出を過剰にした」というだけの話なんじゃないだろうか,と思うんですけど,そこらへんどうなの,と思います.どうなんでしょ.
サマリア人のジレンマ,で思い出したんですが,サマリア人のジレンマの説明に放蕩息子の喩えを出すくらいなら,最初から放蕩息子のたとえ(ルカによる福音書15:11-32)を使わないんじゃ,と思います.そんないちゃもんはブキャナンに言え,といわれちゃいましたが.