日々雑感
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2005年02月14日(月) チョコレートの思い出

はじめてチョコレートをあげたときのはなし。

たしか幼稚園か小学校あがりたての頃だった。2月14日当日、叔母とふたりして外出していたら、とあるお店の一角でチョコレートが山のように売られていたのだ。

今日はバレンタインというものなのだと教えられ、お父さんにチョコレートあげたら喜ぶよという言葉に、よくわからないながらも各種チョコレートの中からひとつを選んだ。その頃、あんまり父親の体調がよくなかったのだろう。色とりどりのマーブルチョコを錠剤に見立てて、ガラスの壜に詰めたものだった。

リボンもかけてもらった包みを手にすると何だかうれしく、上機嫌で歩いていたその帰り道、何がどうなったのか、その包みを道路に落としてしまった(昔からよくこういうことをする)。当然のように粉々。「これはもうダメだね」という叔母の言葉と、赤や青や黄色、原色のマーブルチョコとガラスの破片が混じり合っているあの様子は、ずいぶん時間がたった今でもはっきりおぼえている。よっぽど悲しかったのだろう。

そんなこんなで心浮き立つ思い出もないけれど、ひとつ、中学校のときの担任の先生にチョコレートをあげたとき、あれはほんとに緊張した。何人かで冗談のようにチロルチョコレートを一個あげたのだが、冗談は冗談なりに真面目だった。その先生もこの3月で定年だという。


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