夕方。人も建物も深く澄んだ夕日の色の中に沈んで、影となったニセアカシアが揺れる。漁を終えて帰ってくる漁船の音がする。ときどき不意に訪れる、嘘のように鮮やかな夕焼けの日。こんなものを見せられると、この場所を離れがたくなって困る。残照。残響。消えてゆく直前のものは、どこか悲しく、ひどくきれいだ。