駅に大きな荷物を抱えた家族連れ。お盆の里帰りから、少し遅れてのUターンか。小さな男の子が、見送りに来たおじいさんに手を振っている。「また、来年ね」。来年。一年はあっという間に経つかもしれないが、その間に何が起こるかなど誰にもわからない。「一年」という時間の重みを目の前に突き出されたような思いになる。線路の向こう、汽車は小さくなってゆく。やがて見えなくなるまで、おじいさんはずっとそこにいる。