日々雑感
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2002年10月24日(木) 尾崎放哉

月が明るい。隅々まで照らされ、広がる雲が青白く浮かび上がって、夜空が広々として見える。遠くからは踏み切りの音が聞こえる。

『尾崎放哉句集』(春陽堂)を読んでいる。同じ自由律の句人ということで山頭火とイメージが重なると思っていたけれど、こちらのほうがもう少し色気がある感じ。

 花火があがる音のたび聞いている
 人を待つ小さな座敷で海が見える
 海がまっ青な昼の床屋に入る
 つめたい風の耳二つかたくついてる
 晩の煙を出して居る古い窓だ
 海のあけくれのなんにもない部屋
 ころりと横になる今日が終わつてゐる (尾崎放哉)


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