日々雑感
DiaryINDEX|back|next
朝から暑い。窓を開けると、隣りの部屋の窓辺にかけられた風鈴の音がする。
風鈴は大好きだ。けれども、自分では持っていない。小さなガラスの風鈴がひとつほしい。前に住んでいた場所では、夏になると風鈴屋がやってきた。山ほどの風鈴をつるした手押し車をひいてくるのだ。遠くから風鈴の音が何層にも重なりながら聞こえてくる。ガラスに太陽が反射してきらきらと眩しい。
誰かが呼び止めて、風鈴を買う様子を見たことはない。道をゆっくりと歩いてゆく姿だけ覚えている。どこから来たのか、どこへ行ったのか(風鈴の響きだけ残しながら)。
夕方、駅裏の駐車場で猫を見かける。いつもここにいる二匹だ。片方は真っ黒、もう片方は真っ白で、二匹並んでいる様子は、さながら碁石。あるいはオセロ。
|