少し前に村上春樹の「騎士団長殺し」を読み終えました。 あまり間を開けてしまうと、率直な感想が書けなくなるので、 早めに書いてしまおうと思います。
思っていたよりも、読み終わるのに時間がかかったなぁ。 おそらく途中で他事にかまけてしまったというのもありますが、 メタファーの世界に突入した辺りで、ペースダウンしてしまいました。 騎士団長が死んでしまったからかもしれません。
タイトルにもあるように、この小説は騎士団長がキーパーソンです。 イデアである彼の存在は一際異彩を放っているんだけども、 不思議と物語の世界に馴染んでいて、次はいつ出てくるのかと 楽しみにしながら読んでいる自分がいました。
願わくば、もっと読みたかったです。 文庫本四冊なので、それなりにボリュームがある話ですが、 突然離婚を言い渡した奥さん(ユズ)のこととか、 幼くして死んでしまった妹(コミ)のこととか娘(ムロ)のこととか。
良くも悪くも、主人公はあっさり淡々としています。 でも、その裏では常識では理解できないような不可思議なことが起こっている。 うーん、やっぱり、デヴィット・リンチの世界観と似てるなぁ。 ふと、また彼の昔の小説が読みたくなってきました。
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