Opportunity knocks
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| 2005年12月07日(水) |
午後にこんなことあった |
いつものように自転車で職場から自宅へ戻る途中のこと。 前にも少し書いたのだけど、わたしの自宅の近くには小さめの大学がひとつあって、職場から自宅へ帰る道はその大学に通う学生の、駅から学校への通学路と重なっている。 今日の午後、その大学へ行く途中の学生らしき少年、というか青年に目がとまった。 その青年はまったく目が見えないらしかった。長い杖で用心深く道路を探りながら歩いている。 しばらく、自転車をとめてちょっと離れたところからその人を見ていた。なにか困っていることがありそうなら声をかけようと思ったから。でも、その人は学校へ至るその道を熟知しているようで、ちっとも困ったようなそぶりはみせなかった。路肩にとめてある車を直前で避け、段差のある場所も事前に杖の感触で察知し、本当に用心深く、そしてそれでもわたしには考えられないくらいのスピード(つまり目が見える人間とほぼ同じくらいの速度)で歩いていた。 たぶんそこまでになるのに、かなりの努力をされたのだろうとおもう。 ただたんに普通に道を歩くという行動に、それほどの努力を強いられる人生があるということについて考えた。 わたしは目が見えない世界を知らないし、耳が聞こえない世界も知らない。口がきけない世界も知らないし、四肢の欠けた体を持つ世界も知らない。 そういう普段見過ごしている世界のことを考えさせられた。
結局声をかけることなく、その人が大学の前までいくのを見た後、自転車をこいで家に帰った。そして目が見える口がきける耳が聞える自分の世界のことを思った。そういうことを疎かにしてはいけないのだと漠然と感じた。 そんなことを考えた午後だった。
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