Opportunity knocks
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ドン・デリーロ「ボディ・アーティスト」 まだうまく消化できてない部分はあるのだけど、一応ひと区切りということで。
冒頭の部分。こんな完璧な文章を読んだのはたぶんこれまでの読書人生の中ではじめてだったとおもう。言葉というものが持つ力をまざまざと見せられた感じ。 何かが起こる予感、予感をはらんだ時間、そんな時間を誰かとともにすること、 そしてその時間は繰り返されないということ、時間というものの不確かさ、一瞬にして現れそして消えてしまう世界の揺らぎ、そんなものを感じた。
ボディ・アーティストという言葉はまだわたしの中ではっきり理解できていないのだけど、想念(または記憶)というものはいろいろな形をとって現れるものではないかとおもう。それが彼女にとっては自らの肉体だったんじゃないかと。
うーむむむむ。文章にしようとすると、いかに自分が読みきれていないのかがよくわかるなあ。
何かがその中でメッセージを発しているのが感じ取れる。何かがぴくぴくしているのを感じ取れるのだけど、そのぴくぴくは手に取ろうとした瞬間に気配をなくしてしまって、その手触りを正体を確かめることができない、そんな感じ。手のとどかないもどかしさ。
あー、なにを書いているやら。 とにかくたぶん死ぬまでに何度も読み返す、そんな小説であることは間違い無いとおもう。才能、っていう言葉が重みをもって感じられる、そんな小説。素晴らしかった。
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