Opportunity knocks
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つい最近まで「パン屋再襲撃」を再読していた。そのときに思ったこと。
その昔まだ10代だった頃、この本はわたしにとって圧倒的だった。こんな世界を書ける人がいるんだ、っていうことがすごく驚きだったし、率直に言ってそういう世界に対して強烈にあこがれていた。たぶん、そんなふうに生きたかったんだろうと思う。誰からも干渉されず、大きな壁をつくってたったひとりでそこに住む、そんなようなことをわたしは求めていたのかもしれない。
で、今この本を読み終えて何を思うか。 10代の頃のわたしは何もわかっちゃいなかったということ。 今だってすべてわかっているわけではもちろんないけど、昔のわたしはほんとうになにもわかっていなかった。
「でも本当の生活というのはそういうものじゃないわ。本当の大人の生活というものはね。本当の生活というのは人と人とがもっと正直にぶつかりあうものよ。・・・」
これは「ファミリー・アフェア」の中で「僕」の妹が「僕」に対していった言葉。
そのときにはその言葉の意味がよくわからなかった。 でも今はよくわかる。 本当の大人の生活っていうものがどんなものであるかということが。 本当の大人の生活というものがどれだけの重みをもっているかということが。
逃げたかった。 自分をとりまくすべてのものから。 でも、今は逃げずに向き合っている。なんとか。 そんな自分も悪くないと思っている。
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