TOI,TOI,TOI!


2005年12月12日(月) リヨンとバーミンガム

仏リヨン、英バーミンガム、そして独フランクフルトは姉妹都市らしい。友好都市というのかな。ドイツ語でPartnerstadt。
で、その都市にある3つの音楽大学で合同でのオーケストラに参加してきた。この企画は今回が初めての試み。

いろんな人にどうだった?と聞かれ、答えているのが「Insgesamt wars schoen」全体的にはよかった。振り返ってみると、まあこういう経験もこれで最後かな、と。でも旅の途中にはいろいろ、まあそりゃぁいろいろあった。

まずメンバーはフランス人とイギリス人がほぼ半々で、ドイツだけがたったの6人だけの参加。これはウチの学校が経済難のため。分かりやすい。コンサートもリヨンとバーミンガムでフランクフルトではなし。

3つの国の間にはいろんな差異があった。音楽面、言語の問題もすべてひっくるめて。
差異があるのは当たり前として、そのことに興味を持ち解決しようとかそれでもなんとかまとまりをつけようとか、そういう動きがあまりにもなかったので、せっかくの機会だったのにちょっともったいない。

若い世代は、特にフランスにいる間のイギリス人、イギリスにいる時のフランス人は、外国にいるということですっかり興奮状態。私はもうドイツにいる時点ですでに十分に外国なので、そこまで興奮しない。
そんなに元気な皆が、リハーサル中はものすごくおとなしい。管も弦もただ譜面をつらつらと弾いて、指揮者が何か言わなければそのまんま。練習以外のときは元気なのに、練習中になると急に授業を受ける中学生みたいな顔してる皆。
なんだかこう、クールで、淡々としていて、こう汗もかかない感じ、我関せず、というか、こういうのが今風なんだろうかね。こんなこと言ってる私はもうおばあちゃんかね。コンミスやってても、一人相撲とは正にこのことという感じでたまにむなしかった。

一方であんなにたくさんのフランス人やイギリス人と12日も一緒にいたことがないので、その点で個人的にはすごく興味深かった。
大移動したゲルマン民族と前からそこにいたラテンの国の人々、隣国なのに全っ然違うのには驚くばかり。フランス人の英語は私のそれとあまり変わらない。英語はゲルマンで、フランス語はラテン。だから私からと同じくらいの遠さなのだろう、英語が。イギリス人はというと英語だけで生きていけるので外国語そのものをあまり真面目にやらない。まあそれはいいとしても、逆の立場を知らないので、外国語を使う側の気持ちを想像することができない。のだろう。だから彼らが英語を話してもドイツ人もフランス人も理解できないことがしょっちゅう。速いし、話し言葉だし、ラップみたい。

このまま語ってると終わらないので。とりあえずこの辺で。


  
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