議論などは、よほど重大なときでないかぎり、してはならぬ、と自分にいいきかせている。もし議論に勝ったとせよ。相手の名誉をうばうだけのことである。通常、人間は議論に負けても、自分の所論や生き方は変えぬ生きものだし、負けたあと、持つのは、負けた恨みだけである。『竜馬がゆく』司馬遼太郎