失われてゆく一瞬一瞬が積もらせるこの砂の山を見ていると、時間はなるほど過ぎ去るけれども、けっして消え去るのではない、ということの証のように思われ、私は慰めをおぼえた。時間は、どこか深部にゆたかにたくわえられてゆくのだ。『砂時計の書』エルンスト・ユンガー