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2002年12月12日(木) 冬のブルー

 
寒くなった

街の通りに暖かなイルミネーションがともった

冬になると 僕は さみしくなる
けして一人きりなわけじゃない

夕方僕は街に出かける
日が落ちて、時間がたつ程冷えてゆく空気に
みんな暖かな上着を着て そして急ぎ足になる
何処へ行くわけでもない ただ家に帰るのかも知れない

友達や恋人が押し開けるレストランの扉から流れ出す
料理の匂い

鈴の音を打鳴らすクリスマスソング

冷えた空気に 色とりどりの飾り

僕はけして一人きりじゃない
だけど楽しい時間を過ごした後

何も残らない

からっぽの胸の中に 電飾と鈴の音 誰かの甘い残り香

一つひとつの暖かな灯りに 一つひとつの小さな思い出が蘇る
少女のマッチのように ぼうっと輝いて 消えて いく

凍えたマッチの芯と煙りだけが取り残されるように

僕は街のざわめきの中に取り残される

ブルーにはなりたくない

僕を暖めようとする両腕に抱かれて

冬のせいで冷えていく僕 

この冷えた僕の両腕が

君まで冷やしてしまわないか

僕は恐いんだ


『蓮の瞑想』 cinnamon


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