少し暗くなった部屋で 二本の足で立ちながら やわらかく目を閉じる下に落ちる力を感じ 止まろうと逆らう力を感じ 力と力の狭間で揺れ動くふと覚える感覚は 己の鼓動と血の流れ 後はかりそめの浮遊感何も見えないとまっすぐに立てない 何かがないと安定できない 何もないと安心しないゆらりゆらりと立ち尽くす 暗闇の部屋でただ一人 危ういままに立ち尽くす