あまつばめの雑記
こんばんは。いらっしゃいませ。

2002年05月09日(木) 信号待ちにて

眼の前に横断歩道がある。
歩行者用の信号は、赤い色。
1車線しかないから。
何人も、何人も、気にせず歩いている。


どうしてだろう。
そのほとんどが笑っている。

楽しいの?
おかしいの?
優越感に浸っているの?

私には、渇いた笑いにしか見えない。


私は立ち止まっている。川の流れを乱す岩みたいに。
笑顔が変わる。
迷惑そうに私をにらむ。

怒鳴ろうが、
叫ぼうが、
集団で来ようが、

道をあけるつもりなどないのに。
威嚇するようににらみつける。


浮き上がる気持ちはなんだろう。
怒り、そして、羨望。

赤信号は渡らないのじゃない。
渡れないのだ。
渡ってよくても、私には渡れない。
できないことを平気でやれる人間。
嫌悪とあこがれの反する感情を抱く。

そんな気持ちは止まっている人だけ。
急ぎ足の人に、考えてる余裕なんて…

気づくほど、自分が嫌になる。



赤信号。
ただ、立ち止まり、考えていた。
青になり、音楽が流れるまで。


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