原案帳#20(since 1973-) by会津里花
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2003年09月26日(金) 「ジェンダーフリー教育反対」だと!?

★1・「ジェンダーフリー教育反対」は不採択(東京・国立)
★2・こんなことやってると



★1・「ジェンダーフリー教育反対」は不採択(東京・国立)

世の中には「反動」というものがあるのだなあ、とつくづく感じないではいられません。
まあ、既に「不採択」になってしまった陳情について、今ごろになってからああだこうだ言うのもバカっていうか卑怯っていうか、そんな気もするのだけれど。

あえて陳情書を全文転載します。
ただし、会津はこの陳情書の趣旨には真っ向から反対であることも、はっきりと付け加えておきます。
途中にちりばめられている、教育について確かにもっともだと思われるあれこれのことと、この陳情の醜い趣旨をごっちゃにしないよう、十分注意が必要だと思いました。
なお、途中この色で書かれている文は、会津がチャチャを入れているものです。

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陳情第13号
平成15年8月25日

国立市議会
議長 高島美秋 様

大町晋
(外604名)
国立市立小・中学校におけるジェンダーフリー教育を取り止め、
男女混合名簿の廃止を求める陳情。

陳情の要旨

 多摩島嶼地区教職員組合支部の記録によると、国立では20年前から一部の教職員の間で、男女の性別解消を志向した、男女平等教育が行われていたと言うことです。

 そのようななかで、教職員は「性教協」の主催者山本直英氏をはじめ、フェミニズム主義者を講師に招聘して、講演会・学習会が開催されて、フェミニズムの学習が行われ、ジェンダーフリーの思想が国立の教職員の間に広まっていったと言われています。

 そして、男女平等教育手引作成委員会が結成されるに及んで、ジェンダーフリー推進論の教職員が積極的に参加し、それらの教職員の主導のもとに、「国立市男女平等教育指導手引」が作成されました。

 そのため指導手引は、ジェンダーフリーの思想で一貫しています。

1、ジェンダーフリーの問題点。

 ジェンダーフリーは一般社会で、十分合意形成された概念ではありません。フェミニスト(女権拡張主義者)は、男女の性別は、社会的、文化的につくられたものであるから、社会制度や文化を解体しなければ、真の男女平等は実現できないと主張しているのです。そして男女の性別解消を志向し、「女らしさ」「男らしさ」を認めず、女と男を同じに扱えと言う過激な思想であると言われています。

(フェミニストが「すべての社会制度や文化を解体しろ」と言っているような書き方をしているけれど、会津はそんな言い方は聞いたことないし、フェミニストがそんなことを望んでいるとも思わない。
陳情者はあまりにも乱暴で「暴力的」ですらあると思う。無知は暴力だ。)


 また、男が「世帯主」になっていることや、妻が夫を「主人」を呼ぶことは、男女の序列化、優位制、上下関係が「家制度」のなかに根付いているからであるとして、今後「戸籍」の在り方を検討しなければならないとしています。

 その根底には父性(父親らしさ)母性(母親らしさ)を認めず、「家」を否定し、家族も解体する思想が潜んでいると言われています。

(これもひどく短絡的な決め付け。
家庭や父性・母性を尊重するには、戦前の旧民法から引きずってきている「家制度」の名残と思えるような慣習的な縛りは、むしろ有害であると思う。
いちばん良い例は、戦後民法が改正されたにも関わらず「おまえは長男だから」と言われて育てられた男性には、社会適応に失敗している人がかなり多いように見受けられるが。)


 今日子供たちの心が重く病み、問題行動が危機的局面を迎え、家庭教育の充実が強く求められている時、ジェンダーフリー教育によって、家庭を不安定にするようなことになれば、子供たちの健全な育成は期待出来ません。

(家庭教育の充実は、上記のような「家制度の縛り」によっては決して充実することはないと思う。
旧制度からくる慣習にあぐらをかいて、社会の変化にまともに対応することができなかったからこそ、子どもたちの問題行動などに顕著に表されるような家庭崩壊が深刻化しているのではないか。)


 ジェンダーフリー教育は、男女の特性「男らしさ」「女らしさ」を認めず、ジェンダーチェックをして日常生活を厳しく見直し、「女らしさ」「男らしさ」えの疑問を持たせ、女の子に「さくら」など可愛い名前をつけ「雛まつり」をしたり、男の子に「翼」など強そうな名前をつけ、「鯉のばり」のお祝いをすることは、「女らしさ」「男らしさ」を押し付ける子育てであるとして、日本人の豊かな心を育んできた伝統・文化を否定しています。

(現実にそういうことまで否定しているジェンダーフリー論者がいるとは聞いたことがない。
妄想による決め付けは醜い。)


 子供たちの健全な成長を阻害するジェンダーフリーのような過激思想に基づく教育は、法規に基づいて公教育を行う学校では、行うべきではありません。

(過激なのはあんたのほうだ。)


2、男女混合名簿の問題点。

 国立では男女別名簿は、「男が先」「女が後」の順序になっているので、男は優れていて、女は劣っている、と言う考えを植え付けるとして差別をなくし、男女平等を実現するためには、男女の区別をつけない男女混合名簿を実施しています。しかし、順序が先だから優れていて、後だから劣っていると言うならば、50音順の名簿では、「あ」が一番優れていて、「わ」が一番劣っていると言わないことでも、誤りは明らかです。

(爆笑!!
差別が先にあって、そのせいで「先・後」が決まってしまうことがらと、そういうこととは無関係に「序列」が決まっていることがらの区別もつかないのか。)


 茨城県に、筑波山麓から流れている「男女川ミナノガワ」と言う川があります。男女混合名簿を主張している国立の教職員は、「男女川」は男が先で女が後だから、性差別であるとして、「女男川」と改名して教えるのだろうか。若し改名して教えるならば、土地の人は強く抗議するであろう。

(大爆笑!!
地名は地名でしょう。それと現実に今でも頑迷に存在する「男女差別」をごっちゃにするおばかが、本当にいるというのか?
あ、一人いた。陳情者だ。)


 ここに男女混合名簿の正体がよく現れています。

(……どこが?(-_-;……)

 国立の教職員は、ジェンダーフリーを具現化するため、「ジェンダーフリーを学校へ」と言う運動として、男女の性別を解消するため、出席簿、男女ともサン付け、整列、男女混合リレー、男女混合騎馬戦、混合組体操、卒業式での証書の受け取りなど、学校生活のあらゆる場で、男女混合教育を実施してきています。

 しかし、どんなに男女の区別をなくし、性別を解消しようとしても、今日大脳生理学の研究で明らかなように、男女では遺伝子、ホルモン、脳神経経路の違いによって感情の現れ方、行動の違いがあるのです。

 例えば3歳後半頃から男の子好む遊びと、女の子の好む遊びは明確に違っています。この現実を見ればジェンダーフリー教育の破綻は明らかです。それにも拘わらず敢えて実施するのは思想的意図があるからに外ありません。

(生物学的な男女差、というよりも「雌雄差」をそのまま放置すると、人間社会は荒廃してしまうと思う。
また、そのような自然の生み出す「性差」と、名簿上「男女を別にする」ということには、実は何の関係もない、ということを冷静に考えるべきだ。)


 性差否定を幼少時から刷り込む意図で行われているので、男女の特性である男らしさ・女らしさの性差否定教育の推進・助長につながる危険性を持っているのが混合名簿です。混合名簿はジェンダーフリーの形を変えたもので、「社会制度」や日本人の豊かな心を育んできた「伝統文化」解体し、「家庭」を崩壊に導く思想が潜んでいることを見逃してはなりません。

(どうやら「混合名簿」にいちばん嫌悪感を抱いているらしい>陳情者
今では一見して男の子か女の子かわからない名前の子もよくいるので、現場で教師が男女を取り違えて何か混乱することでもあったのだろうか。
確かにそういう場面にぶつかってしまったら、当該の教師にとっては「正念場」だろうと思う。
その時こそ、「守るべき性差」と「必要のない性差」を識別する力をつける最高のチャンスだろう。)


 このことを考慮して、新潟県白根市立茨曾根小学校では、男女混合名簿を廃止しました。

(むしろ「家制度」イデオロギーからなのではないか。)



3、国立市で男女混合名簿が始まり、定着した理由。

 国立の学校で、どうして男女混合名簿が始まり定着したのか、その理由について、多摩島嶼地区教職員組合国立支部女性部は次のように述べています。

☆国立市における勤評闘争、主任制反対闘争の歴史が、民主的学校運営に影響を与えたこと。
☆反管理・反差別を原則とする組合運動が生きて機能していたこと。
☆組合の運動方針として上からの通達に一切従うことなく、教員主導で、教育委員会、学校指導でないこと。
☆名簿に限らぬ混合名簿、男女平等教育の実践があったこと。
☆混合教育と、市民の日の丸・君が代反対闘争とドッキングできたこと。

 教員組合のこのような活動のなかで、教員は平成2年に、日教組全国教研集会で「混合名簿の実践から見えてきたこと」を発表。また、東京教組教研集会で「男女混合名簿から見えてきたこと」を発表するなど、朝日新聞の報道とあいまって、国立の混合名簿による教育は全国へと広がっていきました。

 教職員組合国立支部女性部が述べたように、国立の学校における男女混合教育は、組合運動として教員主導のもとに行われて、定着していったのです。法規に基づいて適正に行われるべき公教育が組合運動のもとで、ジェンダーフリーと言う片寄った思想の教育が行われたことは、由々しい問題で、子供たちの人格形成に大きく影響します。国民の間に教育の理念や目的について意見の対立がある場合、議会制民主主義のもとでは、国権の最高機関である国会で制定された法律こそ、国民の一般的な教育意思が表明されたものです。公教育を行う学校はこの法律に基づいて教育を行わなければなりません。

 学校教育法の示す教育の目的、学習指導要領の示す教科の目標から著しく逸脱していて、過激な思想に基づくジェンダーフリー教育と、その思想を具体化した男女混合名簿は、教育基本法第10条の政治的中立の規定に背くものであり、教育法規に基づいて教育を行う学校では行ってはなりません。

(ジェンダーの分野が、国会でも法律でも特に立ち遅れた日本だからこそ、現場主導で変革がなされていったのであって、法律を無視しようなどという意図はないはず。
↑の部分には、いかにも「組合=過激思想の集団=悪者」が「社会の混乱のための手段」として「君が代・日の丸反対」やジェンダーフリー教育を進めてきたかのような書き方になっている(あれもこれもごっちゃにするな!!)。
なんて偏向した、過激な感性なんだろう>陳情者
陳情書を書いた人の過激なイデオロギーのほうが、よっぽどこんにちの社会に混乱を来し、子どもたちに悪影響を与えるだろうことは、想像に難くない。)


 子供たちにとって、小・中学校の時期は人格の基礎を培う大事な時期であり、二度と繰り返すことの出来ない掛け替えのない時期です。この時期にどのような教師に巡り合い、どのような教育を受けたかは、子供たちのその後の人生に大きな影響を与えます。人心無垢な子供たちの人生を誤らせてはなりません。

(これもよく「右」(←実は冷戦終結後は存在の意味を失っているんだけど)の人たちの言うことだけど、確かに一見もっともらしい。
教師が最低限の資質を備えていない中で教育を受けることになるのは、子どもたちにとって不幸といわざるを得ないだろう。
でもさー……
そういう考え方が度を越すと、人それぞれの持つ多様性を否定することになるんじゃないかなあ。
それぞれの個性をもつ教師(当然、教員資格に見合った最低限の資質は絶対必要だけど;セクハラしない、とか)と、同じくさまざまな個性を持つ子どもたちが、たまたま一つの教室で出会う。
それから1年(なりもっと長い期間)同じ教育空間を共有する、ということを、「こんな教師じゃダメだ」と否定的に見るのではなく肯定的に見守っていくことこそ、子どもたちにとって最善の教育の場を提供することになるのではないか。
陳情者にはそのことがわかっていないのではないかと思うと、心寒い気がしてつらい。)


 このことを念じ、愛する国立の子供たちの健全な成長を願って、次の事項を陳情いたします。



陳情項目

国立市立小・中学校におけるジェンダーフリー教育を取り止め、男女混合名簿を廃止すること。

(注:この陳情は不採択になりました。)


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説明が必要そうな「注釈」もかなり書き込んでしまったけれど、わたしは自分のジェンダー感覚が現在の現実の社会から逸脱しているとは思わない。
むしろ、こんな陳情書が今年になってもまだ出てくる、ということのほうに、20世紀前半の亡霊に出くわしたような気味悪さを感じないではいられない。
反動」そのものだと思う。

最後に。
わたしがこんなふうに「国立」に過剰ともいえる反応を示しているのには、それなりにちゃんと理由がある。

東京にいた頃(ってもう十数年前のことだけど)に、わたし自身が国立の政治に、ほんのわずかに「端っこ」と言ってもいい程度だけれど、関わったことがあるから。
そのときに会津が見聞きした経験から思ったのは、国立市の政治がかなり良心的な方向を目指そうとしている、ということ。
中央からの攻撃で、それが何かと邪魔されることが多い、ということ。

東京都国立市で、真の意味で市民にとって最善の政治を目指す人々に、(勝手で余計なお世話だけど)心からエールを送りたい。

(「教育」にこだわるのは、「塾」だけど本格的に「教育機関」と言っても過言ではないようなしっかりした職場に勤めさせてもらった経験がある、ということが理由だけど、そのことともあいまって、わたしは殊更にアツくなってしまうんでしょう)

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★2・こんなことやってると

↑みたいなことやってると、そのうちどっかのたちの悪い人たちにからまれてしまうかも。

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