原案帳#20(since 1973-) by会津里花
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2002年12月14日(土) 今日はミーティング(12/17記事追加)

さあ、これから出発。
ミーティング → お店(〜12/15朝)
明日の朝まで帰って来れないし、たぶん書き込みもできないでしょう。
充実した時を過ごせますように……。

★1・おでかけ
★2・ミーティング
★3・アフターミーティング(断片集ふうに)



★1・おでかけ

送信者 : jackie-matthews@ezweb.ne.jp
宛先 : ayaka@jackies.jp
送信日時 : 2002年12月14日 12:42
件名 : 原案帳:お出かけ


☆バスに乗る前に、あるお友達に電話した。
「一つだけ指摘していい?… 
私の知っている里花さんではないのね」

☆バス停に行ったら、
バスは10分くらい後にならないと来ないのがわかり、
すぐそばのコンビニに入って、
暖をとる+ちょっと買い物+店長さん(私と同世代)にご挨拶、
というコストパフォーマンスの良いことをしに。
店長さんに今日の予定を伝えると、店長さん曰く
「ああ、そうなんだー。使い分けるんですね」と、
うっすら戸惑いの表情。

……
それらの反応を見て、思ったこと。
〈もしかしたら、『性転換』よりももっと理解されにくいことをしようとしているのかもしれない」と。

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★2・ミーティング

……といっても、残念ながら内容そのものは、
参加者のプライヴァシーへの配慮のため、ここに書き込むことができません。
ただ、6名が参加し、とても充実した内容で行えた、ということだけ書いておきます。

ただ、一つだけ、あえて書いておきたいこと:
単純に比較できることがらではないのだろうけれど、
「性同一性障害」と「男性性被害」とでは、
前者の方が後者よりも認知度が高くなった、と感じる。

特に今年は、秋口の『金八先生』から始まって、
最近では各地の地方自治体で
性同一性障害者などのセクシャル・マイノリティに配慮した行政を、
という質疑応答やら意見書やら議決やらが雨後の筍みたいに出てきている。
(私自身、どこでどういう、ということが追いきれないくらい;
11月に東京都小金井市、12月に入ってから埼玉県新座市、あと県議会レベルで長野県、とか;
国会での質疑応答もあったようです)

私自身、現在の立場は「性同一性障害の当事者」だから、
私のような者の存在に光が当てられることはありがたいことだ。

ただ。
「気にしなければいいじゃん」と言われるかもしれないけれど、
私が「男(の子)だった頃」の「性暴力被害」について、
私自身が今でもきちんと向き合って理解し、乗り越えているとは言い切れない状態であること、
更に私が「加害者」として他人に対して性的な加害をしてしまったこと、
それらのことは今でも私を苦しめる。
(実は今朝方、とてもひどい内容の夢を見た。その中で私は
「けっきょく女のふりしてこの場を切り抜けようとしている」と思われていた。
反論できずに惨めな思いにだけ囚われているのが、ものすごく辛かった)

私がこのように苦しむことは、もしかしたら他にも似たような苦しみを持つ人が
何も言えずに悩んでいるのではないか。
しかも、私は「女性としての自分」を生かすことで表面的には切り抜けてしまったけれど、
それすらもできずに自罰自虐自縄自縛自爆自滅自慰……になってしまっている人だって
いるかもしれない。
あ、「それすらもできない」じゃないや。
それはたまたま私にそういう資質があったからのこと。

私は自分のそういうところにも「蓋をして」「なかったことにして」しまうことはできない。
っていうか、それやっちゃったら、私がされて苦しんだことがそのまんまじゃん。
(私が私の「性」について親などから「隠蔽された」のと同じこと!!
もちろん私は「なかったことにして」救われている面がある;
中学〜高校時代の「加害」を隠蔽せずに表立った問題にされていたら、
たぶん私はその学校を卒業することはなかっただろう)

なので、私はこれからも「男性性被害」について拘っていくつもり。
来年の2月頃、また同様のミーティングを開くつもり。
興味のある方、私までメールください(←でも返事はメチャクチャ遅いです、ごめんなさい)。
 ↑クリックするとメールできます♪

ぜんぜん「一つだけ」じゃなくなっちゃったけど。

少なくとも日本語の通じる地域で、男性が自分の性のあり方について
安全にかつ他人の安全を犯さないように考えることができるようになるまで
私は拘ります。
私自身のこととして。

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★3・アフターミーティング(断片集ふうに)

二次会での奇跡
「12月14日」なんて言ったら、「忘年会のピークはこの日で決まりっ!」だよね……

実は、先月末くらいから、前もって「二次会」の会場を予約しようとしたら、
杏野丈、じゃなくて案の定、
「はっきりディナーコースとかじゃないと予約はお受けできません」とか言われて
どこもここも門前払いをくらってしまっていた。

だったら食事会にしちゃえば、というわけにいかないのだ。
だって、ミーティングの内容はけっこうハードなので、
中には「何も食べたくない」という状態になってしまう参加者だっているかもしれない。
そういう人がソフトドリンクだけで参加できるように、と配慮したら、
結局どこも場所がとれなくなってしまった。

ああ、困った、とうしよう、とトホホな気分に浸りかけたら、
HP「If He Is Raped」管理人のくろたけさんから
「場所がなければ、最悪ロッテリアでもいいんじゃない?」
と言ってもらえて(っていうかこのミーティングそのものが「If He...」の「オフ会」という側面も持つ)、
私は「二次会場予約」を放棄してしまったのだった。
無理なものは無理だし、それを引け目に感じてたら
今度はミーティング本体で私の精神的コンディションが悪くなり、
内容が今ひとつになってしまいかねなかった。
優先順位を考えたら、この際二次会には犠牲になってもらうしかなかったし、
私はそうすることに罪悪感を覚えなかった。なぜかわからないけど。

で。

私もあまり時間に余裕がないし、きっと場所が決まらずにいつまでもうろうろしてしまい、
貴重な時間が潰れていくのにいらいらしてしまうんだろうなあ……と思っていたら。

まずは駅ビル「パルシェ」の6階に直行。
(ヒマな人はhttp://www.parche.co.jp/map/6f_info.htmlをご参照ください)
レストランフロアで「どこがいいかなあ」とひと通り見てまわった。
このときは、時間が早かったせいか、まだすいているお店が多かった。
でも「6人でまとめて座れる」ほどあいているお店はなかった。
(もちろん、人気の高そうなお店は早くも人だかりができて、何人も空席待ちしていた)

と思ったら。

1周して最後に見たお店「ケーキ&パスタめん屋」の奥の方に、
な、なんと「6人がけテーブル」が、
まるで「お待ちしておりました」といわんばかりに
ちゃんとあいていたのだ。
しかも、そこだけ扉が閉められるようになってたりして、
私たちにしてみればかなり「くつろげそうな雰囲気」。

もう、言うことはない。
みんなで浮かれてそのお店に突入!

ゆったり楽しい「二次会」が過ごせたのでした (v^ー')
パスタもおいしかったし、デザートに「苺ショート」が選べたのも、私としては大満足。
なんか、本当に「奇跡」としか思えない。

三次会=「お店」!?
「よかったら私の勤めているお店に来ませんか」
私はこうやって、自分のいくつかのスケジュールの一つにしか関わっていないはずの人を
他の用事にも付き合わせようとする癖がある。
必ずしもいいこととは言えない場合もあるけれど、
それはそれで楽しいチャレンジになるかも? という期待がいつもあって、
とりあえず誘うだけは誘ってしまうのだ。

で。っていうか、「でも」。

「性被害」に遭った人たちを、どちらかと言えば「性的に混乱させる」ようなところに
連れてきてしまってよかったのだろうか?

なんか、結果的にはまずくはなかったような気がする。

「マーフィーの法則」を地で行くような話だけど、
たまたま今日(12/14)「8時半から団体さんが忘年会の二次会で予約」が入っていて、
つまりふだんは9時までに出勤すればいいのに、
この日に限って「8時までにお店に出ること」になってしまっていたのだ!
(↑二次会の記事で「私もあまり時間に余裕がない」と書いたのはこのこと)

で、必死こいて皆さんを連れて、8時に間に合うようにお店に行って、
開店前だけどちょこっと乾杯!
「へえー、こういうお店なんだ」
「おお、アウィズムさん、変身だね」

日帰りで時間のない人たちからはお金もいただかずに帰ってもらい。

遅くまでいられる人たちには、とうとうショウタイムまで見せちゃったわよーーー!!
あー恥ずかしかった(*-_-*;

でも、しっかり楽しんでもらえたと思う。
あるいは、初めての体験で、もしかしたらちょっとショックを受けた人もいるかも?
そういう声も、しっかり聴けるようにしたい。

お店=仕事
忙しかったー。

たぶん、お客さんはのべ100人を超えたのではないか。
最初が20人の団体さんだったし。
その後も、4〜5人から10人くらいの団体さんが何組も来たし。

午前3時頃から眠くなってしまったけれど、
何度かトイレに行って切り抜けた。

閉店時にはほとんどぐったりしてしまったけど、
今週のお給料をもらって、その厚みになんともいえない充実感を覚え、
疲労感も報われた、と感じた。

タクシーで帰宅した。
「あ、おつりはいいです」
と、言えた。

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と、12月15日の朝までのお話でした。
あー、長かった(^^;

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