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- 2001年11月22日(木) 手紙 / 赤ちゃん / The Rose on Air
12月15日に新宿にライブを見に行きます♪
よかったら一緒に行かない?
★1・手紙
★2・赤ちゃん
★3・The Rose on Air
* 地の文 *
★1・手紙
以前の同僚に、こんな手紙を出した。
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じゃっきーです。
大変なことになってしまったんですね。
私、やさしくて正義感のあるRちゃんは大好き。
でも、暴力に走ってしまうRちゃんは、どうしても好きになれません。
でもでも、何が正しくて何が間違っているかを冷静に区別して判断できるRちゃんは、大好き。
好きのほうがポイント高いから、Rちゃん好き♪
(以下略)
じゃっきー w/love
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本当のことを言うと、もっと強い調子で言ってしまいたかった。
「どんなにあなたの意図が正しかったとしても、
暴力をふるってしまうことは絶対に間違っています。
あなたの正しかったはずの意図までが、間違っていると決め付けられてしまうからです。
そうしてそれは、元に戻すことはできないし、
後から「あれでよかった」と訂正してもらえることもないでしょう。
それはあなた自身の責任で償い、できれば今後二度とあのような暴力を使わない、
と誓ってもらいたいほどです。
もっと言えば、暴力に訴える前に、それを避けて言葉や頭でどうにかすることを
必ず優先する、ということをこれからは身に付けてもらいたいです。
それができないあなたではないのだから。……(以下、言っちゃえばまだまだあるだろうけど、きりがないから略)」
でも、こんなしつこいことをごちゃごちゃ言ってしまっても、
むしろ相手には伝わるはずがないと思って、やめた。
頭の中にたまっちゃったので、ここに吐き出します。
元気でいてほしい。
とても良い人なのはわかっている。
夢をかなえてほしい。
……
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★2・赤ちゃん
#そういえば、お店のママの名前って、
# もしも私に二人目の子供ができたらつけたい名前そのものだった。
# でも、実際は、二人目の子供は流産してしまったのだった……
# そういうことが、パートナーをいたわることではなく、
# 自分が自分のことだけ考えて自分勝手にトランスする、という
# 「逃げ」にしかつながらなかったことが、悲しい。
#
# でも、白状するけれど、私は自分がそうでありたかったような「性」を持つ子が
# ほしかったのだった。
# 妊娠初期にテストステロンの働きを阻害する薬をパートナーに飲ませてでも……
# もちろんそんなこと「バカな空想」だけで終わるに決まっていたけど、
# そんなことを考えてしまう自分が恐ろしかった。
# あの頃は、ひたすら「自分がトランスする」なんてことは空想や犯罪以上に
# 不可能なことと考えていたし、何よりも
# 「いーじゃん。いちおう男としてパスしてるんだから、死ぬまで我慢すりゃいいじゃん」
# としか思っていなかったのだった。
#
# まるでそんな犯罪的な空想を見透かすかのように、
# 2番目の子は「死んで生まれた」。あるいは「生まれたときにはもう死んでいた」
# 確か私の冷酷な態度が原因だったはずだ。
# 少なくとも、彼女は私に言った。「あなたが殺したのよ」
# そこまで言われる筋合いはない、と私は心が凍りつく感じを味わいながら、思った。
#
# でも、その一方で、私は奇妙に冷静に、おかしな理屈をでっちあげていた。
# 「この子は音楽から生まれたわけじゃない」
# 「仕事を一生懸命やっていくということで、私は男になれる(かもしれない)」
# と思ってできた子だったと思う。
# それなら、不本意ではあるけれど、子どもに対して「父」であることができるかもしれない、
# そう思ったのだろう。
# それは所詮、自分をないがしろにする、甘えた妥協でしかなかったのだろう。
#
# それに、生まれてから名づけようとしても、また彼女の実家(姑)から
# 私の「常識」ではとうてい考えられないような妨害を加えられ、
# 私は今まで以上にあの「家」に取り込まれていって、
# 自分が「譲れない」と思っているような価値観をどんどん手放していくことになるんだ、
# そうやって自分はどんどん「自分ではないもの」になっていく、と思ったら……
#
# あれは、1995年だったか、1996年だったか。
# 私がまだ、予備校の小中学部にいて、いつもいつもなぜか明け方ごろまで
# 教室や本部に残って「予習」だの「採点」だのしなくてはならなかった、
# そんな頃だったのではないか。
# 業績は上がらず、パートナーからは業績と収入の少なさを責められ、
# 私は追い詰められていた。
#
# そうして、その年(かその次の年)の春か秋ぐらいに、
# 暴れる上司を取り押さえようとして殴られ、
# 「おまえはオレの女房と同い年なんだな」と言われ、
# その人の「男のにおい」にくらくらしそうになっていた私を
# 目覚めさせてしまったのだった。
#
# 私は自分が自分でないものになってしまうのを食い止めなくてはいけないんだ。
# そのためには、隠しとおして生きようと思ってきた「本当の自分」を、
# 何らかのかたちで外に出してやらなければいけないんだ。
# と……
子どもにつけたかった名前は、ジョン・レノンの言葉にちなんで
・自由の「由」をつけた名前
・平和の「和」をつけた名前
・愛の「愛」をつけた名前
3人そろえばいいなあ、と思っていた。
私の遺伝子は、最初の一文字にだけ受け継がれた。
彼は理由もわからなくなっているのにそれでもまだ人を縛り付けている、
なんだかよくわからない価値観から「自由」であってほしい、と思った。
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★3・The Rose on Air
昨日……日付では一昨日……の火曜日、たまたま見たドラマで、
私の大好きな「The Rose」をパンパイプの演奏でBGMに使っていた。
私は「へ〜」と思った。
もちろん、この曲はアニメ『おもひでぽろぽろ』のエンディングで都はるみが歌ったバージョンもあるし、
むしろそちらのほうが有名だし、
まさか私宛のメッセージなどであるはずがない。
でも…… お店にいたおかげで、実は有名な人がこっそりお客さんとして見えていたこともあったから、
もしかしたらそういう人たちの口伝で、「The Rose」という曲への思い入れが
伝わっていったのかもしれない。
私の思い入れなんか知らない人がたくさん聞くのでも、いい。
私は、この曲が多くの人の耳に入ることを、誇りとさえ思う。
なぜなら……
私とパートナーが、1981年、82年、88年、そうして90年代にもう一度、
全部で4回「出会いなおす」ときに流れていた曲だから。
私は、愛が「薔薇の花」であり、あなた(私)が「一粒の種」であることを、
信じます。
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* 地の文 *
ここまでの記事は、
私の子のお誕生日である「11月21日」のために書きました。
きっと本人がもう少し大人になってから読んだら、
いろいろとショックを受けるようなことも書いていると思うけれど、
私は彼が自分のこと、自分の父親でありながら女性でもある私のこと、
いつか必ず理解し、彼自身の存在に自信を持ってくれるであろうことを、
信じています。
もちろん、私のことを知れば知るほど、憤るかもしれない。
彼の周囲で私のことを「とんでもないやつだ」という人が多くて、
彼も私をそのように見てしまうかもしれない。
それに対して、私は最低限の支えにさえなれないし、反論もできません。
でも、彼はきっとそれらの壁を乗り越えて、
安心して世界と関わりをもつことができるような人間へと育ってくれると
信じているのです。
なぜなら…… 私の子だから(子宝)。
私は彼の人生に多く干渉してはいけないと思っています。
私が彼が進もうとする手前に立ちはだかって、あれこれコントロールするのは
あまりにも危険だと思うからです。
でも、私の生来の素質と元パの厳しい躾によって、彼はつかんでくれるでしょう。
変えられないものを受け入れる落ち着き と
変えられるものを変える勇気 と
両者を見分ける賢さ を。
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