samahani
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2005年07月29日(金) マンションを見に行く

私には、いままで10年以上ずっと欲しいと言い続けていたものがある。東京におうち、つまりマンションが欲しい。「どこにもおうちのない私は、精神の拠りどころがなく、すぐ精神不安定になるかわいそうな人。私が元気になれるなら2500万円なんて安いものじゃないの」などと、ことあるごとに言い、そのたびごとに、「そんな高いものが買えるワケない!」と言われ続けていたのであるが、ついに夫が「考えてもいいよ」と言うまでになった。そういうわけで昨日は、ものすごくたくさん歩いて、いくつかのマンションを見て回った。

けれども、安いマンションにはそれなりの理由がある。初めのは「えっ、こんなところ?」というところに建っていた。そのうえ、安い価格帯のものは隣のビルの陰になり、日当たりゼロだそう。なのに、売り切れ。2番目のは、人気のタワーマンション。出来上がるのは2年後で、数も多いのに、安い価格帯のものは全て売り切れ。3番目のは、もういい加減歩き疲れていたところに駅遠物件で、いくら歩くのが苦にならない私でもこれはちょっとと思ってしまう遠さ。そのうえ、希望の物件はまだあったにもかかわらず、遠いというだけで、これほど安いのは何か他に理由があるのでは?と思ってしまう。これでは永遠に決めることなんて出来そうにない。

夕食に七輪焼きを食べながら、一日の成果を報告する私の「いいものないし、なかなか決められないよねー」という言葉に、分かってたよと言いたげに頷く夫。「でもさ、私、今回日本に帰ってきてから、ぜんぜんテレビも見てないし(8時過ぎには眠くなってしまうため)、それより何よりショックだったのは、コンビニおにぎりやコンビニパン食べてもぜんぜん感動しないの、どうしてだろう?」「もうそれほど、日本に帰ってこなくてもよくなったってことなのかなあ、マンションどころじゃないね」という私に、夫は一言「そだね」と言った。


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