キ ミ に 傘 を 貸 そ う 。
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また変な電話番号の着信履歴が残ってた。 あ、もしかして。と思った。
数分後また着信。 学校に居たので、研究室から出て声を発するまで時間がかかった。 「何か言ってよ(笑)」 と電話越しから聞こえた。 アメリカからかけてくる、蓮の声だった。
「どした?」
と聞くと、蓮は最近の事について話し始めた。 蓮がいちいち国際電話をかけて、私に連絡してくるというときは決まって何か悩んでいるときで、それは大体恋愛だ。
私は恋愛経験なんかないし、相談を受けても的確なアドバイスが出来る訳ではない。 けれどいつもなぜか相談される。
蓮は色々な人のアドバイスが欲しいのだとも思うし、 私のように自分の事をあまり話さず、おとなしく聞いてくれる奴なら誰でもいいのだとも思う。
「気になってるコと付き合おうか迷ってる。」
そんな相談だった。 不思議と私はショックを受けることも泣く、淡々と話を聞いた。 どうやら気になるコとはもう大分いい関係になってはいて、お互いに自分達の気持ちが分かっているのに、 遠距離になるだろうから、付き合うことを迷ってると言ってた。
蓮は、付き合った場合に不安になる要素をいくつも口に出し、一人で堕ちて行った。私は何度もそんな彼を止めようとした。 でも私も蓮と同じだ。 今、私を客観視しているのと同じ気がした。
「遠距離で付き合う意味がよくわかんないんだよね。何するの・・・?ってかんじだし。」
「別に行動じゃなくて精神的に救われるんじゃない?」
「そうかもしれないけど・・・遠距離できる自信ないかも・・・俺浮気しそうだし(笑)」
「それは最低だね。(笑)」
「付き合ってみて、やっぱりダメで・・・それで傷つけるのも嫌だし・・。でも、好きっていうより、大切って気持ちの方が多い。他の奴にとられたらそりゃぁ嫌だけど、オレを振ってくれたらそれで諦めがついちゃいそう。なんかそれがベストなのかも・・・」
ってお前どんだけネガティブなんだ。
・・・・すごい分かるけど。orz
「なんかね、ネガティブ加減が私と似てるよ。」
と笑って言っておいた。 本当に似ていると思った。 先の不安要素を幾つも考えてしまって、良い事をあまり想像できないようなところが。 客観的に自分を見ているようで、なんだか不思議だった。
蓮が他の人に相談したら、「やめときな。」といわれたらしい。 しかもハッキリと。 そんなアドバイスをする人も居るのだなぁと思った。
「蓮が出すならどんな答えでもいいよ。付き合っても付き合わなくても。蓮が不安に思ってる事を全部彼女に言ってみればいいよ。
ダメって思ってたら、良い事も全部ダメになっちゃうよ。 そんなんでこれからどうするの。(笑) 頑張りなさい。 大丈夫だよ。大丈夫。」
と、言っておいた。 私は何の痛みも無く、確かにそう言ったのだ。 自分でも不思議なくらい、嫉妬は無かったのだ。
「うん。言ってみる。ありがとう。」
「そうだよ。がんばりな。」
「・・・とか言ってお前人のこと言えんの?(笑)」
「うるさいな。(笑)悪いけど私は先に蓮を越すよ。」
嘘だけど。
「はは。(笑)」
「じゃぁ結果が出たら教えてね。どっち(の答え)でもいいから。メールして。」
「分かった。ありがとう。ばいばい。」
「うん、じゃぁね。」
自分で勝手に堕ちて行ってはダメだ。 恋愛には前向きが似合うと思う。
男女関係の親友とか信じてませんが、私と蓮は親友だろうか。
ううん、やっぱり信じない。 私と蓮は友達だ。
ショックは受けていないつもりでも、家に帰ったらどっと疲れた。 疲れてしょうがなかった。 でも大丈夫だった。
今年は色々な事がありそうで少し怖い。 負けない強さと体力が欲しくて欲しくてたまらない。
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