Murmure du vent
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2004年11月21日(日) ジャルダン・バガテール

貴方の過去に係わった全ての女たちに嫉妬していた。
指さきに残る肌の温もり、唇が覚えている粘膜の匂い、そして耳元で囁く心を惑わす声。

注がれた喜びが深くなるほどその炎は燃え上がっていった。

標本箱に整然と並べられた蝶を眺めるように、女達とのひと時を独り愉しみながらマンデリンを飲んでいる姿が私を身悶えさせた。

「秘密の花園にいるような香りだね、香りを変えたのかな」シーツに横たわったままで呟く貴方。

跪き髪をかき上げながら粘液で濡れた唇を離す私。
「ジャルダン・バガテール、花の楽園のようでしょう」

愛撫を繰り返し貴方が声を漏らしそうになった時「嫉妬の香りとも言うの…」
舌先を這わせ深く含んでいく。

他の誰かでは感じられない楽園を貴方だけに…


lune |MAIL

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