hiroの日記

2002年11月24日(日) あいつ。

あいつは言った。

「お前は大切な友達」


うれしさと悲しさが交じり合った瞬間。


小さな頃から何をやるのも2人一緒。

おかしの取り合いで殴って怪我させったっけ。

恋愛の話で盛り上がって眠らずすごす夜。


誰よりも近い存在で。

まるで兄弟のようだった。



いつからだろう。

今までとは違う別の感情が芽生えたのは。


気づかなければよかった。


気づかせないで欲しかった。

だんだんと

ぎこちなくなりだして。

どんどん

気持ちが膨らんでいって。


どうしていいかわからない日々。


それでも大切にしてくれるあいつとの
関係を壊したくなくて
伝えることができなかった想い。


「あいつ」はしばらくしてこの町を出て行った。



何事もなかったように過ぎてゆく日々


穏やかであり


虚しさであり


ある感情がごっそり抜け落ちた



喪失感。









それからいつのことだろう



「あいつ」と再会できたのは


夏の暑い夜。



口を閉ざし、静かに眠っている。
まだあどけなさの残る瞳
開かれることはもう二度とない。






バイクで高速をとばして
カーブを曲がりきれず転倒



この町へと戻る途中のこと


家族と友達への土産の入ったカバン


その中に小さな自分当ての小箱






伝えてない言葉



これが勇気をださなかったバツ?


言わせてももらえなかった言葉。








最後に残ったのは

そっと触れたほほ


「あいつ」の冷たい感触。


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