甘い煙
頭出し|巻戻し|早送り
仕事先の男の子にうっかり彼の名前を教えてしまって、時々からかわれる。普通に照れる。 からかわれて嬉しいという自覚はないのだけれど、
「すげー嬉しそうですね。いい笑顔だ」 「彼氏のこと本当に好きなんですね」
って笑われた。 そうか。私は彼氏のことを本当に好きなのか。
距離って、少し頑張れば逢えるくらいなら、私にはある意味全く悪い障害じゃないなと思う。 いちばん重要なのは、距離そのものじゃなくて、逢いたい気持ちがあるかどうか。相手を想う気持ちがあるかどうか。 そこだろう。
近距離だって遠距離だって、他に好きな人ができる時はできるし、心が離れる時は離れる。 もっと一緒に居られたら、そんなことは起こらなかっただろうに、と悔やまれても、正直そうでもないと思う、こともある。 だって近距離でずっと一緒だと、たまに息苦しくなる。だから時々別行動をしようとすると、相手に不安を与えることになる。 想われているからこそのわがままな衝動なんだろうけれど、近くに居るよりも離れたいと思うことが、いままで相手よりも私の方が多くて。 確実に受け止めてくれる場所があるとわかっているからこその、衝動。
だから、つきあうにあたって、遠距離の時期があったからこそ、続いたのではないかと、思ったこともある。 わかんないけどさ。 気持ちの熱さを長続きさせて余計な摩擦を少なくする、潤滑油。 でも確実にそう感じたこともあった。
・・・つづく。かも。
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