はじまりのウタ。
Mail / いづる
弱音と、少しの昔話。
水曜の夜に、
夜勤前のチーフ君に会いに行った。

風邪をひいていて、
具合が悪そうで、無口だった。

そんな彼を見ていたら、
学生時代の彼のことがぶわーっとでてきて、
どうしようもなくなった。

電話が少なくなって。
口数が減って。
態度がなんだかおかしくなって。
あのひとは、おかしいなと思って一週間も経たないうちに、
私の前から去ってしまった。

最後の日、私は彼の、ポケベルから確証を掴みました。
そして数日後、
新しい彼女と仲良く歩いてる彼の姿を偶然見かけました。
その人は、私の知る、私を知らない、彼女でした。

向うは、私には気付かない。
私だけが、暗い、別の世界にいるかのように思いました。

現実は、そんなもの。




この人もまたあんなふうに去っていってしまうんじゃないのか?
って思うと、どうしようもなくなる。
そうすると、もう私でなくなる。

私は過去にとらわれて、躓く。
いつも、そう。





昔からよく、
人の後姿を見ていたような気がします。

毎日保育園の2階のベランダから見た、
去っていく母の後姿。

うちを出て行く、父の後姿。

振り返ることなく去っていった恋人の後姿。

何かが立ち去っていくことに、
私はもの凄い恐れと寂しさを感じてる。

いなくなってしまわないで。
背を向けないで。
置いていかないで。

いまだに、そんな子供みたいな感情を抱えている自分に、
呆然とします。

きっと。
満たされなかったから。



満たして紛らわそうとするから、
少し満たされなくなった時に、
耐えられなくなってしまうのだろうな。

手放すことも、必要なんだろう。

だけどたぶんそれが一番、私に出来ないことだろう。



過去にとらわれることは意味がない。
過去に躓いているうちは、進めない。


進みたい。

進みたい。
進みたい。

一歩。

前へ。


それだけは強く、思ってる。




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2003年02月28日(金)