師の言霊
J.O.



 ガラスの30代

さんざんっぱらさわいだあげくどうだい
金目のもんもお嬢さん方も
何も残っちゃいない
これ所詮ボラレたってやつじゃないかい
上等だ全部持ってけドロボ
もう何もないぜ
想像は妄想を超え
房総さえ越えてったよ
あっと言う間さ 気がつけばもう太平洋
そう今ごろ街中がこんなおれを笑ってんだろ
まあいいんじゃない 笑われないよりましさ
これでもちと傷ついてんだけどな

急斜面に家建ててるようなもんさ
それも地面に垂直にさ
地下室まで掘って
完全っぽい設計図かなんか
あるなら見せて欲しいんだよ
くるいのない そうズレのないスゴイやつ
強引なやり方がどなたか傷つけたんなら
あやまるさ 悪いのはほぼおれだ
意外と謙虚にやってんだけどな

で今んとこ人生は他力本願
自分の能力なんぞ信じない
そのくらいがOK
単調なくりかえしにお互いアキが来てんだよ
クールでもシュールでもない毎日に
全然今自分のこと正直わかんないんだな
まあいいんじゃない わかっちまうよりましさ


<Gleam&Squeeze 2001>
30歳という年齢。
30代という世代。
昔は落ち着いて見えた世界。
今目前としてみてそんな大人らしさはかけらもなく。
でも師が歌うように。
そのくらいでOK!

題名の恥ずかしさと詞の素晴らしさがバランスを取っている作品。
うんうん。

2002年09月14日(土)
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