ずいぶん後になってから書いてるんだけど、この日は確か映画を見たんだった。「蝶の舌」っていうスペインの映画ね。
喘息持ちのため遅れて小学校に入学した少年。そこで少年はひとりの先生に出会い、いろいろなことを学んでいく。「蝶にも小さいけれど舌があるんだよ。こういうふうに渦巻きのような形をしているんだ」先生がそんなふうに言いながら黒板に図を書いて説明してくれて、これをきっかけに少年は昆虫に興味を持ち、先生と一緒に野山をかけまわる日々を送る。しかしそんな幸せな生活も長くは続かなかった。そのときすでにスペインは内戦という悲劇への道を歩みつつあったのである・・・というオハナシ。
主人公の少年はラストのシーンで大好きだった先生に非難の言葉を浴びせるように強要されるんだけどさ・・・なんともかわいそうだった。人間が人間の考え方を統制したり支配したりすることがどんなに悲しいことか、この映画は教えてくれている。
興味ある人は観てみるといいよ。
3連休の2日目。コピッツのボーカルのムギ氏からチケットをもらって、彼が作品を出品している東京都美術館「新制作展」に行ってきた。
新制作展に行くのは昨年に続き2回目。去年の9月、やはりムギが作品を出すというので初めて行ったのだが、新鮮な感動というか興奮というか、なにしろとてもよかったので今回も期待して行った。普段「芸術」とか「美術」なんていうものとは縁遠い生活をしているので余計に新鮮でオモシロイのだ。
ムギの作品は「SEEDS」というタイトルがつけられて、やはり昨年と同じ「スペースデザイン」のコーナーに置かれていた。彼がこの作品を通して何を表現しようとしていたのか、おれのアタマでは理解できるはずもなかったが。トンボが2匹、ツガイで羽を休めているように見えた。・・・まぁ勝手な解釈はこの辺にしておこう(笑)。不思議な感じがして、良かった。
昨年は彫刻に圧倒されたのだが、今年は絵画がよかった気がする。打ち捨てられ首がもげた鉄製の人形と、煙を吐く工場地帯が一枚の構図に収まっている絵があった。もう何も生産しない人形と、生産し続ける工場との対比。両者の間にはコンクリートの古びたゲートがあり、手前側に人形が転がっているのだが、ゲートがフレームの役割をして向こう側に広がる工場群をその間にのぞかせていた。暗く寂しい気持ちにさせる絵だったが、とても印象に残った。
その後、久しぶりに昔通ったことのあるバーに行った。訪れたのは12年ぶりであり、場所の記憶も定かでなかったがそれはちゃんと今もそこにあった。ただ、オーナーが替わってしまっていて、店の雰囲気は12年前とはだいぶ違っていたが。丸く削られた氷でラムを飲んだよ。とても美味だった。
赤羽でチェリハの友達とミニオフ会があり行ってきました。メンツは全員、知った顔だったんですけどね。
ビールとか飲んでる間はよかったんだけど、日本酒に変えたら、めっちゃ酔いがまわって途中で寝ちゃったみたいです。そんなに乱れたりはしなかったと思うんですけど。
みなさんご迷惑をおかけしました。
って、おれって何回おなじことをやるんだろう。(涙)
今日、不意に「人生の夕暮れ」ってキーワードがアタマに浮かんでさ。それで思い出したことがある。昔、おれが生命保険の営業をやっていた頃、部下である新人のオバチャンに同行してたときのこと。
当時のおれの仕事は「新米保険オバチャン」の教育係で、新人さんと一緒に営業に回って保険の契約をとるということをやってたんだけど、車で移動したりする間、結構しょーもないハナシとかをして暇をつぶしてて。そのオバチャンは当時47歳のヒトだったかな。おれも新婚の頃で「もうおれの人生、波乱万丈はないですよね〜。もう後は決められたレールの上を走っていくだけ」とかってハナシをしてたときだったと思うんだけど。その人が唐突にこんなことを言ったのさ。
「人の一生を24時間とすると、わたしはもう夕方の4時です」
一瞬意味がわからなかったんだけどね。でもちょっと考えたらすぐわかったよ。人間の寿命が一律72歳とした場合それを1日24時間に換算すると・・・オギャアとうまれた瞬間を午前零時とすると1歳ごとに20分ずつ時計は進む。3歳で深夜1時、6歳で深夜の2時・・・その人は48歳間近だったので「人生時計」に換算して16時間経過・・・ってことで夕方の4時と言ったんだろうなと。
その人は「だから主任(おれ)はまだ朝の9時前ですよ。これからいろんなことがありますよ」って言ってた。当時のおれはまだ26歳だったからね。「はは〜そうですかね」って軽く答えた記憶があるんだけど。たまに思い出すんですよ。その人の言ったこと。
こないだ34歳の誕生日を迎えたおれは、「人生、朝の11時20分」ってとこでしょうか。なんだ、まだお昼前じゃん。
そんな風に考えるとみんな「人生まだまだこれから」だと思うんですよ。この日記を読んでくれてる人は「人生まだ午前中」の人が多いと思うんだけど。先は長いですよねえ。これからなんだってできるはずなんだよね。
例えば今度32歳を迎えるアナタはようやく「人生、朝の10時40分」、24歳のアナタは「人生、朝の8時」。まだなんだってできるお年頃。おれにしたって午後の時間は、まるまる残っている。
でも逆に余裕をかましてると人生はあっという間に過ぎていく。「人生、24時間しかない」って思うとね。こう考えると、人生長いのか短いのか、よくわからなくなってくるね。
きっと、考え方次第だってその人は言いたかったんだと思う。これからの時間をどう過ごすかもおれの考え方次第。うたた寝なんてしちゃったら、もったいないよな。
コピッツのボーカルのムギからお昼過ぎにメールが来て、「東京に来てるから飲まないか?」とお誘いを受けた。子供たちが遊びに来てたんだけど夕方くらいに帰るって言うんで、子供たちを見送った後、新宿に出かけて行ったよ。
おれ以外のメンバーはコピッツのムギ、シー、コアラ、そしてしゅんの四人。いつもの新宿の和民で。しゅんはハートブレイクな出来事があったらしく最初は落ち込んでたけど、徐々にはじけてきてイイ感じだった。おれもそれなりハートブレイクだったので酒飲んではじけた。次の日仕事さえなければ記憶失くすまで飲めたのに。そこがちょっと残念だったけど。(←懲りてない)
12月29日にスピッツのコピーバンドを集めてライブが開催されるんだけど、このライブではおれとベースのホシを除いたコピッツの3人が「アコピッツ」ってバンド名で出演するのだ。アコースティック風味な演奏を披露してくれるらしい。おれのほうもいつものコピッツじゃないんだけど、そのライブでは一つヘルプでやるバンドがあって、コピッツの3人と「対決」できるのだ。いつも他のメンバーの背中を見ながらドラムを叩いてるけど、今回は彼らの演奏をオーディエンスとして見ることができるってことで、今から結構楽しみ。
そのライブに出演することが決まってから、なんかおれの中に妙なライバル心が芽生えてきてて「コピッツには負けなくない」って純粋に思ったりしている。ライバル心、なんていうとちょっと穏やかでないように聞えるかもしれないんだけど。でもそうやってメンバーと切磋琢磨できることを嬉しく思う。
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