蟹を一パイ、目の前に置いたら。 自分で殻を割り足を折りして器用に身を取って食べているのが漫画ガルデン、 シュテルに身を取り出させて自分はそれを食べるだけなのがTV初期ガルデン、 一生懸命自分で取ろうとしてそれが上手くいかず癇癪を起こすのがTV後期ガルデン、 蟹のはさみに指を挟まれるのがOVAガルデン、 「上海蟹を持って来い」と言うのが特典CD2のガルデン、 殻を割り足を折りして綺麗に身を取ってそれを皿に盛り、自分は手を付けないのが「聖騎士の約束」ガルデン、 一人で海老を食っているのがラジオ版ガルデン。 こんばんは、TALK-Gです。 掲示板でも書きましたが、昨日今日と「モンテクリスト伯」なる海外製作の四夜連続ドラマにはまっています。 無実の罪で二十年間を地獄に等しい牢獄で過ごし、何もかもを失った男、モンテクリスト伯ことエドモン・ダンテス。 彼が、自分の父や恋人や未来を奪った者共に、ありとあらゆる策を講じて復讐するお話。 そのお話そのものも、ケレン味たっぷり、カタルシス満載で手に汗握るものなのですが。 その、復讐の鬼と化したモンテクリスト伯に仕える執事がまた、萌えでして。 料理から良い女を引っ掛けてくる事からパーティの準備から不審者を捕らえる事から、何でもこなす万能執事にして、唯一モンテクリスト伯の正体を知る男。 そんな彼と伯爵との関係ややり取りがまたカッコイイ。 思わずガルデンとシュテル・イドロ(漫画版)にダブらせてしまいます。 ダークヒーロー(またはアンチヒーロー)に痺れる秋の夜長です。 こんなガルデンを書いてみたい。 ――――― 関係ないのですが、漫画喫茶でセーラームーンを12巻まで読んできました。 極めて自然に「うさぎ→パティ」「衛→ガルデン」にダブらせて読んでいる自分に気付き、愕然としました。
<登場人物紹介> ☆漫画版ガルデン……父親。 ☆「聖騎士の約束」版ガルデン……母親。 ☆36話辺りまでのTV版ガルデン……四男。生意気盛り。 ☆36話以降、特に51話等の終盤辺りのTV版ガルデン……三男。目がきらきらしている。 ☆ラジオ版ガルデン……次男。やさぐれている。 ☆「温泉ダンジョンの決闘」版ガルデン……五男。末っ子。五歳くらい。(外見が) ☆特典CD2巻版ガルデン……長男。父親と対立して家を飛び出して以来帰ってきていない。 「今帰ったぞ貴様ら!!長の帰りを出迎えるが良い!!」 「ああ」 「フン、騒がしい奴だ」 「今日は早かったのだな」 (一人で壁に凭れて虚空を見ている) 「土産は無いのかー?」 「ククク、土産だと?それよりも先に言う事があろう?」 「……食事か?風呂か?」 「飯だ!酒も熱燗にしてつけてくれ」 「……よくそんな所にまで気が回せるな。見事だ」 「伊達に長生きはしていないさ……」 「私も腹が減ったぞ!」 「ああ、すぐに支度をするから。 ……お前は?食事はどうする?」 「俺は要らん」 「お前、昨日も食べていなかっただろう。 それでは体を壊すぞ」 「フン、同情しているつもりか」 「何だと貴様!!!」 「止めんか!! ……お前、ちょっと支度を手伝ってくれるか」 「まかせておけ!!」 ―――――ガラガラガラッ(引き戸) 「客か?こんな夕飯時に……、……!」 「今帰った」 「………貴様は」 「フッ、随分と老けたな」 「半熟半ベソ半死半生で家を出て行ったガキが、今更何をしに帰って来た」 「生まれ変わった私を、貴様に見せに戻ってきたのだ。 弟共や母親が心配でもあったしな」 「生まれ変わった? 貴様も三男の様にホワイトドラゴンの自己啓発セミナーでも受けてきたのか?」 「そんなもん受けた所で、三年くらい経ってから次男の様な変な壊れ方をするのがオチだろうが」 「ホワイトドラゴンはとても素晴らしい竜なのに…… 今度、実際にセミナーを受けてみると良い。みんなも一緒に」 「……俺は自分が一体誰なのか判らなくなった時に、話を聞きに行っただけだ……」 「……昔、この家を出た時は、私は確かに非力なガキだった……。 だが、今は違う。 社会的地位も手に入れ、自分で自分を養えるまでに成長した」 懐から名刺を取り出し、父親の目の前に叩きつける長男。 「……『アースティアTV・製作部長』……」 「それが現在の私の肩書だ」 「製作部長、というのは偉いのか?」 「ああ。番組の制作費を握ったり、気に入らん部下を無人島に左遷したり出来るくらいにはな」 「しかし、普通そういうのは、総務部の経理課や監査部の役目ではないのか?」 「……大怪獣シュテルのフィギュアをやるから黙っていろ」 「わーい」 と、長男の名刺をちゃぶ台の上に放る父親。 「……フン、この程度で『自分を養える様になった』とは片腹痛い」 皮肉っぽく言う父親に、睨む視線を強める長男。 そんな長男に、父親は小さく笑う。 「……だが、まあ、良かろう。 おい、もう一本酒をつけてくれ」 「ああ、判った」 「……!!」 「何を驚いている? 私はこの家の長だ。たとえ出て行った者であろうと、この家の者が成功を収めたのならば、それを喜んでやるくらいはするさ」 「お祝いか?」 「……ああ、そうだ。 寿司だ!寿司を取れ!」 「ククク、良かろう。この私が直々に注文してやる。 ……お前も食うだろう?」 「仕方あるまい」 「言っておくが、余り高いものは注文するなよ。我が家の財政は逼迫している」 「か、母さん……」 呆気に取られていた長男だったが、やがて表情を微かに緩めると、父親と差し向かいに腰を下ろす。 「おい、もっと高い酒を持って来い!」 「フッ、お前が酒の話をする様になるとはな……」 「生意気なヤツめ」 「久し振りに一家が揃ったのだし、このまま何処かに繰り出すか?ふふ、面白いショウが見られそうだな」 「イーズ温泉などどうだ?」 「私の生まれた国を見てみたい……」 「何処まで行く気だ」 ――――― これは文章でやるべきネタではなかったかも知れません。
今日は総選挙の日でしたね。 周りの者に「投票に行ったか」と尋ねると、「行った。スクラッチカードを削るコインが無くて大変だった」と答えが返ってきました。彼は何処に行って何に投票してきたのでしょうか。こんばんは、TALK-Gです。 いやいやいや、そんな事より!! どうやら我等がガルデン様が某大国の大統領に選ばれたそうですよ!! 詳細はなるみ忍様の日記にて!! ムチムチプリンな美人秘書イドロも拝めますよ!!さあ早く!!はよせな!!! そして一緒に万歳三唱!! 我等の大統領ガルデン様バンザーイ!!バンザーイ!!バンザーイ!! さあ皆様も両手を大きく頭上に!!さあ早く!!はよせな!!! 我等の大統領ガルデン様バンザーイ!!バンザーイ!!バンザーイ!! ガルデン様が大国の大統領になった暁には、その麗しのビジュアルとエキセントリックな言動で熱狂的な支持者を作り出すと同時に、その強引且つ冷酷なまでの手腕と海千山千の秘書達の暗躍によって、他国から非常に反発され、同時に恐れられる存在となると思うのですが、如何でしょうか。 ガルデンって「愛国心(愛民心?)」が非常に強そうですし。 筋金入りのナショナリスト。パッフィー王女の祝福を受けておられるという事は、ロイヤリストでもあるのかも知れません。 スローガンは「この私にふさわしい国へ」。 マニフェストを乗っけた冊子は「ガルデン様のビューティー写真集」と化しているとか。 駄目でしょうか。
「お前を初期化しようと思う」 俺が静かに言うと、霞がかっていたあいつの目に、微かに光が走った。 うう、と小さく唸り、薄い唇を噛む。カリカリと響く馴染みの音。明滅する額の石。 何かを考えているらしい。 暫くの後、ポツリとあいつは呟いた。 「……私は、廃棄処分されるのか?」 初期化する―――――それには色んな意味や場合がある。 彼はその「色んな意味や場合」の中から、「廃棄処分される」という可能性に意識を奪われたらしい。 翠の目が揺れている。 俺の答えを待ち侘び、同時に恐れている様な目。 俺は彼がフリーズしない内に、明確に答えを示してやった。 「違う、廃棄処分なんてするわけ無いだろ」 首を振ると、彼は明らかにほっとした様子で息をつき、それから重ねて尋ねてくる。 では、何の為に、と。 「OSを入れ直すんだ。 お前が此処までいかれちまったのは、ハード面と言うよりソフト面での問題が大きい気がするから」 「…………」 いかれている、と言われたのにむっとした様に眉を寄せる。が、事実なのでどうしようもない。 ―――――こいつがおかしくなった原因が、本当にハード面よりソフト面にあるのかどうかは判らない。 ただ、そうだったら良いな、と俺が思っているだけだ。 ソフト面ならまだ対処の使用もあるけど、ハード面だった場合は、俺にはもうどうしようもないから。 工場に送って修理してもらうか、こいつを「廃棄処分」して新しいのに買い換えるか……俺に出来る事はそれくらいしかなくなってしまう。 そしてそのどちらにしたって、こいつは「初期化」される。他人の手で。 ……それならいっそ……… 「……アデュー?」 呼ばれて、俺は我に返った。 あいつは不思議そうに、俺の顔を覗き込んでいる。 「どうしたのだ?」 「いや、何でもない」 首を振り、意識を現実に切り替える。 まずやらなくてはいけないのは、こいつの中にあるデータの保存。 作成した文章、図、送られてきたメールやウェブブラウザに設定してあるブックマーク……必要なファイル全てを、別の媒体に保存しなくちゃいけない。 俺は、これからかなりの量のファイル保存をしなくちゃいけない事を告げ、「出来そうか?」と尋ねた。 「……やる」 硬い声での返事。 目には、此処最近殆どお目にかかれなかった、クリアーで鮮烈な光を点している。 「この私がファイルの保存の様な簡単な作業くらい、出来んと思っているのか」 ……つい先日、ファイル保存に失敗して三時間分の作業をパーにしてくれたのは誰だったっけ。 まあ、彼がやる気になっているのに、そんな事を言って水を差す必要は無い。 「じゃあ、頼む」 俺はまず、前もって用意しておいたフラッシュメモリに、頻繁に使うファイルを移すことにした。 要るものと要らないものの選択、それらの移動、削除、保存…… カリカリ、カリカリ。カリカリ。 すぐにいっぱいいっぱいになるメモリをこまめに掃除してやりながら、俺はあいつの様子を見守る。 ……苦しそうだ。が、気迫と根性で自分の中のシステムを制御し、安定させている。 「無理するなよ」 思わず俺が言うと、彼は少しむくれたような顔で、 「誇り高きメーカー製のこの私が、ネットカフェの有象無象などに遅れをとって堪るか」 と返してきた。 「……知ってたのか、俺がネットカフェに行ったの」 「私の知らないイオン臭がしたからな」 低い声。 寄せられた細い眉は、ぴくぴくと神経質に震えている。 「私というものがありながら……あんな、不特定多数の者共の手垢に塗れた『箱』などに……」 頬の赤味が増してきた。 「―――――甚だ不愉快だ」 カリカリ、カリカリカリ。 今にもオーバーヒート、ハングアップしそうなあいつは、それだけ言って、また唇を噛む。 本当に不愉快なのだろう。翠の目は、怒りで「生き生きと」輝いている。 俺はそんな彼の「自分勝手」な言葉と仕草に、思わず声を上げて笑った。 「何がおかしい!!」 癇に障ったのか、怒鳴りつけてくる彼。俺は笑いを納め、その目を見つめた。 「おかしいんじゃない、嬉しいんだよ」 そう、嬉しくて堪らなかったのだ。 「………」 彼は怪訝な顔をしている。 その、静電気でふわりと浮き上がっている銀の髪を撫で付けながら、単刀直入に言ってやった。 「お前、ネットカフェのパソコンに嫉妬してるんだろ」 「―――――」 一瞬、極端にCPU占有率が上がった。 カリカリ、カリカリカリ。 「自分が動けない間に、別のパソコンに俺を取られて、悔しかったんだよな」 「……馬鹿な事を言うな」 更に赤くなる頬。煌く目。揺れる髪。 カリカリカリ。カリカリカリ。 判り易い反応は、更に俺を喜ばせてくれる。 「か、仮にもこの私の所有者たる男ならば、そのような真似をするなと言いたかっただけだ」 「浮気するなってことだろ」 「違う!!」 「どう違うんだ?」 混ぜ返すと、あいつは言葉に詰まってしまった。 ううう、と唸り声。 本当ならもっと図星を突いて慌てさせて怒らせてやりたい所だけど。 これ以上興奮させると、あいつの健康に悪い。 「判ったよ、もうネットカフェなんか行かないから」 そう言って、すべすべした頬を撫でてやる。普段はひんやりとしている其処の熱さに、また嬉しさがこみ上げる。 嫉妬するこいつを見て喜ぶ、っていう俺の反応は、単純なのか複雑なのか。 「……判れば良い」 偉そうに呟くと、あいつはまたファイルの保存作業に意識を戻した。 カリカリ、カリカリカリ。 フラッシュメモリに付けられた小さなランプが点滅する。 本当に小さな媒体に、刻まれていく沢山のファイル。 俺がこいつで作った、他に代えの無いオリジナル。 「お前、この文章ワードで打ってる時に、五回くらいフリーズしたよな」 「……こんな破廉恥なものを入力される私の身にもなれ」 「このCG描く時も、三回くらいセーブ中に失敗したし」 「こんな下品で汚らわしいものをわざわざフラッシュメモリに移すな!!」 一つ一つのファイルに纏わるエピソード。 ほんの些細な事も、驚くほど明確に思い出せる。 まるで昨日の事のように。 ……それを俺がいちいち口に出して、あいつがまたいちいち反応を返すものだから、作業は中々進まない。 「横からごちゃごちゃ言うな!気が散るではないか!!」 「でもさあ、こう色々と見てると、ああ、あんな事もあった、こんな事もあった、って懐かしくてさ。 それに、どのファイルにも凄い愛着があるしな」 「こんな下らんテキストやグラフィックにか?」 「ああ。出来が悪くても、こいつらは間違いなく、『俺が』『お前で』作ったものだし。 ……言ってみりゃ、俺とお前の子供みたいなもんだろ」 「―――――」 カリカリカリカリカリカリ。 「……人間というものは、よくもそんな詰まらん例えを思いつくものだ」 俯き、フンと鼻を鳴らすあいつ。 その、落ちかかる前髪の向こう、林檎のように真っ赤になった頬をもっと近くに感じたくて、俺はその華奢な体を抱き寄せる。 ……電源プラグが抜けないように注意しながら。 フラッシュメモリを埋めたら、次はCD-RW。 こいつの中の雑多な「記憶」を雑多に「記録」していく。 徐々に踏まれていく初期化の手順。 「初期化されたら、『私』はどうなるのだろうか」 俺の腕の中で、あいつはポツリと呟いた。 「『私』は『私』でなくなってしまうのだろうか」 「それは……」 心細げな声に俺が口を開きかけると、それを遮るように 「否、例え初期化されようと、この私が誇り高きN社製である事に変わりは無い」 ……と自分で結論を出し、一人で頷いている。 俺は小さく笑い、銀の髪を撫でてやりながら「そうだな」とだけ言った。 初期化した後、「こいつ」がどうなるか。 それは、もうじき、嫌でも判る事なのだ。
「今作っているゲームには、色んなタイプの萌えっ子が出てくる」 「はあ」 「やや細身で胸の無い、元気で明るく純粋な少女。 巨乳で垂れ目の、ほんわかした優しいお姉さん。 脱いだら凄い、キツイ性格に思えるが芯は脆いレディなど」 「はあ」 「しかし未だ足りない。 オーソドックスにいくならばもう一人、メガネっ子が欲しい」 「はあ」 「ちょっと知的な雰囲気を漂わせつつ、それなりにグラマーな、こう……こんな感じのメガネっ子を」 「メガネっ子萌えは別に良いんですが」 「ん?」 「そうやって銀髪中年男に眼鏡を掛けさせて『メガネっ子』と言い張るのは止めて下さい」
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