せきねしんいちの観劇&稽古日記
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池袋演劇祭の予告編・CM大会を見に行く。 とってもなつかしい。豊島区民センターとなりのホール。 ここに立ったのはもう何年前だろう。前の公演で稽古したことを思い出す。 エレベーターで菜葉菜ちゃんと会う。終演後、またねと別れる。 やる気まんまんないろんな劇団の面々が、それぞれの衣装に着替えて、ロビーや客席にあふれてる。人数はそれほどでもないので、ひとりひとりがかさ高いというか濃ゆいので、なんだかとても暑苦しいかんじ。 絶対王様のメンバーは、これまでの公演で使った「コスプレ系」の衣装を着て、第九の合唱、途中から、公演の案内をかねた替え歌に。 登場した瞬間から、客のふところにしっかり入り込む笹木くんのトークが見事。ただの予告編を抜粋で演じるんじゃないセンスのよさもすばらしかった。何より、舞台にいるみんなのチームワークの気持ちいいこと。それぞれがそれぞれの役割をちゃんと担ってて、一人一人全然違う。なんて素敵なんだろう。 2分という短い枠がとても充実していて、さすがだなあ!と思った。とってもうれしく、誇らしい気持ちになった。 テレビの取材を受けているみんなに軽く挨拶して、早々と失礼する。 宇宙堂の稽古場で非戦を選ぶ演劇人の会の打ち合わせ。 講演会から帰ってきたばかりのえり子さんは、宇宙堂の稽古を終えたところ。劇団員のみなさんが、細かく気を遣ってくれて、いつもながら、申し訳ない。 8月2日のリーディングの報告と、次回の予定を立てる。年内にリーディングを行うことになった。9月11日の選挙の前に何もできないのは、どうにもはがゆいけど、選挙の後に何をしていくのかということも、もちろん大事なことだ。 いつもはMLでやりとりしている会の運営だけど、こうして顔を合わせると、やっぱり全然違うという気がする。 10時過ぎまで話して、今日はここまで。駅までの道をくまがいさんとしゃべりながら歩く。絶対王様の舞台が終わると12月のgaku-GAY-kaiまではしばらく間がある。僕にできることは何だろう? もちろん自分の仕事も忘れずに。来年の公演の準備もどんどん動きはじめた。もう8月も終わりなんだなと感慨深い。
| 2005年08月18日(木) |
「猫のヒゲのしくみ」稽古 |
道ばたにセミが何匹も死んでいる。あんまりまん中だと車や自転車に轢かれてしまうと思い、端によけようと仰向けにひっくり返っていたそいつを軽くけっとばしたら、あわてて、起き直ってじーじー鳴いた。なんだ、生きてたんだ。大きさといい顔つきといい、こないだ部屋にはいってきたのと同じヤツかもしれない。もし違ったとしても、あいつも今頃、どこかでひっそり死んでってるんだろうか。セミの夏の短さを考える。 稽古4日目 今日もゲームから。今日は「聖徳太子ゲーム」。好きな食べ物を言いながら、誰かを指す。指された人は、自分の好きな食べ物を言いながら、また誰かを指す。これを全員でひとまわり。好きな食べ物を、好きな街、好きな電化製品、好きな俳優に変えていって、その流れを同時にやっていく。指した相手が、ちゃんと受け取ったかどうかわかるまで、何度も念を押すこと。同時に何人もから流れてきたりするから、つまり何人もの人の声を聞かなくちゃいけない、聖徳太子。大声を出したもん勝ちのようで、実は、ちゃんとアイコンタクトをする練習になった。おもしろい。 稽古は、後半の荒ら立ち稽古。昨日より、やや細かい笹木さんのダメ出しが入るかんじ。 苦手な場面、なんとなくやりやすい場面、それぞれをああでもないこうでもないとやってみながら積み上げていってる、そんな気がする。 昨日、沖本さんと打ち合わせしたショートコント、アバウトながら、何度もやってみる。その場で練習しているということでOKなので流れを見ながら。沖本さんの、間合いの計り方に僕も合わせるようにしてみる。なんとなく感じる「一緒にやってる感」がうれしい。 永井正子さんから、ボブのウィッグを貸してもらう。ありがたい。オープニングはこれでいけるかな? 明後日の衣装合わせで相談してみよう。 稽古の後半、劇団のみなさんが、明日の池袋演劇祭のCM予告編大会の練習をするということで、客演陣は早上がり。 今日は一人でさくさく帰ってくる。台本を読みながら、セリフをいれていく。
| 2005年08月17日(水) |
「猫のヒゲのしくみ」稽古 |
北千住のマルイに寄ったついでに、レディースの「大きいサイズ」コーナーをのぞいてみる。「SALE」の文字につられた。今回はともかく、gaku-GAY-kaiの衣装をそろそろ探さないといけない。何かないかなと見ていたら、店員さん(女性)に「どうぞ試着してみてください」と言われる。違う人から二度も。いつもなら「あ、舞台で使うんで」なんて返事をするのだけれど、今日は「あ、どうも」と普通にリアクションしてしまった。稽古中だからかと自分でもおかしい。 それにしても、男性が試着OKって、すごいなあ。昔はこんなじゃなかった。っていうか、「大きいサイズ」だからそういうニーズが多いのか。いずれにしても、ちゃんと対応してもらえるのはうれしい。今度またゆっくり来よう。
稽古3日目 今日もゲームから。「ジップザップ」と「竹の子ニョッキ」。3回ミスったら、「おもしろいこと」をしなくてはいけないルール。遊びながら、距離がどんどん近くなる。僕は「竹の子ニョッキ」でミスを連続。もう少しで3回アウトか?というところで、タイムアップで台本の稽古に。ちょっとほっとする。 昨日に続いて、中盤からの立ちながら通していく。昨日、どうなるかわからない、真剣勝負な即興のやりとりが、今日は少し「やってみよう」と思った分、なぞる芝居になったかもしれないと反省。 今回、全編女装の「特殊」なキャラなので、プリーツプリーズのワンピースにウィッグをかぶって「稽古着」にさせてもらう。 ワンダラーズの沖本さんとのやりとり、セリフのない部分を、いろいろやってみたあと、沖本さんが「ショートコント」を書いてくれて、とてもうれしい。どこでどう入るかわからないし、ボツになるかもしれないのだけれど、明日からやってみようと思う。 自分のことでいっぱいな状態から、ちゃんと受けて返すことができるように、はやくなりたいと思う。ワンダラーズのお二人は、この受けて返すという息がとってもちゃんとしていて、やりとりをしているとそれだけで楽しくてしかたない。 途中、衣装の打ち合わせをはさんで、また頭に戻って、今日もおしまい。明日も楽しみ。
| 2005年08月16日(火) |
「猫のヒゲのしくみ」稽古 |
ヒゲをそった。「二人でお茶を TEA FOR TWO」以来だから5カ月ぶりになる。土曜の写真撮影までは生やしておこうかと迷ったのだけれど、ヒゲヅラのまま女装の役をやるのは、僕もめんどくさいし、まわりにも迷惑だと思ったので。ついでに爪もみがいてしまう。 この間、テレビでセミがさなぎから抜け出して成虫になっていくようす(羽化っていうんだっけ?)を見た。僕にとっての稽古の時間は、この「さなぎの時間」だなあと思う。 蝶もセミもカブト虫も、あの固いさなぎのなかで、一体どんなふうになってるのか、それまでとは全然違った形になって、新しく生まれてくる。 どうなってるのかわからないけど、とにかくカラダを変えて、新しく生まれる。僕もヒゲを剃って、女装に慣れて、普段から、歩き方やしゃべり方が微妙に変わってきて、新しい人物のカラダに少しずつなっていく。女性や女装の役をやるとき、僕の一番大きな変化は、カラダの重心が上がることだ。ぐだっと落ち着いてるんじゃなく、少しだけ背筋が伸びる、そんなかんじ。
昼間、地震。またかというかんじ。これ以上大きく揺れたら、逃げようと思いながら、何もしない。そのまんまゆれはフェードアウト。こういう落ち着きがきっと命取りになったりするんだろうなと思いながら、自分にとっての「これはやばい!」ってどのくらいなんだろかと考える。それって動物的な勘なんだろうか。そんな勘が自分にあるかどうかはずいぶん心許ないけど、なんだかそんなものをあてにしてしまっている。うちにいる唯一の動物の猫は、地震のあと、しばらく経って、外からのんきに帰ってきた。
稽古2日目 初めての稽古場で迷わないかドキドキしながらたどりつく。僕と同じように、おそるおそる歩いているワンダーズの土井さんを発見。入り口で合流する。 読み合わせということだったので、カラダを動かす用意はしていなかったのだけれど、荒らく立ちながら読んでいくということに。この場面に誰が出ているのか、どんな場面なのかを理解するには、こっちの方がとってもわかりやすい。 まず、名前鬼ごっこを。役名と、役者さんそれぞれのお名前の両方で。ルールにも慣れず、初めての人たちとやりとりすることにも慣れなくて、あっというまにいっぱいいっぱいになる。それでも、何分かするうちにどんどん楽しくなってくる。汗だくになりながら、みんなとの距離も自然に近くなった気がする。 立ちながらの読み合わせ。昨日の座ったままとは、全然違うことが、当たり前だけどわかってくる。 誰にしゃべってるのか、どうきいているのかなど。確認することがいっぱい。もちろん、芝居をうめていかなくてはいけないので、課題もいっぱい。 とにかく動くことが目標になったので、初めてのみなさんと、打ち合わせもなしに、いろんなことをどんどんやる。とってもおもしろい。 無言のときの視線のやりとりや、ただ立っているときでさえ、自分のことも考えながら、人のこともいろいろわかってくる。 ひととおりを通して、頭に戻ったところで、今日はここまで。二日目にして、なんて中身の濃い稽古だったんだろう。 帰りは、みんなで電車で帰ってくる。今日も楽しいおしゃべり。
| 2005年08月15日(月) |
「猫のヒゲのしくみ」顔合わせ |
お盆で弟がやってきた。奥さんと子ども達は、長野のおばあちゃんのところに出かけて、それを送ってきた帰りだという。ひさしぶりに会った弟はなんだかほっそりしていて、それじゃあと、僕が着られなくなった服をいくつか持っていってもらうことにした。
夕方から、来月客演する絶対王様公演「猫のヒゲのしくみ」の顔合わせ。 一昨年の「絶対鳥フライ」以来の砧の稽古場。なつかしい。 テーブルをかこんで、顔合わせ。笹木さんからの挨拶のあと、順に挨拶。僕は、「全編女装の役は久しぶりなのですが、よろしくお願いします」と。言ってから、すぐ、去年gaku-GAY-kaiでマリーさんやってたじゃんと思い出す。ま、gaku-GAY-kaiは別枠ということで。 制作さんからの連絡のあと、読み合わせ。 初めてのみなさんとの最初の読み合わせ。緊張して、ドキドキする。でも、とても楽しくやらせてもらえた。 終了後、衣装の打ち合わせ。 このあたりから、外で雷がゴロゴロ鳴り出す。みんなで稽古初日乾杯に行こうという頃にはどしゃぶり。 稲光がきれいに光って、ちょっとワクワクする。 しばらく出発するのを待ってから、外に出ると、雨はずいぶんおさまってる。 なんとなくおしゃべりしながら駅までの道を歩く。 稽古初日の飲み会は、大勢でにぎやかに。おしゃべりのきっかけとして「年」の話になり、僕は、青木十三雄さんの次に年長だということがわかる。ま、みんな「切り上げ」れば100歳。 ワンダラーズのお二人が、ほんとにおかしい。読み合わせのときも素敵だったけれど、この飲み会でのおしゃべりもすばらしかった。って感動してしまうのもどうかと思うんだけれど、プロの芸人さんなんだなあとあらためて思う。二人の息の合い方も、また合わないかんじもとてもおかしくて、素敵だ。 終電に間に合うように一足お先に失礼する。同じ下町方面の入山くんと千代田線に乗り換えて北千住までご一緒する。芝居の話をたくさん。今回の芝居の話というより、芝居全般の話を。こうして話しているかんじが、なんだか芝居の中の設定そのまんまのような気がして、妙に作者の笹木くんが書いている世界にまだいるようなかんじだったとあとから思う。 駅に着いたら雨はすっかり止んで涼しい風が吹いてる。これから一ヶ月の稽古、そして本番。どうなるか楽しみだ。るんるん自転車をこいで帰ってくる。
昼、篠原さんと巣鴨で待ち合わせ、食事しながら、富士見丘小学校の打ち合わせ。後期の授業についてと卒業公演の台本について。ひとだんらくして、リアルタイムのクィーンファンだった彼女と、12時篠原さんと「WE WILL ROCK YOU」話でもりあがる。あそこまでやってくれれば文句はないと。同感。 15時、巣鴨の改札で良ちゃんと待ち合わせ。お話しましょうということで。芝居の話、もろもろ。近くのメジャーリーグの事務所におじゃまして、話の続き。デスクのカワイさんとも楽しくおしゃべり。gaku-GAY-kai、来年の公演のことなどなど。 帰り、地蔵通り商店街で衣装を探すことにする。まずはとげ抜き地蔵におまいり。小さなペキニーズを抱いたおばあちゃんとすれちがう。さわっていいですか?ときれいな犬をなでさせてもらう。 「シャンプーしたばかりなの。毎日、一緒に『南無南無』するの好きなのね」というおばあちゃん。別れて振り返ったら、ほんとに一緒にお参りしてた。なんだかうれしくなる。 ひさびさの「マルジ」に寄るが、これといったものはなく、どうでもいいバカ安の浴衣を1枚買って買い物欲を満たす。 夜、青年座公演「明日」紀伊國屋ホール。井上光晴原作の舞台。原爆が投下される前の日の長崎の普通の人々のごくごく普通の日常のお話。黒木和雄監督の映画が大好きなので、舞台化がどうなっているかとても楽しみ。 ピアノとバイオリンとチェロの生演奏でつづる、ほんとに静かなささやかな人々のくらし。 何もないからこそ、いとおしい、そんな生活の尊さ。 長崎弁の美しさに心洗われる。標準語はなんて多くのものをうしなってしまったんだろう。 若い二人の新婚初夜の初々しさ。市電運転手の夫婦の弁当をめぐるやりとり。病院から娘を引き取れと言われているカトリックの夫婦。誰もがいとおしい。 情緒でながれていってしまいがちなこのお話を、鈴木完一郎の演出は、ところどころに群読の場面を入れたり、一人の役者が何役も演じるなどして、これは芝居だということを、きわだたせる。そのことが、よりいっそう、感動を深めている気がする。 終演後、益富さんとごあいさつ。益富さんは、職場で物資の横流しをしたと疑われて留置所に入れられている夫。面会に来た妻とのやりとりが、僕には初めて見る益富さんで、とても新鮮だった。 受付の手伝いをしていたアオキさんにご挨拶。ひさしぶりでうれしい。相変わらずのいい男ぶり。タカヤマくんとロビーでばったり。日に焼けてすっかりたくましくなってる。帰りには、ほんとにひさしぶりな相模原のヤマダさんにもご挨拶。1Fに降りたら、ヤマザキくんにもばったり。この前会ったのはいつだろう。なんだか、いろんなひとと会う、不思議な日。 帰り、北千住まで来たら、電車が止まっている。せんげん台の駅の信号に落雷したらしい。北千住も雨と雷がものすごい。電車が全く動かない。北越谷までの折り返しでそこから先はバスで振り替え輸送とアナウンスがあったのだけれど、電車はちっとも来ないようで、むちゃくちゃ混んでいるようす。覚悟を決めて止まったままの区間準急に乗って待つことにした。北千住駅を出発したのは、1時40分。3時間半、待ってしまった。大袋に着いたのは、2時20分。止んだと思った雨が、けっこうな本降りに。ずぶぬれになりながらようやく家にたどり着く。
| 2005年08月11日(木) |
「WE WILL ROCK YOU」 |
朝、ツクツクホウシの鳴き声で目が覚める。秋のセミがもう鳴いてるんだ。 夜「WE WILL ROCK YOU」@新宿コマ劇場。トシくん、小林くん、ウダくんと。 コマがすっかりきれいになっていてびっくり。若い人ばっかりだし。いや、厳密には、おじちゃんおばちゃん率が低いだけだと思う。実は、年齢層はそれなりに上かもしれない。 クィーンの楽曲ばかりを使ったミュージカル。とはいうものの、ミュージカルというのは、あまりに台本がアバウトで、ちょっとストーリー性のあるロックコンサートというノリかも。 それにしても、出演者の歌唱力はものすごい。フレディにも、クィーンの面々よりも、うまいんじゃないだろうか? シャウトしまくりのソロも、コーラスも、ただただびっくり、そして感動。 ダンスは、振付がもう少しどうにかならないだろうかと思いながら、ブリトニー役の彼のガタイと躍動感にくぎづけ。1幕のラストに殺されてしまい、2幕は個人的にやや盛り下がったかんじ。 お話も伝説の楽器を見つけるという流れから、レマン湖からフレディの黄金の像が出てきたあたりから、もうなんでもあり、どうでもいいでしょの展開。 それでも、まあ、いいよね、と楽しく盛り上がってしまう。 コマで総立ちっていうのは、なかなかいい気分だった。芝居のできとは関係なく、どうせなら立っておけというノリもゆるくて素敵だった。 終演後、みんなで食事。芝居のゆるさを反芻しながら、楽しくおしゃべり。
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