せきねしんいちの観劇&稽古日記
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夕方、虹が出た。 台所の窓から見えたので、母親に知らせる。 「あの川の上あたりね」という。なんでと聞いたら、「虹って川の上にできるんでしょ? あれ違うんだっけ」という。「違うと思うよ」と答えたら、「ちょっと見てくる」と外に出ていった。 雨上がりの空にかかる虹の左半分。母親と二人で見る虹なんて久し振りだよなあと思う。
夜、メールと電話をあちこちに。 実は、まだ「Four Seasons 四季」のキャストが一人決まっていない。今年の頭からいろんな方にオファーをしているのだけれど、なかなか決まらない。フライヤーの入稿も間近、来月の頭には顔合わせ、本番は7月の末だ。 きっといいように着地すると信じて、笑っていたのだけれど、さすがにそうもいかなくなった。 夜中、7人目になるその人に出演依頼の電話をかける。返事を待つことに。
| 2005年05月17日(火) |
「贋作・歌う狸御殿」(仮題) |
テレビのニュースで今年の花粉の量が去年の42倍だと言っていた。なんだ、42倍って。平年に比べると3.8だかなんだそう。去年は極端に少なくて、今年は極端に多かったってことか。とっても納得。
夕刊に大きく載っていた「オペレッタ狸御殿」の広告。予告編をネットで見たら、べたべたさ加減にくらくらした。とっても楽しみな映画だ。 ふと、贋作シリーズでできないかと考える。そして、思いついてしまった。 「贋作・ウエストサイドストーリー」をいつかやりたいとずっと思っていたのだけれど、シリアスになりすぎるよねと、ペンディングしていた。「狸御殿」にすればいいんだと気がつく。 新宿二丁目を舞台にしたドラァグクィーンとノンケの悲恋っていうと悲しすぎるけど、ドラァグクィーン、実は狸ってことにすればいけるんじゃないか。うん、きっとだいじょぶ。 なんてすごい仕掛けなんだろう「狸御殿」って。何でもありにしちゃう、なんてすごい装置だ。 というわけで、来年のgaku-GAY-kaiのだしものは「贋作・歌う狸御殿」(仮題)(どうせ、みんな歌いたいだろうから)にしようと思います。「オペレッタ狸御殿」だけじゃなくて、これまでの「狸御殿シリーズ」もいろいろ見てみよう。
「Four Seasons 四季」の台本の改訂に、このところずっと取り組んでいる。 一度、上演した台本は、読んでいても役者の声が聞こえてくる。 その声がもう聞けなくなるんだなあと思いながら、カットしていく作業はなかなかせつない。 初演の時は、正直、これからも劇団をやっていけるんだろうかという思いがあって、そんな気持ちが今読み返すと、台本全体に漂っている気がする。 再演は、初演のときに、ものすごい勢いで書いて一気に上演してたノリとは違う、きっちり取り組んでいけるだけのものかどうかを確認する作業だ。 多分、シンプルな内容のわりには一番饒舌な「Four Seasons 四季」という芝居の饒舌さをほんの少し削っていっているのだとおもう。 森光子の「放浪記」は初演から3時間以上かかる超大作だったのを、三木のり平の潤色で場面を一つもカットしないまま上演時間が大幅に短くなったんだそうだ。台詞を一つ一つ細かく細かく削っていった結果だという。 今回の改訂は、初演の台本をそんなふうにすっきりさせていく作業だ。大人たちの蔭で微妙に大人しくしすぎていた若い二人を、もう少し前面に持ってくることも目的の一つ。 振り返れば、これからもやっていけるんだろうかという思いは、あのときも今も変わらないことに気づいた。 思いを忘れて、ただのお仕事の芝居にしてしまうのはつまらない。シットコムのオムニバスとして書いたはずのこの舞台に、あの頃の僕が託していた祈りと願いのようなものを、もう一度思いだしたいと思う。
中村玉緒主演の2時間ドラマに、今井和子さんが出演していた。オレオレ詐欺にひっかかりそうになるおばさん役。「浅草シルバースター」とおんなじだとなんだかおかしい。ドラマ自体は、久し振りなかんじのふせえりがどうしようもなくだらしのないキャラクターで登場しているのに注目。ふせえりが殺されてしまったあとはもういいやとリタイア。
朝から日が射したり、雨が降ったりという不思議な天気。東京では雹が降ったらしい。越谷では洗濯物を入れたり出したり、忙しく過ごす。 浅倉卓弥の「四日間の奇跡」を読み終えた。今度映画化されるミステリー、というかメロドラマ。あとがきから先に読むクセがあるので、「先行作品と同じ仕掛け」という話になんだろうか?と考えながら読む。中盤を過ぎて、「ああ、なるほど」と思ってからは、その先行作品と比べてしまいながら読んでしまう。正直もの足りない。その「先行作品」も映画化されているけれど、「その先」の話によっぽど深みがあるんじゃないかと思ってしまう。 「Four Seasons 四季」の台本の改訂を一日だらだらとしている。キャスティングやら、もろもろの連絡やらで、わたわたとではないけれど、落ち着かなく動いている。 母親と、散歩の話になり、うちの猫とは散歩できないという話から、妹のところにいるトイプードルのラムとならどうだろうと聞いてみた。 ラムはちっとも歩かないのだという。おっかながって。家から3分ほどの電器店の前にいるビクターの犬がこわくて、そこから先には進めないのだそうだ。そのくせ、妹のところの一番下の女の子にはやたら威張っているらしい。うちに遊びに来ると、猫との関係は、ほぼ対等なかんじ。逆に、うちのが向うの家に行くと、びくびくおっかながってしまうんだそうだ。 猫の毛の生え替わりはほぼ終わったらしい。ブラシをかけても冬毛が抜けてこなくなった。夜、一緒に寝ることがこの頃多い。僕の右肩あたりに丸くなって寝ているので、頭に猫の横腹のふっくりしたあたりがくっつく。実は、枕の取り合いで、猫としては、僕の頭を押しのけたいらしいのだけれど、その圧力がちょうどよくって、気持ちよくうとうとしている。
夜、急に肉が食べたくなり、今夜は焼肉にしようと思い立つ。スーパーに買い物に行き、母親と二人、ホットプレートで「ホーム焼肉」にするが、微妙に盛り上がらない。 家の焼肉は焼肉じゃないんだという事実に今さらながら気がつく。炭火とホットプレートじゃ全然違う。ていうか、焼けてないし。 こんなだったら、焼肉屋に行けばよかったと後悔するが遅い。 大量に残った肉は、母親がカレーにしようと言う。もう、お任せすることにした。
夜中、NHKで「ウィル&グレイス」の再放送が先週から始まってる。 正直、なんで?という気がしないでもないけど、このゲイが主人公がドラマがまた放送されるのはうれしい。 視聴者からのリクエストがあったんだろうか? 他にちょうどいい海外ドラマがなかったんだろうか? いずれにしても、現場の担当者がこれを推すときのがんばり(きっと、必要だよね、今だって)に感謝したい。どうもありがとう。 ベタベタなコメディなんだけど、僕はけっこう好きだ。ストーリーは、今いちなんだけど、あちらのゲイ事情がかいま見えて、おもしろい。ウィル役のエリック・マコーマックは、なかなかイイ男。さりげないぬぎっぷりもいいかんじ。
| 2005年05月13日(金) |
「タイガー&ドラゴン」 |
夕方、三茶で三枝嬢と会って、打ち合わせ。近況報告もあれこれ。 話しながら、自分の中でもやもやしてたことが、すっきりしてきたような気がする。 年末のスケジュールをそろそろ考えないといけない時期だ。今年のgaku-GAY-kaiの日程の相談もしてくる。 「タイガー&ドラゴン」。古田新太と清水ミチコが夫婦漫才師として登場。古田新太はこのところ絶好調なんじゃないか。ドツキ漫才の最中にネタか本気かわからなくなる、そのゆれを見せるところが見事だった。清水ミチコはしっとりした芝居を見せるんだけど、ちょっと微妙。でも、健闘してる。しっとり感では銀粉蝶がなんともすばらしい。 今回のネタは「厩火事」。ダイレクトに関わりすぎてて、ちょっと苦しいかんじがした。 それでも、孔子と弟子たちが突然登場する場面に大笑いする。現場を想像すると余計におかしい。 清水ミチコといえば、最近やってるアリコのCMは、ネタとしか思えない。ねらっているのだとしたら、すごいけど、この人のもってるうさんくささが全開。ある意味、すばらしい。
帰りに今日発売の「コミックビーム」を買う。須藤真澄「長い長いさんぽ」の前編が掲載されてる。電車の中で読んで涙ぐんでしまう。 ずっと飼っていた猫「ゆず」を喪ったときのおはなし。死に向き合う、というより、ゆずの死に向き合うことができないでいる自分をこのマンガを描くことでなんとかしようとしている、そのことに心動かされる。「がんばれ!」と声援を送りたい気持ちになった。「ゆず」「ゆずとママ」と幸せいっぱいの猫との日々が、こうして終わったのは、なんともいえず悲しい。それでも、ここまでまっすぐに愛されたゆずという猫は、なんて幸せものだったろうと思う。静かにほほえんでいるゆずの顔を描いている須藤さんの気持ちを考えたら、また泣けてきた。 帰ってきて、うちの猫を抱きしめてみる。
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