せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2003年03月03日(月) 絶対王様「無色喜劇」

 駅前劇場へ絶対王様の「無色喜劇」を見に行く。
 劇中劇の入れ子の構造が、それは見事につくられている。
 切り替えも「暗転」なんてダサいやり方じゃなくて、むちゃくちゃかっこいい。
 王様のメンバーだけの舞台を見るのははじめてだ。
 この人たちが、ほんとにいいチームなんだということがわかる。
 一人一人のキャラというか、持ち場というか、得意技が、きれいに立ち上がっている。
 リアルタイムで動いてる時計を背景に、それに負けないくらい芝居もとても緻密に組み立てられている。
 駅前劇場の舞台をまったくの裸で使って、上手から外に出るドアと、その向こうにある空間までも想像させるのは、なんとも心憎かったね。
 舞台は、夢だし、嘘だし、じゃあ、その向こうにある「現実」って何なんだろう?ってことが、舞台でとことん繰り広げられた「虚構」の後で、とてもしみてくるお話だった。
 終演後、笹木くん、郡司くん、そして、合同公演で一緒するバーズアイビューの内藤くんと話す。
 客席には、ヨシオとナルミといっこうちゃん、それにふっちーもいたらしい。
 台本があるので、大急ぎで戻ることにする。
 合同公演のフライヤーの実物をはじめて見る。
 「絶対鳥フライ」というタイトルなので、案の定ってかんじで「鳥の唐揚げ」の写真が載ってる。それは知ってたんだけど、その写真に、ヤジルシで「鳥の唐揚げ」って解説がしてあるのは発見だった。いいわ、この安いかんじ!!!


2003年03月02日(日) 「Skip」稽古

 桜澤さんがちらし寿司の差し入れ。
 今日はひなまつりイブだ。
 こないだのバレンタインデーに小林くんが作ってきたケーキに「触発」されたんだそう。
 たしかに、あれはすごかった。
 僕も「一応」シュークリームをどかんと買ってったりしたんだけど、思い切り霞んだもんね。
 一人分ずつ食べやすく盛ってもらって、おいしくいただく。感謝。
 今日も、立ち稽古オンリーの日。昨日できなかったところを立って、台本があるところは全部あたってみたことになる。
 「ひまわり」のときと同じにならべた椅子でつくった空間がだんだんなじんできている。
 みんなの芝居が「自分がどうやる」でなく、相手から何をもらって、どう応えるかということになるよう、いろいろやってもらう。
 稽古の後、森川くん、いっこうちゃん、見学のイワイさんは、酒部活動へ。
 僕は、今日は参加せずに即帰り。
 電車の中で、まっすーとの「中野ひとりぐらし話」をあれこれと。
 中野ってお弁当やさんないのかしら?
 まだ冷蔵庫を買っていないまっすーは連日の「松屋」通いだそう。


2003年03月01日(土) 「Skip」稽古

 できるだけ早く帰ろうと思ったのに、いつまで経ってもバイトが終わらず(終えることができず)結局、5時過ぎまでかかって、ようやく帰る。
 稽古場へ向かうが、今日は、「稽古の日」と決めて、新しい台本は持っていかない。
 オープニングから立ち稽古をきちんと。
 三枝嬢と小林くんのかみ合わなさがものすごいことに。
 さらっといくつもりが、時間をかけてということになった。
 帰りはまだ大雨。
 雨の中、桜澤さんと話す。
 「ゲイの劇団」に客演するってことについて、いろいろと。
 どこにでも頭の固いオヤジ(=バカノンケ)はいるもんさ。
 もういない、もしくは近くにはいないと思ってたのに、まだまだたくさんいるんだってことにややショックを受けるけど、負けるもんかと帰って元気になる。
 そんなバカオヤジどもなんかわかってもらえなくていいよと思うのか、それでもわかってもらいたいと思うのか、どっちなんだろう?
 せっかくおもしろいものが見られなくて損したね、と後悔するようなモノを作らなきゃね。
 そのためには、「倍」がんばらないといけないんだ。きっと。
 バッグは中までびしょぬれ。三枝嬢にプレゼントしようと思ってた阿部寛のエッセイも雨でぐじゃぐじゃに。


2003年02月28日(金) 「イラク攻撃と有事立法に反対する演劇人の会」

 バイトを抜けて、紀伊国屋で開催される「イラク攻撃と有事立法に反対する演劇人の会」に参加する。
 どのくらいの人が集まるか全然わからなかったので、とりあえずは、少し早めに到着したら、すでに長蛇の列だった。客席に入る前のひとたちがロビーで列をつくってる。
 受付の前で紅王国の野中友博さんとご挨拶。ノグがロビーで観客の誘導をしてる。そして、篠井英介さんにもごあいさつ。今日はリーディングでご出演だ。
 なんとか入場して、無事に席につく。
 そして、12時、集会が始まった。
 青年劇場の瓜生正美さんの挨拶から始まって、「戦争やテロについて書かれた様々な文章」の朗読。出演は、篠井英介さん、三田和代さん、渡辺えり子さん、今井朋彦さん、田岡美也子さん、塩野谷正幸さん、新井純さん、巻上公一さん、KONTAさん、深沢敦さんといった面々。
 その後、ブッシュ大統領への手紙を渡辺えり子さんと譲晴彦さんが朗読、ピアノは林光さん。
 それから井上ひさしさんの講演。
 第二部の始まりは、ラカンパニーアンの「祈りのあとで」からのパフォーマンス。
 明樹由佳さんが踊る。
 そして、二部のリーディングは、「世界の子供たちは今」と第一部のメンバーに、李麗仙さん、吉田日出子さんがくわわって、ものすごいことになった。
 何ていったら、いいんだろう?
 舞台が重いっていうかなんていうか。絶対にあり得ない顔合わせっていうかね。
 続く、アピールと手紙では、朝倉摂さん、観世榮夫さん、渡辺美佐子さん、岡部耕大さんが登場。
 もうものすごいことになってる。
 朗読の最後に「少女」になって「もう戦争が起こらないように」祈る三田和代さんがとっても印象的だった。
 あとは、はじめはほんとに棒読みにちかかったのに、最後にはものすごいことになってる渡辺美佐子さんの息子を戦場へ送る母親の手紙!
 それから、他の人が読んでる時に、その様子を、おもしろそうに目をきらきらさせて見てる吉田日出子さん。宮沢賢治の「星めぐりのうた」もすばらしかった。
 最後に、ブッシュ大統領への手紙、小泉純一郎首相への手紙、世界への演劇人への呼びかけを、渡辺えり子さん、斉藤憐さん、永井愛さんが読み上げる。政治家のメモを見ながらの答弁とは全然違う、力がすばらしい。さすが言葉のプロだ。
 メッセージの中で語られた「言葉の力」っていうのがとてもいいなと思った。
 演劇人ならではの闘い方っていうかね。
 それにしてもものすごいイベントだった。
 演劇人にできること、演劇人の力って、ものすごく「ささやかなこと」かもしれないけど、ものすごく「大きなこと」なんだなと、思ったんでした。
 僕の闘い、僕の闘い方はなんなんだろうと改めて思ってきたんでした。
 
 終演後、バイトに戻る。
 9時半までかかって、ちっとも終わらない。
 また明日も出勤だ。


2003年02月27日(木) 「Skip」稽古 タクシー

 稽古の前に、ぎりぎりまでパソコンに向かっていたのだけれど、えいっというような思いつきがなかなか出てこない。
 魅力的なキャラクターはそろったから、後は物語がどう動くかというところなんだけどね。
 様子を見に来てくれた、高市氏としばしおしゃべり。
 「どんなかんじなのよ?」と問われるままに答えていると、あらあら、どんどん話ができていったのでした。
 誘導尋問?というわけでもないんだけど、思いつくままにしゃべった物語と伏線と物語のオチは、「なんだ、これでOKじゃん」ってくらい、おもしろいお話になってました。
 これまでは、けっこう苦労しながら、パソコンに向かって、ああでもないこうでもないと悩んでたんですが、もうすっきりしました。
 あとはどうおもしろくしていくか、どう「だましていく工夫」をしていくか、それを考えていけばいい。
 新しい台本のページは持っていかずに、今日は稽古の日と決めて、そのくせ、すっかり遅刻の時間に出かける。
 渋谷から乗ったタクシーの運転手さんと「夜になって急に寒くなりましたね」というおしゃべりから、「秩父に行ったら、ロウバイと福寿草が満開でね」と話を振られ、「ロウバイっていいにおいですよね」と僕が答えたところから、妙に話が弾んでしまい、ずっとおしゃべり。
 田舎から出てきたその人は19まで、千住に住んでいて、その後祐天寺に越したら、あまりに環境が違うんでびっくりしたんだそう。隣同士のあいさつもないんでね。
 会社を興して、娘は結婚して外国へ、息子も独立してから、「もう働くのはいいや」と思って、会社を解散したんだって。知り合いがやってる会社に従業員をみんな世話して、あとは、「いつのまにか二種免許を持ってたので(昔ってそうだったのね)タクシーの運転手でもやるかと」思って運転手さんに。
 その頃は、「蛇崩」に住んでたんだそう。道すがら「ここ曲がったところですよ」と教えてくれる。
 年金もちゃんと入ってくるんで、週に二、三日だけのタクシー運転手さんなんだって。
 それでも、営業所のナンバー3以下になったことはないんで、「もう71になるんだけど、やめないでくれって言われるんですよ」だって。
 「西澄寺前の信号で……」と言うと、「西澄寺……、昔、ここでお灸すえたことあるな。仕事のしすぎで胃を悪くしたときにね」とまだおしゃべりは続くのでした。
 成績いいのわかる気がするわ。ほんと気持のいい人だった。
 降りるときに、つい「お元気で」と言ってしまったんでした。

 稽古は、冒頭の流れを、きっちり立ち稽古。
 よしおの剛ちゃんのキャラが、おもしろい。
 「ひまわり」に出てきた剛ちゃんは、マッチョっぽい、ある意味おもしろみのないお兄さんだったんだけど、今度の剛ちゃんは、むちゃくちゃ人間くさい。
 あ、「ひまわり」の剛ちゃんの堅さは、よしおのせいっていうよりも、作者の僕のせいです。

 初日まであと20日。


2003年02月26日(水) プリーツ・プリーズ イチゴ

 熱がある。
 風邪か花粉症かよくわからないんだけど、微熱が続いて、具合が悪い。
 台本のための知恵熱かと思うんだけどね。だったら、さくさく書くがいいってかんじ。
 今日は稽古はなし。
 CDを探したり、衣装を探したりしに、新宿に出る。
 買い物ついでに、銀座の古着屋(って言い方は違うか?)「rt」まで足をのばす。
 ここはお正月にパチパチと一緒に来たとき、超イカす「イッセイ・ミヤケ」のフェイク・ファーのコートを見つけたところ。
 結局、買わないで帰ったんだけど、今も後悔してる。ほんとすごかったんだから。
 羽織って鏡に映る姿を見てたら、パチパチに「目に力が入ってるのはなぜ?」と言われたくらい。
 今日は、「Skip」で使えそうなドレスはないかなと思って見に来たんだけど、まんまと発見。
 ただし、使えるかどうかは未定なんだけど。かなり「ナチュラル女装系」なのよね。
 わからない人は、美輪さんがいつも来てるやつっていえばわかるかしら?
 イッセイ・ミヤケの「プリーツ・プリーズ」の黒のドレスと白いアウターを。
 試着するのも気が引けたので、違うフロアのメンズのボディに着せてみた。
 さすが「プリーツ・プリーズ」、女性用の3っていうサイズなんだけど全然着れちゃう。
 ゲットすることに決定。
 ただし、持ち合わせがなかったので、「お取り置き」してもらうことにした。
 やや、衝動買い。でも、お買い得だと思うので、自分を許してしまう。
 風邪もひいてるし。そのくらいはいいでしょ?
 と甘やかす。
 台本は、なかなか進まない。
 30分過ぎて、どんどん事件が起きていかないといけないんだけど、なかなか思い切れない。
 もっと慎重に伏線をはって、巧みな構成を考えていかないと、すぐに破綻してしまいそう、もしくは、何が何だかわからないものになってしまいそう、または、全部、これまでの僕の書き方の手の内で終わってしまいそうで、臆してしまう。
 スーパーで買ってきたイチゴが、とっても巨大で食べがいがあって、しかも美味。
 いくつか食べてみるが、「丸かじり」という言葉がぴったりだ。


2003年02月25日(火) 「Skip」稽古

 体調が悪い。
 なんとかバイトに出かけて、大急ぎで戻って、それから稽古。
 高市氏と約束した、予定の枚数に達しないんだけど、勘弁してもらう。
 稽古場にほんの3ページだけを持っていく。
 場面は終わったけど、さあ、次はどうなる?というかんじ。
 あれもこれもと、気持は決まらない。
 桜澤さんが、「そうやるか?」というような演じ方をつぎつぎしてみてくれておもしろい。
 結局、そのまんま「いただいて」しまうことにした。プロット的にもね。
 帰り、新宿のツタヤにCDを返しに行く。
 まっすーも一緒に降りて、ドンキホーテにカーテンを探しに行く。
 山手線から降りて、まみーは向かいの総武線に乗り換え、早瀬君は南口から徒歩で帰って、僕とまっすーは中央口から出るかんじなんだけど、まっすーは早瀬くんに「こっちからだっていいじゃん!」と腕をつかんで「からんで」いた。
 一人暮らし開始3日目。さびしいのか?


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