せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2001年12月06日(木) フライングステージ稽古

 今日の稽古場は荻窪。
 駅からけっこう歩くんだけど、途中には「行きつけの」店が2つある。
 一つめは、日本茶の喫茶店「茶のイ」。
 ずっと前を通ってたんだけど、「散歩の達人」に紹介されてて、
初めて入ってみた。
 静かな落ち着いた雰囲気で、日本茶と和菓子のセットが楽しめる。
 ていうか、僕はここを「原稿書き」に使ってる。
 「田村高廣」に似た、マスターがいいかんじ。
 もう一つは、そのとなり(?)にある古本屋「銀河」。
 僕は、ここの店頭にある「100円均一コーナー」にとってもお世話になってる。
 場所柄(?)か演劇関係の本がいつもあるのもうれしい。
 今日は、加藤道夫の「なよたけ」(てすぴす双書)やら山田詠美やらをわらわらと買い込んでしまう。
 で、稽古。
 今日も台本がない&9時終わりなので、全体をノグに仕切ってもらって、僕は見学&観察。
 みんなに「贋作・犬神家の一族」の配役を発表する。
 マミーが古本屋でゲットした映画のプログラムを持っていって、みんなで見てみる。
 改めて読んでみて気が付いたんだけど、このプログラム、むちゃくちゃ「ぬるく」作ってある。
 一応、犯人探しがメインの推理小説の映画化なのに、殺してる場面やら、その後、菊人形の首をすげかえる場面とかの写真がばんばん載ってる。犯人の顔もはっきり出しちゃって!
 「ほんとにぬるいよね……」という話をした後、1ページ目のタイトルバックに、まさに「首を絞めてる最中の高峰三枝子」を発見。
 これってどうよ?ってかんじ。ぬるいにもほどがあるでしょ?
 ノグには芝居に必要な「三点倒立」の練習をしてちょうだいとお願いしたのだけれど、いろいろやってるうちに時間切れ。
 今度また改めて挑戦してもらおう。

 夜中、gaku-GAY-kaiのフライヤーをキャスト&スタッフに発送する。
 プログラムの順番を考えたりも。
 今年も盛りだくさん。
 どうぞお楽しみにね。


2001年12月05日(水) フライングステージ稽古

 今日から、12月28日の「gaku−GAY−kai」に向けての稽古が始まる。
 三軒茶屋の稽古場に向かう道を歩きながら、演出家として関わる稽古場に向かうのと、役者として関わる稽古場に向かうのは、気分が全然違うんだと気が付く。
 で、稽古場。
 今日は、なんだかんだとおやすみが多くて、地味な稽古。
 ていうか、台本が出来てないので、リハビリをかねたトレーニングの日にしてもらう。
 僕は、どうも風邪気味なので、見学。ていうか、みんなを観察。
 ノグにマミーにマッスーに早瀬くん、それにフッチーというメンバー。
 全体をノグに仕切ってもらって、あれこれゲームをしてもらう。
 こないだまでのプロデュースと「劇団」の体温の違いがおもしろい。
 遠慮のない距離感っていうかね。
 「贋作・犬神家の一族」のキャスティングをあれこれ考える。
 9時で上がる早瀬くんに合わせて、今日は早く終わることにする。
 外に出ると、しみじみ寒くなったなあと思う。
 帰りの電車は、この時間の方が混んでるんだということに気が付く。
 1時間の違いなのにね。


2001年12月04日(火) エト・セトラ劇場「人物たち」

 シアターΧで、ロシアの劇団の芝居を見る。
 演出、出演のカリャーギンという人は、昔、ニキータ・ミハルコフの「機械仕掛けのピアノのための未完成の戯曲」という映画に主演してた人だ。
 この映画をもとに「ピアノ」っていう芝居が作られて、日本ではTPTが上演してるね。
 このお話は、チェーホフの「プラトーノフ」をもとにしたもの。
 カリャーギンは、プラトーノフ役を演じてた。
 高校生の頃、三百人劇場で見たんだと思う。
 なかなかおもしろかった印象がある。
 で、今日の「人物たち」は、チェーホフの初期の短編小説をもとに5本の2人芝居をつくりあげたもの。
 カリャーギンとシーモノフという二人の役者さんが、テーブルと椅子のみの舞台で、早変わりをしながら、どんどん演じていく。
 当たり前なんだけど、全編ロシア語。字幕はなし。
 最初にカリャーギンがでてきて、挨拶をする。通訳の女の人がいてね。
 で、「ロシアの人間を一言で言えば、『今日は何ていい日なんだろう。お茶を飲もうか、それとも首を吊ろうか』と考えるような人たちです」という話をする。
 「これから上演する5本の芝居もそのような人物ばかりが登場します」って。
 で、芝居は、なかなかおもしろかったんだけど、言葉がわからないのは、かなり辛かった。
 身振りや「セリフに頼らない」やりとりがたくさんだから、おおよその話はわかるんだけどね。
 二人の演技はほんとに変幻自在で、次々といろんな人物を演じ分けていく。
 セリフがよくわからない分、身体表現からしか情報が得られないせいもあるんだけど、細かい芝居をいっぱいする。それもやや大げさなね。
 僕はふっと、昔々の三波伸介の芝居を思い出したなあ。
 今で言うなら、芦屋雁之助だろうか?
 あんな、ある種コテコテの芝居。細かく細かく作り込んである。
 って、いいかげんな感想っぽいけど、見てみてよかった芝居でした。
 森下さん、ご案内どうもありがとうね。


2001年12月02日(日) 「夜曲」千秋楽

 朝11時入り。
 新宿駅で改札の横のパン屋で昼飯をゲット。
 ここのパンはなかなかおいしい。
 プラス、マイシティ1Fのスタバで「本日のコーヒー」のグランデサイズを手に劇場入りする。僕の好きな、劇場入りのパターンだ。
 鍋茶屋で昨日のことをいろいろ聞く。
 マチネは、埼京線が遅れて大変だったそう。
 夜は、「ここは飲み屋だろう?」と言ってきかない酔っ払いがやってきて大変だったそう。
 今日は無事に終わることを祈る。
 開演まで、ていうか、開演しても、僕は何もすることがない。
 演出のみっていうのは、こういうことなのねと、実感する。
 改めてダメの確認をするでもなく、じっと時間が過ぎていくのを待つ。
 で、開場、開演。
 今日は、フライングステージの面々が来てくれてる。
 オープニングの曲、デューク・エリントン「プレリュード・トゥ・ア・キス」が徐々に大きくなって暗転。
 芝居が始まる。
 一日見てない間に、二人の役者は、ずいぶんとラクにこの人物を生きられるようになったみたいだ。
 40分で終了。
 エンディングの曲は、カウンターテナーのスラヴァが歌う「エブリータイム・ウィー・セイ。・グッドバイ」。
 曲の途中でどんどん舞台の照明が暗くなって、間接照明だけが残る。最後に、この部屋を後にする桜澤さんが背中を向けたところで、その灯りもふっと消えて、暗転。
 終わった。
 終演後は、大急ぎでバラシを開始。
 フライングステージのメンバーの他に作劇舎の藤井さんと林さんが来てくれて、手伝ってくれる。
 タカツの中村さんが、終演後「どうなってるかと思って」見に来てくれて、感動!
 まずはエレクターのバラシ。
 予定よりも早く、タカツの返しのトラックが来てしまったので、焦る。
 入れるとき苦労したソファは、さくっとドアを出て行った。
 きれいに片づけた後、劇場で、打ち上げに突入。
 なんだかんだと9時過ぎまで飲む。
 二次会にみんなが流れる中、僕は、細川くんとタックスノットへ。
 昨日の打ち上げに来なかった細川くんと飲みたかった&タックさんにご挨拶。
 やたら、濃ゆい人が集う日曜のタックスノット。
 コバくんと終電に間に合うように帰る。


2001年12月01日(土) 劇場予約 「VOICE」

 朝から、東京ウィメンズプラザの予約に行く。
 「VOICE」の仕込みは、途中からの参加。
 みんなには、11時頃までには行きますと連絡済み。
 9時から先着順に番号をもらった、10時に抽選。
 さすがにウィメンズプラザ、予約に来てるのは、みんな女の人ばかり。ていうか、おばさんがいっぱい。
 9時過ぎから、ずっと会議室にいたので、次々やってくるいろんな人達を見てることになった。
 こういう手続きに慣れてないのか、館の人は応対に追われてる。ていうか、それもまた
「おばさんよねえ」ってかんじ。
 ホール受付の番号は2番目。
 で、2番目に抽選器(ガラガラって回すヤツ!)を回したら、「1」が出ました。
 1番最初に、希望の日程を申し込める!! やった!!
 で、6月10日から15日までの6日間を予約しました。
 ほんとは日曜日も借りたかったんだけど、すでに東京都or館の行事が入っててだめ。
 もっとも、日曜日は「夜間」の枠が借りられないので、1回公演分減っただけ。
 手続きを済ませて、「VOICE」会場の四谷区民ホールへ。
 表参道から、銀座線で赤坂見附、丸の内線に乗り換えて新宿御苑前なんだけど、赤坂見附で丸の内線を乗り間違えてしまい、国会議事堂前まで行ってしまう。
 今日もなんだかいっぱいいっぱいになってるみたいなので、深呼吸をして、戻る。
 四谷区民ホールには、11時過ぎに到着。
 「VOICE」のリハーサルに参加する。
 僕は、一昨年から、舞台監督としてお手伝いをしている。
 去年は、荒くんと一緒に「ぷれいす東京」の演し物として芝居をやったんだけど、今年は裏方のみ。
 「どうなるかわからなかった」一昨年から、出演者もスタッフもどんどん場慣れしてきて、さくさくと進行。
 去年も一緒だったマミーと早瀬くん、それに今年初めてのフッチー、細川くんにも、一緒に働いてもらう。
 荒くんと音響のプロのガンちゃん、それに僕という3人チームは、指示系統が混乱しそうだったけども、途中でちょっと話して、分担をしっかりしてからは、無敵! この調子なら、超さくさくはかどるわ!
 と思いきや、リハーサルの時間に遅刻してくる出演者が続出。
 キレそうになるのを、ぐっとこらえて、お昼休みの時間を繰り上げたり、3時過ぎに10分休憩をとってみたりと、やりくりしていく。
 みんなで、少ない時間を大事に使わなきゃいけないんだから、遅刻はだめだよ。
 5分遅れてきたSくんに(タクってきたんだって。でも、もう一人はまだ連絡もつかない状態)、「休憩時間をずらしたので、あなたたちのリハーサルは12時45分から」と伝えたところ、「なあんだ」と言われたので、「あんたたちが来ないからでしょ!」と怒鳴る。
 あ、やっぱりキレてました……。
 話を聞いて、段取りを決めて、小屋のスタッフさん(照明、音響、小屋付きの舞監の山田さん)に伝えて、「じゃあ、やってみよう」というふうになったとき、出演者に「あ、でも、幕の前に登場して始まるのはどうかな?」と言われたのを、即座に「ダメ! オープニングだから、それはできません!」と答える。
 後から聞いたんだけど、僕はかなり「コワかった」らしい。
 そういうつもりはないんだけど。
 ウソです。コワさは演出してました。
 僕の役は、舞台監督。出演者みんなのやりたいことを聞いて、それを小屋付きのスタッフさんに伝えて、無事にそのとおりできるようにしなくてはいけない。しかも、時間通りに。
 僕が怒っておけば、小屋のスタッフさんを怒らせることはないからね。
 そういう役回りだから。
 リハのスケジュールがおした分は、去年もやっぱりそうだったように、最後にリハをしたべーすけさんにしわよせ。
 ほんとに申し訳ない。
 で、あたふたと本番。
 今年は、立ち見も出る盛況。よかった、よかった。
 いろいろトラブルが続出して、第一部の終了時に20分押し!!
 本番でも、べーすけさんに甘えて、最終的に10分押しまで縮めてもらう。
 出演者全員の合同演奏、「どんなときも」で、誰がはじめたんでもなくて、自然にみんなが揺れはじめたのを見たとき、もうじき終わりっていうのもあったんだけど、ほっと感動したなあ。
 今年は、打ち上げにもちゃんと参加。
 みんなでわいわい飲んで、かなり酔っぱらう。
 四谷区民ホールを出たのが10時だったので、鍋茶屋には立ち寄らず。
 荒くんと新宿まで帰る道すがら、ダンナこと前田くんと会う。
 高円寺に戻って、高市氏に、報告。
 ダウンする。


2001年11月30日(金) 「夜曲」初日!

 朝10時に劇場入り。
 僕はその前に、亀戸にある劇団の倉庫に舞台に敷く「地がすり」を取りに行く。
 本当はパンチカーペットを使いたかったのだけれど、タカツからの道具を車で持ってきてもらえることになってしまったので、わざわざ車を調達するのも何なので、手で運べる「地がすり」にした。
 あ、「地がすり」っていうのは、舞台の床に貼る布のことです。
 うちのは、地域区民センターの会議室とかで稽古場発表会をやってたときに、壁に吊ってた大きな黒布、この夏、鍋茶屋での稽古場発表会の時に、床に敷くことにしたやつ。
 どのくらいの重さかよくわからなかったので、とりあえずカートを持っていく。
 亀戸に8時過ぎに着いて、倉庫まで歩く。
 「ひまわり」の道具を置きに来た時は、車だったから、どのくらい駅から歩くのか心配だったんだけど、さくっと到着。
 布と延長コードを袋につめて、カートにくくりつける。
 総武線の各駅停車でのんびり新宿まで行き、9時半過ぎに鍋茶屋到着。
 上村くんの劇団の磯貝くんと山崎くんの友だちの川野くんがいる。
 役者2人をのぞく全員が揃ったところで、劇場の中へ入る。
 まずは、舞台づくり。
 地がすりを貼って、照明をつくっていく。
 タカツからトラックが来て、道具を運び入れる。
 ソファが思ってたより大きくて、ドアから入らないんじゃないかと一瞬あせる。
 が、斜めにしてなんとか通過。
 舞台の上手下手に置く、エレクターを組み立てようと思ったら、棚板を固定するためのストッパーがないことが発覚。
 タカツの中村さんに連絡したところ、「あ、忘れてた」とのこと。
 午後一番で届けてもらうことになる。
 鍋茶屋には、大きなミラーボールがあるのだけれど、こいつが、照明の仕込みのすごい邪魔になる。
 取り外してしまおうにも、難しそうで、結局、うまく「逃げる」ことになった。
 磯貝くんが、とっても器用にシーリングを仕込んでくれた。
 トラブルがもう一つ。
 上手下手両方のエレクターに置く、ボールランプを2つ借りてきたのだけれど、そのうちの1個が「メロディランプ」なことが発覚。
 点灯しても薄暗かったり、色とりどりだったりしたうえに、さわって点けると「音が鳴る」。
 ドレミファソラシドのかわいい音が。
 分解して、色つきの電球を外してみたりしたんだけど、結局、新しいのを「買ってくる」ことに。
 歌舞伎町のドンキホーテで2800円也。
 ただし、他のランプと一緒の電源につないでも、一緒には点かない。
 そこで、丁田くんに、登場して、部屋の灯りが全部点いた後、「何でこいつだけ点かないんだ!」という風な芝居で点けてもらうことにした。

 2時頃にタカツのトラックが「また」やってきて、今度こそ、エレクターの組み立て。
 劇場入りした丁田くん、桜澤さん、それこそ総掛かりで組み立てる。
 上手下手の2つの棚の間隔を同じにするのがけっこう大変。
 こいつができあがったので、舞台上のSS(ステージスポット)の位置を合わせて、仕込みは終了。
 卓がないので、ほんとに不自由な照明、音響の段取りを上村くんに練習してもらって、テクリハ、そして、ゲネプロ。
 衣裳の鳥居さん、撮影の中川さんもいろんな意見を言ってくれて、みんなでわいわい作っていく。
 当たり前なんだけど、このみんなで作ってるかんじがとっても楽しい。
 そして、初日、開演。
 お客様も用意した客席いっぱいに入って、なかなかいいかんじ。
 桜澤さんのお客様は、年輩の方がいっぱい。
 作劇舎の川和さんも来てくれた。
 芝居の出来も、まずまずといったところ。
 終演後、スタッフ、キャストで乾杯。
 いつまでも飲んでしまいそうなのを、一足先に失礼する。
 明日、僕は、「VOICE」の舞監をしなくてはいけないので、鍋茶屋には顔を出せない。
 みんなに「よろしくね」と話して、劇場を後にする。
 今日の舞台を見に来てくれたオカダさんと待ちあわせのタックスノットへ。
 金曜日だけミセコのマサルくん、それにやたらめったら濃ゆい顔ぶれとわいわいしゃべる中、オカダさんと今日の芝居の話を「みっちり」する。
 明日は朝が早いので、終電ちょい前できっちり帰る。


2001年11月29日(木) 「夜曲」最後の稽古

 「夜曲」最後の稽古。
 今日は、上村くんと優希ちゃんが都合でいない。
 山崎くんも制作のあれこれで最初の顔を出して、慌ただしく出ていく。
 衣裳の鳥井さんが、桜澤さんの衣裳を「作って」きてくれる。
 ちょうどいい布がなくって、古着のパンツをばらしてつくってくれたそうだ。
 動きやすそうで、とってもいいかんじ。
 今日は、まず通してもらう。
 昨日のダメ出しを軽く確認してね。
 と、なかなかいいかんじに通った。
 ダメ出しの後、今度は、全体のピークがどこかとか、そういうことを話してみる。
 短い芝居だけれど、だからこそ、山があって、谷があって……ということをちゃんと考えないとね。
 むちゃくちゃいいテンポで運んでいるようでも、終わってみれば、そんなに時間は変わらない。
 やりとりがはずんでる分だけ、余計、楽しい。
 二度目の通しをしてみる。
 一番の山場で、桜澤さんが「もう一段あがる」ところを、逆に「下げて」しまう。
 表現として、それはアリなんだけど、場面としては、もったいない。
 どんどん上がっていって、「それでどうなるのか?」っていうのが、おもしろいんだから。
 「怖がらなくていいから、行っちゃって」と話す。
 二度目の通しの途中で、山崎くんが、森下さんを連れて戻ってくる。
 森下さんは、本番が仕事で見れないそう。
 ちょっとでも見てもらえてうれしい。
 あたふたと片づけて今日はおしまい。
 明日は、朝から小屋入りだ。


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