せきねしんいちの観劇&稽古日記
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| 2001年11月28日(水) |
「ビューティフル・サンデイ」 「夜曲」稽古 |
朝方まで、ビデオを見てしまう。 いったんやめた「グリークス」第一部を「全部」と、こないだの「TOGETHER」でシナノさんに貸してもらったサードステージの「ビューティフル・サンデイ」。 「グリークス」は「アキレウス」と「トロイアの女」を。 「アキレウス」は田辺誠一がなかなかがんばってる。だけども、すごかったのは、「トロイアの女」麻実れい!! 自分の子供が殺されるってことがわかってからの苦悩と絶望の深さ。 「さあ、連れて行きなさい! 私の子供は死にました」と言って、子供を渡してしまってからの、何かが滅んでしまったようなかんじ。それは、「悲」とか「哀」とかじゃなくって、やっぱり「滅」ってかんじだった。 ビデオで見て、もうぼろぼろになってしまう。 すっかり目が覚めてしまったので、「ビューティフル・サンデイ」に突入。 この芝居は、以前、「せりふの時代」に掲載された戯曲を読んで、むちゃくちゃ感動して、去年の今頃、稽古したもの。 ていうか、僕が札幌に行ってた間、稽古しといてねって言って残していった「宿題」の台本。 「すっげえ!」と思った時には、もう公演は終わってて、いつか見たいと思ってた念願の舞台。 おおよそのお話は……、ゲイのカップルが住んでるマンションの一室にその部屋に以前住んでた女が転がり込んできた日曜日、一日の物語。 って、これは全然「正確な」紹介じゃないんだけど、くわしく書くと「ネタバレ」になるので、このくらいで。 作者は中谷まゆみ。元もと第三舞台の演出部にいた人で、今はシナリオを書いてる。テレビの「ぽっかぽか」とかね。 この人の書く本が、むちゃくちゃいいんだ! とっても「今」で、「ここまで拾うか?」っていうくらい、網羅してて、「あんたハッテン場行ったことあるんじゃない?」ってくらい、生っぽくって、それでいて、全然「勉強しました感」がない。 これは、日本のゲイを扱った芝居の中ではダントツにすばらしいと思う。 出演は、小須田康人と堺雅人と長野里美。 この三人もとってもいいんだ。 いやあ、よくできてる。 まあ、「深く」はないんだけどね。とっても「ウェルメイド」なことは確か。 ほんとたくさんの人に観てもらいたいわ。 ていうか、負けてられない。 真剣に、そう思ったんでした。
夕方から「夜曲」の稽古。 昨日やったラストまでの場面をさらってから、通してみる。 と、なんだかちぐはぐな芝居になってしまった。 こういう通しもありだと思って、とにかく最後までやってもらう。 終わってダメ出し。 セリフとセリフの受け渡しの間に、余計な「ひと間」がある。 それは、「何かしてやろう」とする間で、それがあるせいで、見ている僕たちには、実際に何かが起こる前に、何が起こるのかがわかってしまう。 聞いたセリフの反応がすぐに起こるのを、一度、ためてしまうから、やりとりがはずんでいかない。 積み重なっていかないで、ただただ「並んで」いるだけで、初めと終わりで何の変化もない。 こんなんでおもしろいわけがない。 ちゃんとやりとりをするように、説明しようとしないこと、それから、相手がやりやすいよういやることが、結局自分がやりやすくなることなんだと、結局、いつもの稽古で話したことを、また話して、もう一度通してもらう。 二回目は一回目よりは良かったんだけど、どうもうまくいかない。 桜澤さんは、「回転」させようとするんだけど、意識だけが回って、カラダがついていかない。 イライラしてるのがとってもよくわかる。 ようやく、後半、いつものペース、小返しで丁寧にやってる芝居に近くなる。 本当は、もう一度、通すつもりだったんだけど(短い芝居だからね)、さすがに疲れたようなので、通し稽古はこれでおしまいにする。 中盤のシーンを小返しする。 何度かやってうちに、いつもの調子に「ふっと」戻った。 丁寧にというわけじゃない。たっぷりというんでもない。 すごい勢いの中で、複雑なニュアンスがどんどん盛り込まれていく。 おもしろい芝居に、立ち戻った。 すごく力を入れて、複雑なことをやってるわけじゃない。 ふっと、軽い気持ちでいて、だからこそ、のびのびと軽々と、気持ちやカラダが動いていく。 しばらく、いろいろとやってもらって、自信を取り戻してもらった。 できるときと、できないときの違いが、とってもよくわかる、今日の稽古だった。 すごく微妙なことのような、わかりすぎるくらいはっきりしてることのようなそんな、芝居の「命」のようなもの。 小返しではできてることが、通しではできなくなるのは、「全体」を相手にしようとするからだ。「全体」は結局、「一瞬」の積み重ねでしかない。一瞬一瞬を、正直に生きて、積み重ねていくことでしか、「全体」は立ち上がってこないんだよと話す。 そんなまとめをして今日はおしまい。 明日は最後の稽古。 明後日は初日だ。 帰り道、新井薬師駅前のラーメン屋「一徹」で晩ご飯。 こってり系でボリューム満点。とってもおいしかった。 帰りは、中野の駅まで、上村くんと山崎くんの道案内(?)で歩く。 抜け道をずっと辿る、ほとんど猫の通り道。 カーナビで「最短距離」を選んだみたいなかんじ。 部屋に戻って、「グリークス 第二部 殺人」を結局見てしまう。 全三部の中でも、ここが一番好きだ。見るのはもう何度目だろう。 「ヘカベ」のラスト、復讐を遂げた後、気が狂い、犬のようにうなるヘカベ=渡辺美佐子がいいなあ。 第一部では、「小者」っぽかったアガメムノン=平幹二郎が、ここではとっても大きい人物になってる。 今日はここまで、続きは明日。
| 2001年11月27日(火) |
鍋茶屋下見 「夜曲」稽古 |
歌舞伎町の鍋茶屋コンフォール劇場を下見に行く。 僕は7月に稽古場発表会で使ってるし、山崎くんは見に来てくれたんだけど、二人の役者と優希ちゃんは今日が初めて。 みんな「入口の雰囲気と全然違う」と驚いている。「キレイじゃない!!」って。 そうだよね。まさか、こんなところにこんなモノがあるなんて誰も思わない。超穴場。 この間の早朝の火事があったビルの並びです。 与三郎ビルという名のとおり、小さな舞台には引き幕がちゃんとついてて、編み笠(違うな、菅笠だと思う)の大きな絵と、「鍋茶屋」というロゴ(?」が入ってる。 ちなみに、今回は使いません。 声の通りはどんなかとか、しばらくいろいろやってみてもらって、撤収。 西武線に乗って、今日の稽古場野方まで。 揃って腹ぺこだったので、松屋でご飯。 小学生のたぶん一年生くらいの男の子が、一人で牛丼を食べてた。 すっごくかわいくて、なんだかかわいそうで、ずっと見てしまったんだけど、それも失礼だなと思って、やめる。 一人でご飯が牛丼って、どうなんだろう? 僕らの頃は、せいぜいが「もんじゃ」だったなあ。しかも、友だちと一緒で。 さて、稽古。 昨日の通しがいい出来だったので、今日は、ラストをていねいに作り込むことにする。 その前に、久し振りのゲームをいろいろと。 しりとりをやって、それから、こないだフライングステージで見た、自分の名前を3回呼ばれてるうちに自分も名乗らないとアウト!というゲームをやる。 フライングステージの真似(?)をして、鳥の名前でいってみる。 わし、すずめ、かけす、つばめ、あひる。 単純に「三回言うと、口が回らない」ということに気付く(!)。 他愛のない遊びなんだけど、けっこう盛り上がって楽しかった。 で、稽古に。 昨日の通しで勢いで出来てしまったところを、やりとりの意味の確認をしながら、ていねいにつくっていく。 本当は、最後に一度通したかったんだけど、今日はなしにして、じっくり。 最後に、持ってきた曲を当ててみる。 いいかんじだったので、これでいくことにする。 帰りは、新宿に出て、ツタヤで効果音のCDを借りてくる。 昼間録画したBSの「グリークス」第一部を少し見る。 オープニングの山川静夫と阿刀田高の話がありがたいような邪魔なような…… 宮本裕子のイピゲネイアがすごい。母親役の白石加代子に全然負けてない。 押入から冬物第二弾を出してみる。 もう真冬モノのコートがいる。部屋が狭くなるなあ。 夜中、3CHの料理番組でお菓子を作ってる布川敏和が左耳にピアスをしてるのを発見! なんかいいかんじ。
| 2001年11月26日(月) |
道具選び 「夜曲」稽古 |
山崎くんと2時半に京王線国領で待ちあわせ。 いつも舞台のための道具を借りている「タカツ」に行く。 担当の中村さんは、ひさしぶりなのに、僕のことを覚えていてくれて、うれしい。 ほんとにたくさんの人の相手をするんだろうに、すごい人だと改めて思う。 ここに来るのは、ちょうど2年ぶり。 「美女と野獣」以来だ。 あれから、フライングステージは舞台上で小道具を何も使ってない。椅子以外はね。 ソファにテーブルに冷蔵庫とリストアップしたものを、さくさく選んでいく。 大きな倉庫に、たくさんの道具。 現金以外、ないものはない!っていうくらいのモノ、モノ、モノ! とってもいいかんじのソファが見つかってほっとする。 あと、冷蔵庫の庫内灯が点いたのもうれしかった。
帰りは新宿に寄って、やっぱり「夜曲」関係の買い物をオカダヤで。 オカダヤは、どんどん「ゲイフレンドリー」になってる気がするな。 訂正。「ドラァグさんフレンドリー」。 メーク用品はむちゃくちゃ充実してきたし、ウィッグの種類も増えてる。 またきっと来るんだろうな、gaku-GAY-kaiの準備で。
一度、高円寺に戻って、沼袋の稽古場まで自転車で。 またもや迷いまくってしまって、情けない。
今日の稽古は初めてギャラリーがいる。 衣裳の鳥居さんと撮影の中川さんだ。 鳥居さんとははじめまして。中川さんとはほんとにおひさしぶりだ。 昨日、桜澤さんのうちで「抑えて」つくった場面を、思い切り作り直して、最後まで作り上げた。 短い芝居なんだけど、芝居の最後、物語の最後っていうのは、やっぱりとっても気持ちのいいものだ。 だけど、あまりいい気にならないように(僕が)、ストイックに演出する。 9時から初めて通してみる。 とってもいいかんじだ。 さっき作ったばかりのラストは、やっぱりぎこちないんだけど、それでも出来上がっている。 場面場面の稽古でやったことを「再現」しようとするんじゃなくて、二人の役者さんは、今、この時間を生きて、今まで見たことのないような、素敵な時間を作り出してくれた。 これまで、いい稽古を積み上げてきてくれたんだということがとってもよくわかった。 その思いはみんな同じだったみたいだ。 とってもいい顔をしてる。 桜澤さんも丁田くんも、山崎くんも上村くんも優希ちゃんも、それから鳥居さんも中川さんも。 初日までの稽古でもっともっとよくしていこうと思う。
| 2001年11月25日(日) |
劇場下見 デザインフェスタ TOGETHER 「夜曲」稽古 |
朝10時のアポで、劇場の下見に行く。 来年6月の「陽気な幽霊」の再演のための劇場。 そこは、青山にある「東京ウィメンズプラザ」のホールだ。 「男女平等の推進に関わる……」っていうのがコンセプトなんだけど、電話で相談したら「だいじょうぶ使える」ということになった。 以前、パレード関係のレズビアンの集会で視聴覚室には来たことがあるんだけど、ホールは初めて。 小屋付きのスタッフさんと話しながら、舞台を見せてもらう。 完全に円形の客席の一隅に舞台がある。 幕も袖もなにもない。 あるのは、ただの壁だけ(ウソ。「大理石」の壁)。 1階席は遠くなるに連れてだんだん高くなってるけど、全部床に収納して、フラットにすることもできる。 2階席は、常設キャパ244のホールにしては「大劇場」なかんじ。 壁面が真っ白な大理石(?)づくりなのがちょっと心配なんだけど、やってしまおうと決心した。 これまで「陽気な幽霊」は黒い舞台で上演してきたんだけど、今度は「白い舞台」でやってみようと思う。 2階席につながるギャラリーは、そのまんま舞台の上にもめぐっていて、ここも演技エリアにすることが可能かもしれない。むちゃくちゃ走り回らないといけないけどね。 もともと演劇用に作られたホールじゃないから照明だけがちょっと心配。でも、機材表を見せてもらって、なんとかなりそうだと安心する。 7月の「東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」はすぐそこのスパイラルホールだ。 6月にフライングステージがここで芝居を上演するのはなかなかおもしろいんじゃないかな? 「どんなふうに使いたいか」と小屋付きさんに話したら、「これまで、そういうふうな演劇用の使い方をされたことはないけど、新しい可能性が広がるかもしれない」と言ってもらう。 かなり元気になってホールを後にした。
表参道から半蔵門線、有楽町線を乗り継いで新木場まで。そこからりんかい線で東京国際展示場まで。 フライングステージのフライヤーのデザインをしている松浦くんが参加している「デザインフェスト」に顔を出す。 会場のビッグサイトは初めてだ。 デザインフェスタも初めて。 たくさんの「お店」が並ぶ中、パンフレットを元に松浦くんのブースを発見。 まず一言「早いね!」と言われる(笑)。かもしれないね、僕にしては。午前中だし。 となりのブースの「レインボーアート」の富平くんと石井くんと、おしゃべりする。 今度の「gaku-GAY-kai」のフライヤーの男子がさっそく作品になってる。 石井くんから「ひまわり」のキャラはとっても売れ行きがいいと聞いて、何だかうれしい。 あわただしく、さよならをして、会場を後にする。 と、その前に、どこからかスパイシーな匂いがするので、そっちに行ってみたらば、フードコーナーだった。 アフリカンなおネエさんが売り子をしていた「ガーナレストラン」で「ビーンズシチューライイス」を食べる。 かなり美味。 軽く腹ごしらえをして、帰り道は「ゆりかもめ」!! 実は、初「ゆりかもめ」なんでした。 感想は、「まるでSF!」ってかんじ。 窓から見る景色は、不思議な建物でいっぱいで、遠近感が全然わからない。 「カンブリア紀」にいっぱい生まれちゃった変な生き物たち(アノマロカリスとかオパビニアとかっていう)の「建物版」ってかんじ。 終点の新橋に着いたら、逆の電車はもう満員ですごかった。 僕が乗ったのはがらがらでとっても快適だったんだけどね。 早く行って正解だったみたい。
で、今度は、井の頭線で高井戸まで行って「TOGETHER」のギャザリング。 いつもの(ほとんど)メンバーと楽しくおしゃべり。 こないだのミーティングの時とおんなじで、なぜか「年齢」の話がいっぱい出る。 「もうじき30歳」なメンバーが多くて、いいかんじ(!)。 一緒に年取ってるかんじが、うれしい。
5時に会場を後にして、高井戸の駅前からバスで、荻窪まで行き、バスを乗り継いで下井草まで。 今日の「夜曲」の稽古は桜澤さんのおうちでだ。 ところが、環8が混んでるみたいで、5分間隔のバスが15分も来ない!! ようやく来たのが超混出てぐったり。荻窪のバスターミナルで「下井草駅」行きのバスがみつからなくて、ぐったり×2。 下井草駅前6時の約束にやや(?)遅れて、ようやく合流成功。 桜澤さんのうちでの稽古は、最後の場面をしっとりと。 美猫(雑種♂去勢済)の「ぴゅー」に「モンプチ」をおみやげに。 ぴゅーのすごく間のいい合いの手の鳴き声を交えながら、9時半まで稽古。 やっぱり大声が出せないので、静かなやりとりをいろいろやってみてもらう。 最後に宿題をいくつか出して、今日はここまで。 あとは、桜澤さんの手料理で、ご飯。 寄せ鍋に豚汁、れんこんのきんぴら。どれもとってもおいしかった。 僕と桜澤さんの養成所時代の卒業公演のパンフレットが出てきて、みんなで見てしまう。 もう全然違う。当たり前だよね。15年だもの。 帰りは、下井草から終電の新宿行きに乗って、JRで高円寺まで。 なんだか、今日は「旅行」の日だったなあ。 ていうか、いろんな乗り物に乗ったってかんじ。
| 2001年11月24日(土) |
大野一雄 「夜曲」稽古 FS稽古 葛飾柴又 |
昼前、ぼんやり見ていたテレビで、舞踏の大野一雄さんのことをやっていた。 NHKの「関東ネットワーク」とかそんな番組。 去年、公演中に足を怪我して、ずっとリハビリを続けてたんだけど、老人性のアルツハイマーになってしまって、それでもまだ、踊ろうとしている95歳の現役ダンサー。 すごいものを見てしまった。 カラダが動くとかそういうことじゃなくて、彼の踊りが何かをちゃんと伝えてくれることにびっくりする。 日本舞踊で、すっごい高齢の踊り手さんが見せるどこか達観してしまった「枯れた芸」とは違う、即興で動いているからこそ、その時々でいっぱいいっぱいのそれがすべてである表現っていうのが、なんともいえないものを生み出している。 「何はともあれ、カラダを動かすことは楽しい。それは間違いないことです」っていう大野さんのコメントにも重みがあったなあ。
夕方から「夜曲」の稽古。 鷺宮の稽古場。 僕と桜澤さんは、養成所時代の同級生なんだけど、そのときに一緒に録った写真を持っていく。 今から15年前。 最後の演習の課題だったテネシー・ウィリアムズの「ロング・グッドバイ」。その中の兄妹ジョーとマイラの場面をやるにあたっての小道具にした写真だ。 それは家族の肖像で、父と母と兄妹が写ってる。 僕はジョーをやっていて、桜澤さんは、お母さんだ。 芝居には全然関係ないんだけど(登場もしない)、僕が考えた演出(!)プランでは、この「家族の写真」っていうのがとっても大事だったんだ。 で、隣のクラスの桜澤さんに「お願い、お母さんやって」とお願いした。 父親は、今も劇団にいる石住さんだ。 写真を見た、丁田くんと山崎くんは、僕が「やせてること」に驚いてた。 そうだと思う。僕もびっくりだよ。 桜澤さんは、今の方が若々しいくらいだ。 こないだ、二人で、「あの頃ってほんとに生意気だったよね」と話した。 「自分たちくらいうまい役者はいないって思ってた」って。 二十歳そこそこなのにね……。 いつか、こんなふうに一緒に芝居をやる日が来るなんて思ってなかったよ。 十五年も経ってさ。
今日の稽古は、昨日の続き。 昨日、とってもうまくいかなかったところを、もう一度さらってみる。 エチュードのように、つくっていく。 僕がよくやる「違くやって」というダメ出しをしてみる。 と、急にのびのびとしてきた。 で、じゃあ、こうしようか?と、あれこれ、おもしろがって、アイデアを言い合っているうちに、出来てしまった。 昨日、あんなに苦労したのに、あららってかんじ。 途中からやってきた上村くんも驚いてた。 いいかんじなので、そのまま先に進む。 さくさくさくと進んで、ラスト近くの静かな場面の直前まで行く。 僕は、フライングステージの稽古のため7時に稽古場を出なくてはいけない。 ぎりぎりの時間に、それまで軽くさらっただけの場面に、「これだけはやって」という指示を出して、少し通してもらう。 と、これも出来てしまった。 びっくりだ。そして、また感動してしまう。 タイトな稽古スケジュールの中で、今日の稽古では、何としてでも、ここまでは作り上げておきたいと思ってた。 でも、昨日の稽古で、思わぬ壁にぶつかって、ちょっとムリかなと思ってたところだった。 が、きっちりできてしまった。たどりついた。これで最後まで行ける。目途がたった。 もちろんまだ荒いんだけど、方向性は間違ってない。 後半の稽古を上村くんにお願いして、稽古場を後にする。
三軒茶屋の稽古場へ。 やっぱり一時間ちょうどかかってしまう。 みんなで、ゲームをしているところだった。 少人数で緻密に作っていく稽古場の後で、のびのびと笑う大人数の稽古場はとっても新鮮だ。くったくなく笑う声が外にまで聞こえてた。 なんてかわいいんだろうと思う。もちろん「夜曲」組だってみんなかわいいんだけど。 今日は、gaku-GAY-kaiの稽古に入る前の最後の稽古なので、「エレクトラ」の発表をしてもらう約束だ。 2人組になって、ずっとやってきた53場を見せてもらう。 人数が半端だったら、僕も何かやろうと思ってたんだけど、ジャスト偶数だったので、僕は完全に見てるだけだ。 演出だけをずっとしていると、何かやりたくてしかたなくなる。 でも、その欲求不満をきっちり積み上げて、別のものにしていかないとダメなんだよね。 今日は、みんなとってもよかった。 「夜曲」の稽古場で僕がよく言う「相手のセリフをちゃんと聞いて、それからちゃんと相手に話す」ということを、うちの連中はちゃんとやっているんだなと思う。 セリフは全然うまくないけど、やりとりだけは、なんとかちゃんと成り立っている。 同じ目で、二つの違う現場を見るのはおもしろかった。 帰り道は、フッチーと細川くんにダメ出しをしながら。 それも「聞かれたから答える」かんじで。 ノグは、祐天寺の「みやぢ」の15周年のパーティへ。 みやぢさんは、フライングステージのお客さんで、僕の昔からの知り合いだ。 是非伺いますと言っていたんだけど、ノグによろしく伝えてねとお願いする。
帰ってから、録画しておいた「アド街ック天国」の「葛飾柴又」を見る。 寅さんがいっぱい。 懐かしい店がいっぱい出てくる。 コンセプトはやっぱり「おかえりなさい」だ。 なんていい言葉なんだろうと改めて思った。
夕方から「夜曲」稽古。 上高田の稽古場で昨日の続き。 芝居の中盤の一番「微妙な」場面をつくっていく。 が、なかなかやりとりが成り立たない。 最後に、エチュードをやってもらって、今日は終わる。 丁田くんも桜澤さんも疲れてるみたいだ。 いくら短い芝居だとは言え、二人芝居っていうのは、ほんと大変だと思う。 休んでる時間ないしね。 僕も経験がある。 一度、慣れてしまうと、後はラクに息ができるようになるんだけど、そこに行くまでが一番ツライ。 稽古の間には、どうしても上がっていけない日が一日はあるもんだ。 でも、そういう日がないと、次には進んでいけない。 だから、心配しないで、明日頑張ろうと話す。
帰り、今日も自転車ではないので、新井薬師から西武線で新宿へ。 丁田くんと電車の中であれこれ話す。 丁田くんとは、かれこれ10年くらいの付き合いになるんだけど、二人で話すのは、はじめてかもしれないな。
丁田くんは高田馬場で降りていって、ぼくは新宿へ。 昨日、ちゃんと挨拶できなかったので、「アイランド」へ向かう。 と、郡司くんと水島くんとばったり。 二人で僕の噂をしていたそう。 水島くんは、僕の高校の同級生だ。 実家もとっても近い。小中は学区域が違ったんだけどね。 何年か前に再会してしまってからは、ちょくちょく会うようになった。 幼なじみってわけじゃないけど、限りなくそれに近いかんじ。 フライングステージの芝居もいつも見に来てくれてる。 しばらくあれこれしゃべって、僕は、「タックスノット」へ。 ほんとは明日と思ってたんだけど、出てきてしまったので、ついでに……ってかんじ。 セツオとコタくんと会う。 ついしゃべりこんでしまい、コタくんと「ココロカフェ」に。 その後、「ラピス」でひろしさんとおしゃべり。 途中、福島から来たというお客さんが「嵐のように」やってきて、しゃべるだけしゃべって、あっという間に帰っていった。何だか、すごかったなあ。
| 2001年11月22日(木) |
ネットラジオ お引っ越し 「夜曲」稽古 |
「lavi soft」でこの間、録りきれなかったHP用のコメントとネットラジオの録音をする。 事務所に行くと、一緒にラジオのトークをするノグに、早瀬くんもいる。 コメントは、ノグのを参考に「ややセクシー系(?)」をねらった。 さくっとテスト本番で録ってもらって、OKが出たので、うだうだ言わずに、これでいいことにしてもらう。何度もやってると、ツボにはまってしまいそうだったので。 それから、ネットラジオ。 ノグと、自己紹介やら、何やらいろいろ話す。 10分くらいで、自己紹介と声の仕事について話した後、趣味やら何やらだらだら話していって、そのまま録ってしまおうということになる。 司会の「番長」さんに仕切られながら、結局、45分ほどしゃべってしまう。 あららってかんじ。 初めは、「あまり濃ゆいキャラを出さない」つもりだったんだけど、ノグのトンチキぶりにつっこみをいれてるうちに、何もかもがうやむやになってしまい、まるで、「行きつけの店でしゃべってるみたい」なことに。 でも、楽しかった。 ノグはほんとにトンチキで、聞いていた、早瀬くんと「lavi soft」の藤さんは、笑いをこらえるのが大変そうだった。 だって、車のレースに出場してるとき、車が転倒して一回転したっていう話をしてて、「その時、これまでのいろいろなことが『走馬燈』のように見えた」なんて言うから、「どんな走馬燈?」って聞いたら、「怒られたらどうしよう?とか」だって。 それは「走馬燈」じゃないでしょ!! まったくもう。 延々しゃべって、後は編集をお願いしますねと言って、さくっと上がる。 ノグとしゃべるのは実はかなり久し振りだ。 前は、公演の楽日の翌日の返しで一緒に車に乗ってたんだけど、この頃はノグじゃなくて、早瀬くんと一緒だ。 「へえ、そうなんだ」ってなこともいっぱい聞けて、何だかうれしかった。 ネットラジオの公開は、12月の20日過ぎだそう。 またお知らせいたしますね。
その後、僕は、新宿へ移動して、「メゾフォルテ」にある、今年のパレードの荷物を、「アイランド」の上の部屋に移動する作業。 メゾの前で光生さんと待ち合わせて、光生さんダーリンのアキラさんと三人で。 メゾからおろすのはラクだったんだけど、アイランドに上げるのはけっこう大変だった。 今年のパレードは、実行委員長だった光生さんのお店「メゾフォルテ」が実行委員会の拠点だった。実行委員会もずっとここで開催されてたし、関連の荷物もみんなここに置いてあった。 来年は、アイランドの上の部屋を貸してもらうことにした。 今年の夏、稽古場発表会の稽古で時々貸してもらってたんだけど、新宿の真ん中のとっても便利なところだ。 広さもちょうどいいし。 「アイランド」シマさんとラクちゃんに、何かで使わない?と言ってもらって、すっかり甘えてしまうことになった。 お店の開店前に、とりあえず全部上に上げて、今日は、あたふたと失礼する。
それから、「夜曲」の稽古に野方に行く。 今日の稽古は久し振り。 頭からさらっていって、ていねいに作り込んでいく作業をする。 最後に、ダメ出しをして、もう一度やってもらったら、丁田くんが見事に変わっていて、見ていたみんなで感動してしまう。 理屈では同情できない男なんだけど、どこかかわいそうに見えてくる。 これからどうなるか楽しみだ。 野方は、高円寺にとっても近いので、絶対に自転車が便利なんだけど、今日は徒歩……と思いきや、あんまりくたくただったので、タクシーに乗ることにする。 阿佐谷に住んでる山崎くんと二人で高円寺まで。 またもやダウン。 へとへとだ。
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