TOHGA嬢の生活



停電

2005年04月16日(土)

 ありえない。

 営業中に停電した。

 時間は夜九時過ぎ。

 ビル全体が真っ暗。

 急いで調べるが原因は不明。

 ビルの管理人は途方に暮れてるだけでまるで役に立たない。

 とりあえず、お客さんに謝罪と状況説明。

 予備電源が、僅かに店内を照らしているが、冷蔵庫等の機器はもちろんダウン。

 食材はどうなるんだろう?

 1つ下の研修生が

「TOHGAさん、落ち着いてますね」

 なんて感心して言うけれど。

 私は実は停電しようがどーでもいいやって思ってて。

「見習うべきなのは私じゃなくて迅速にスタッフに指示出してる店長と、黙々と自分の出来ることをやってるFさんだよ」

 という言葉は呑み込んで、ただ「んー、まあね」とだけ答えた。

 意外にお客は暢気で、予備電源の中、料理を食べ続けている。

 なんだか復旧の見通しが立たないっぽいのでこちらとしては退店してほしかったが、出てけとも言えない。

 微妙。

 初めて知ったけど、予備電源ってそう長くは持たないのね。

 停電して一時間後、会計無しでお客に帰ってもらい、さあ、片付けようと思った頃には徐々に光が弱くなって、最後にはまた真っ暗。

 光源といえば非常口のライトと、一本しかない懐中電灯と、窓の外のネオンのみ。

 どないせーっちゅうねん。

 暗いし、洗浄機使えないし、洗い物溜まってるし、料理出しっ放しだし。

「どうする?」

 なんてみんなで話してると突然電気が元に戻った。

 どうやら復旧したらしい。

「遅ぇーよ!」

 店長が叫んだ。ちなみに女性だ。

 その後はスタッフと研修生に終電ぎりぎりまで頑張ってもらって閉め作業をした。

 店長と私は深夜二時までかけて仕事終わらせて、会社の金でビジネスホテルに泊まった。

 ビジネスホテルに泊まるのは初めてだったけど、なかなか小奇麗で面白かった。

 でも疲れた。


心理テスト

2005年04月09日(土)

 今日も人が足りなくて、終電までに仕事が終わらなかった。

 仕事を終えた十二時過ぎ、事務所で店長と二人、暫しボーっとする。

 数分間ボーっとした後、大体こんな感じの会話をする。

「TOHGAちん、今日はどうするー?」

「うーん、昨日も帰ってないし、A(宿泊施設のある銭湯)に行きます」

「そっかー。私はどうしよう? 動くの面倒だから此処で寝ようかな」

「またっすか」


 んで普段なら着替えてオヤスミナサイなのだが、この日は何故かペットボトルのお茶を飲みながら、ホットペッパーに載ってた心理テストを始めてしまった。

「TOHGAちん、TOHGAちんは毎日持ち歩きたくなるようなお気に入りのバックを手に入れました。それはどんなバック?」

「んー、A4が入ってー、チャックが付いててー、両手が塞がらない肩掛けタイプでー、色はー、黒? でもなんかワンポイントで柄入ってると良いっすね。で、出来れば形がちょっと個性的で可愛いやつ」

「要するに?」

「機能的で見た目にインパクトのあるバック」

「それがTOHGAちんの好みのタイプ、もしくは異性を好きになる基準らしいよ。どう? 当たってる?」

「あながち間違ってないっすねー」

 特に「両手が塞がれない」イコール「束縛されない」とか。すっごく納得。

「そういう店長は?」

「私はねー、沢山モノが入って、形が崩れないやつ♪」

「当たってます?」

「うん、かなり」

 < あの時、ああしていれば…  …見る?  この時は知る術もなかった… >


TOHGA [はい、もしもし?] ここで逢ったが
人目!!