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2004年07月22日(木)
痴漢に遭って、現行犯逮捕をしました。
見ず知らずのお姉さんに励まされ、久し振りに人間の美徳に触れました。
痴漢を捕まえて、思った事。
正義ってなんだろう?
私は私のした行為が、暴力的に感じました。
法律の権力を傘に、私は犯人の人生に多大なダメージを与える事が出来てしまう。
被害者から、加害者へ。
それは、想像以上にとても恐ろしい事。
私は犯人を訴えない事を選びました。
私は、正義じゃない。
ただの、俗物。
正義なんて語らずに、野蛮に、原始的に、ただ彼の手に爪を立てる。
それが一番、私に見合っている気がしました。
ところで、警察に事情聴取を受けている時に感じた、一番大きな、溝。
「どうして、前の駅で逃げようとしなかったの?」(私は痴漢に遭ってから二駅目で犯人を捕まえた)
だって、捕まえるつもりだったんですもの。
足を撫でられただけじゃ、貴方達は「自意識過剰」と言うかもしれない。
だからわざわざ、犯人の手が下腹部に伸びてくるまで、犯人が間違い無くこの人と特定出来るまで、私は声を上げるのを待ったんじゃない。
言っておきますが、一応、抵抗はしました。
しかし、そんな本音を言えば、こちらへの同情心が減って、犯人に対する対応も甘くなるかもしれないと思った、私の中の狡猾な蛇は、羊の皮を被ってこう言った。
「驚いて、足が動きませんでした。それに、人の出入りで一旦痴漢行為も中断されたので、これ以上は触ってこないだろうと思ったんです」
犯人はただの愚か者
私は、悪意の偽善者
私は彼を、裁けない。
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