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2002年11月12日(火)
最近、マスメディアでは「旧正田邸問題」が大きく取り扱われている様だ。
加えて、今日見たニュースでは滋賀県の「豊郷小校舎改築問題」についても短い特集が組まれていた。
何でもこの豊郷小学校、明治学院大学の建築なども手がけた『ヴォーリズ』と云う有名な建築家の作品らしい。
テレビに写されたその小学校の姿に、私はときめいてしまった。 だって、階段の手摺りには無意味に兎と亀の飾りがついてるし、私の出身校の英和を彷彿とさせるような講堂なんかもあるし、回廊にある柵も普通の縦一線じゃない、飾り付きのタイプだしで、そのアール・デコ調の造りにすっかり参ってしまったのだ。
こんな小学校があって良いのか? いやむしろ私は此処に通いたかった!!
……そんな感じなのである。
「旧正田邸」にしろ「豊郷小学校」にしろ、現在両者は存在の危機に面している。
賛成派・反対派がゴチャゴチャと揉めている姿が、報道されている。
私の私見としては、勿論、遺して欲しい。
実際に建物を訪れて、その姿を自分の目で干渉して見たい。
私は、惜しみ屋だ。
いつか使うかも知れないとか、綺麗だから、思い出があるから、と謂って色々な物を棄てずに保存している。
だから、私の部屋は未整理の、使わない物でゴチャゴチャとしている。
まぁ、私の部屋が汚くても大して被害はないだろう。
せいぜい遊びに来た某氏に文句を謂われる程度だ。
しかし、「旧正田邸」や「豊郷小学校」はそうもいかないだろう。
よくは知らないが、現実、「取り壊さなければならない理由」があるのだから。
私の部屋の様に、見て見ぬ振りは通用しないだろう。
だから、私はこれらが取り壊されても、仕方がないと考える。
本当は遺しておいて欲しいけど。出来れば、鑑賞させて欲しいのだけど。
ただ、出来る事なら写真なりビデオ映像なり絵画なり、何らかの手段で記録しておいて欲しいな。
ミニチュア模型とか、出来ないかな?(そしてそんなの手に入れたら、間違いなく私の部屋は悪化するのだが…)
けれども、本当に大事なのは、そんな「古き良き物」に無理にしがみついていないで、新しい、「現代が誇れる良き物」を造り出す事なんじゃないのかな?(私は今の現代美術とか、あんまり好きじゃないんだけど…)
消費社会的でない、温故知新な物を創造する力。と謂うかなんと謂うか?
取りあえず、現在に負けない、新しい「豊郷小学校」が建てられる事を、他人事ながら切実に願ってみたりして。
そんな事を想う、今日この頃。
☆☆☆参考文献☆☆☆
☆旧正田邸問題☆ http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/details/koushitsu/tennou/1109-1.html ☆豊郷小校舎改築問題☆ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20021108-00000101-kyt-kin ☆ヴォーリズ建築案内☆ http://www2s.biglobe.ne.jp/~lucid/vories.htm
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